2008年11月19日

爪痕(M)

今回は美しい景色をお楽しみください

一連の子豚騒動(?)について、ワタクシ視点で書かせてもらうとこんな感じになる。

金曜日の夕方、ソレはペリカン便に乗ってやってきた。
夫はまだ帰宅しておらず、ワタクシがそれを受け取ることになったのだが。

「奥さん、ちょっとコレ!そっちの端持って!」

たいそうに重い代物らしく、運び込むのを手伝わされる。
何がなんだかわからないまま箱の端を持つと、これがまた腰が抜けそうなほどに重い。二人でヨタヨタと玄関まで運び込む。
その後、受取票にサインをもらって帰る間際、ペリカン便の人はニヤリと笑ってこう言った。

「奥さん、豚の丸焼きとかするんだね」

悲しいことに箱の表面には『子豚 丸焼き用』とカッツリ書いてあった。
それにしてもひどい濡れ衣だ。私のどこにそんなワイルドとタフがあるというのか。
すっかり機嫌を損ねて、子豚を玄関に放置し、リビングでハルさんとのんびりテレビを見ることにした。
今日は前から見たかった映画がテレビで放映されるのである。
映画が始まってしばらくして、夫がたくさんの荷物を抱えて帰ってきた。明日からの合宿に備えていろいろ買出しをしていたらしい。ご苦労なことである。

私をほっぽってどこかへ行くのね!?

それからしばらく別室でゴソゴソしていた夫だが、やがて大きな箱を抱えてリビングへやって来た。
もちろん箱の中身はアレである。なぜリビングへ持ってきた夫。
夫はソレをテレビと私が座っているソファの間にどーんと横たえ、おもむろに開封を始めた。

映画になんとか集中しようとするが、それでも箱のなかから出てきた生々しい肌色の物体から目を逸らすことができない。
ハルさんは興味深そうにフンフンと匂いを嗅いでいたが、私はそのあまりにリアリーな質感の尻を眺めているうちにすっかり気分が悪くなる。

「ちょっとソレ、どこかへやってくんない?」

夫にいうと、頷いてどっせいとソレを持ち上げた。その瞬間、ボタボタと赤い汁がラグにこぼれ落ちる。
しかもハルさんが、具体的な成分は考えたくないその汁を舐めようとする。

「ダメ!ハル!!そんなコは愛せない……!!!」

私の必死の呼びかけに動きを止めるハルさん。
でももしかしたらちょっと舐めちゃったかもしれないハルさん(涙)。

何かお疑いですか?

結局、映画の内容はすべて消し飛び、赤い汁のついた白いラグはそのまま別室に放置された。
晩秋のこの時期、ラグなしで暮らすのはあまりにも物悲しく、物理的な寒さがひしひしとつのる。
夫も申し訳なく思ったのか、ハルさんが我が家にやってくる前に敷いていた毛足の長いラグを押入れの奥から引っ張り出し、ごそごそとセッティングを済ませた後、合宿に出かけていった。

この悲しい話をご近所のトモさんにすると「きっと豚耳とかハルちゃんに持って帰ってきてくれますよ」と慰めてくれ、さらに「これで洗ってみては?」と重曹をくださった。

聞けば血のついたワンコのおもちゃなども、これで洗うと綺麗になるという。
空が青いのも、郵便ポストが赤いのも、白いラグが赤いのも、みんな夫のせいだというのに(←そうか?)、なぜワタクシがラグを洗わなくてはならないのかいささか納得しかねるところはあったが、トモさんのくださった重曹はすばらしく、ほぼ完全にラグの汚れは消えた。

あとは夫が豚耳か豚鼻でも持ち帰ってくれれば、すべてを水に流そうと思っていたのだが、結局何も持ち帰らず、現地で撮ってきた写真もグロいものばかりだったので、いまだ夫婦間の溝は埋められないままである。

ちなみに、緊急避難的に敷かれた毛足の長いラグは、予想通りハル毛との相性は最悪(抜け毛が埋もれて見えない)に近いけれど、その保温力は抜群である。
床暖房を稼動せずともほんのりと暖かいラグの存在はこれからの時期に重宝しそうなので、そのまま敷いておくことにする。

これは暖かくて気持ちよいです

どうやら、ハルさんもすっかり気に入ったようだ。
夫は「怪我の功名」とのたまっていっているが、それはどうだろう。

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結局、謎の液体を舐めたとして飼い主に非難され、豚耳も豚鼻も食べることのできなかったハルさんにドンマイクリックをお願いします。
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けれど、暖かいラグはハルさんも心地よいらしく、気持よさそうにフカフカしています。
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2008年09月05日

AFRIKA(M)

サバンナにて

先週末に「AFRIKA」というゲームを買った。
アフリカのサバンナを駆け巡り、野生動物の写真を撮る。
ただそれだけのゲームなのだが、これがものすごく面白い。
映像が美しくて動物たちにものすごくリアリティがあるし、カメラもSONYのデジイチαシリーズやらレンズやらをほんとうにそれっぽく使えるので、カメラ好きの人にもたまらない(と思う)。

そんなわけでここ数日、我が家では

「アフリカ行っとく?」

という台詞がトレンドとなっている。

ハルさんとニコちゃんのいないサバンナ

今日はアフリカゾウの親子の微笑ましい風景とミーアキャットの愛らしい姿を撮影するのに夢中になる。

ちなみに昨日は、夫がインパラの撮影に、私がキリンの食事風景の撮影に、それぞれやっきになっていた。

樹上に潜んで撮影

「いいキリンだ!」

「いいインパラだ!」

「いいコだ〜!」

シャッターを切りながらそんなことを画面に向かって言い募ってしまうのは、やはりハルさんを「褒めて伸ばす」精神が根付いているからだろうか。

意味なく撫でてみる

まあ、ハルさんにしてみたら、

「虚構のキリンより現実のコギを見て!!
 そしてもっと食べ物を!!!」

と言いたいところだろう。

リアルコーギーですよ!

けれど現実は、

「ハルをこの中(アフリカの大自然)に放り込んだらどうなるやろな」
「残念ながら3秒くらいでアウトやね」
「インパラ以下やな」
「残念ですが」
「ほんま残念やわ」

と至ってレベルの低い会話のネタにされるのがオチなのであった。

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2008年05月10日

ruokala markka(M)

ヴィンテージを味わう

いいかげん、どこへ行っても北欧ショップは北欧ショップ、品揃えも大差ないということを肌で感じるようになってきた今日この頃である。
しかし、それはそれとして、行きたい場所と聞かれるとやはり、

「行ったことのない北欧ショップ」

と答えてしまう。なんだか惰性で付き合っている恋人みたいだ。

ハルさんと私の関係は惰性ではないと信じたい

ということで、岸和田グランドコンフォートの悪夢が覚めやらぬ中、またしてもワタクシ発信で「まるか食堂」へいく。
「まるか食堂」とは北欧ヴィンテージ雑貨のオンラインショップmarkkaがGW期間限定でオープンしているリアルショップ+カフェである。

店長さんが北欧で買いつけてきたという雑貨が店内に所狭しと並べられており、それだけでもとても素敵なのだが、今回ワタクシがここへ行くのを強く主張した理由はコレではない。
この食堂ではなんと、北欧ヴィンテージ食器の中から好きなものを選んでお茶や食事ができるのである。
いままで指をくわえて見ているばかりであった北欧ヴィンテージ食器でコーヒーを飲みケーキを食べ……これはもう行かざるをえないのであった。
というわけなので、珍しく私がカフェの予約をし私が店の地図を印刷する。普段はすべて夫の仕事だ。
らしくない動きを見せる妻に戸惑いつつも、夫もわりと張り切って付いてきてくれる。

オヤツをもらえるからいいんですけどね

「まるか食堂」は中崎町にある。
梅田からは少し遠いが、たどり着くまでにもいろいろとお店があるのであまり退屈しない。
ちなみに夫は途中の店でランチとともにワインを飲んでいた。

飲んだくれ

この店もなかなかよかった。
平日ならワインも含めてドリンクが300円で飲み放題らしい。
しかし今日が平日であったら、まるか食堂へたどり着けなかった気がするので、それはそれでまぁよかったと思う。
「まるか食堂」は分かりにくい場所にあったが、わりとすんなり到着する。目の前にはためく「ruokala markka」の文字。

ついに来ましたよ

早々に我を失い、カフェを予約したことも忘れ、いきなり店頭に積み上げられたファブリックを漁り出すワタクシ(←恥ずかしい奴)。
そこへ「中も見て行ってくださいね」と店長さんが優しく声を掛けてくれたため、少し我を取り戻す。
素敵店長さんは俳優の鈴木一真さんにとてもよく似ていた(←どうでもいい情報)。

ようやく店内のソファに座り、メニューを眺める。
そこに出てきたウォーターグラスはアアルト、ナプキンも現地イースター期間限定の紙ナプキンである。
せっかくほんの少し下火になっていたパッションという名の炎がまたメラメラと燃え上がる。

「妻!ちょっと落ち着きなよ。目泳いでるがな」
「だって……あぁっ、アレはイッタラのファクトリーマグ!!
 現地でしか売ってないんよアレ。すごいなぁ〜初めて見たわ〜」
「つ・ま!」
「フー(←聞いてない)、で、何にしよ?」
「オレはホットコーヒーとケーキにするけど」
「じゃあアタシはこの『まるかソーダ』ってのにしてみるわウフフフフフフ(←意味なく笑う)」
「ちょ、ちょっと妻!」
「なに?」
「『まるかソーダ』は冷たい飲み物やで!」
「ええやん。なんか暑なってきたし(←主にコーフンのため)」
「それじゃあカップとソーサー使われへんで!ええのん!?」
「ハッ!?ホホホンマや!
 それはアカン、アカンよ!ウ、ウチもコーヒーで!」
「……つま……(ため息)」

というわけで(?)二人揃ってコーヒーとケーキを注文する。
食器は、妻がグスタフベリのベルサ、夫がアラビアのファエンツァをそれぞれ選んだ。

ああ何という幸せ

しかし、夫婦どちらかは紅茶にすべきであった。
あとから来た人が紅茶をいくつかの種類から選んでいたからだ。ちょっと悲しい。今後(?)の反省事項である。

まぁそんな雑念だらけの「まるか食堂」であったが、それでも器というものの存在価値だけは感じることができたように思う。

ベルサ

器というのは、見ているのと実際使ってみるのとでは印象がまるで違う。
よい器というのは目と手と心に、ほんとうにしっくりとなじむ。使っているだけでとても落ち着いた心持ちになる。
ヴィンテージとはいえ、器の真価はやはり使ってこそ発揮されるらしい。
結局のところ、カップは飲み物をいれるために生まれ、プレートは食べ物をのせるために生まれてきたのだ。

ファエンツァ

とはいえ器は高くて買えないので、記念に店長さんがフィンランドで買い付けたというテーブルクロスを買って帰る。

早速使っています

とても満足する。今にして思えば私のゴールデンウィーク2008はこの日を持って終了していた(←え)。

ワタシは全然ハジけてませんよ!

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この後、私たちは中崎町から天満エリアを堪能し、充実した一日となりましたが、ハルさんは一日お留守番でした・・・。
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2008年04月17日

IKEA狂想曲(M)

ようこそ!ようこそ!

いつの頃からか、『北欧』の虜になってしまった私である。

ブログ村のランキングを見ていて「へぇ、インテリアとかあるんだ」と思って、ヨソ様のオサレインテリアブログを覗いてしまったのがすべての始まりであった。

それから

「北欧!北欧!」

とか、

「ウニッコ!ウニッコ!」

とか、

「イイーッタラ!イイーッタラ!(←正式な発音のつもり)」

とか、
妙な鳴き声をたてる残念な大人になるまで、さほど時間はかからなかった。

残念です

しかし『北欧』には問題点が1つある。とにかく何でも高いのだ。
食器類はどう転んでも2,000円以上するし、布も3,000円/m以下のモノはほとんどない。
先日「あ、カワイイ」と思って手に取った布が12,000円/mだったときには、さすがに一瞬目の前が暗くなった。

そんな北欧ファンの庶民の心を癒してくれるオアシス、それがIKEAである。
IKEAは、スウェーデンの大規模な家具・雑貨店である。世界中に支店がある。
安価でありながら、北欧ならではの素敵デザインが施された商品は他に類を見ないのである。
しかし関西には店舗がなく、今までは関東在住のヨソ様のオサレインテリアブログを歯ぎしりしながら眺めていただけであった。

ところが先日、ついに関西初のIKEAが神戸ポートアイランドにオープンしたのである。
この情報をキャッチしてからというもの、鳴き声に新たに

「イケア!イケア!」

が加わったことはいうまでもない。まあとにかくオープンの日をとても心待ちにしていたわけである。

しかしIKEAは大変な人気店である。ものすごく、ほんとうにものすごく混雑するという。
関東在住のヨソ様たちも、オープン後しばらくは近寄れなかったという方がほとんどである。
なのでしばらくは行けないと勝手にあきらめていたのだが、ある日会社から戻った夫が誇らしげにこう言った。

「月曜日、休みとったから!」

果敢にも、彼はオープン初日にIKEAに突撃するつもりらしかった。もう探検家の心意気である。
私があんまり

「イケア!イケア!」

と鳴くものだから、どうも夫にまでその熱が感染してしまったようだ。
突撃宣言の後、夫は熱心にIKEAの下調べを始めた。
そんな夫を見て、私のパッションはどういうわけかスルスルと小さくなっていった。
それは一緒に飲みに行った相手に先にベロベロに酔われてしまったときの気持ちに似ていた。
そんなとき、人は案外酔えないものなのだ(←どうでもいい情報)。

案外呑める犬のひとりごと

ところで結果的に見れば、オープン初日という未曾有の混乱にもかかわらず、私たちはほんとうにたっぷりとイケアを楽しむことができた。
それなりに反省点も残ったが、突撃は概ね成功した、と思う。
それもこれも気合と下準備の賜物である。

というわけでここからはレポートらしく、成功点と反省点について書いていこうと思う(←前フリ長すぎ)。

いよいよ本題に入ります

1.早起きは三文の得

IKEAで成功するコツ、それはなによりも早起きにある。
ハルさんためには起きられない私たちも、IKEAのためなら起きられる(←勝手)。
IKEAは10時オープン、私たちが到着したのは9時45分であった。
もちろんすでにそれなりの行列ができていた。

初めての行列体験

が、思っていたほどではない。
オープニングイベントとしてテープカットならぬ丸太切りがあるというウワサだったが、それが行われた様子もなく、並んですぐに列がグングン動き出し、不安になるほどアッサリ中に入ることができた。
ブラスバンドの明るい音楽とスタッフの手拍子に迎えられ、巨大な黄色いバッグを持って売り場へ向かう。

ややボカシてみました

いやがおうでもテンションは上がる――。

後で聞いた話によると、オープン直後から11時くらいまでは比較的空いていたらしい。
たしかにオープン直後は駐車場にもまだ空きがあり、ウワサの「イケア渋滞」はカケラも感じられなかった。
しかし昼前から次々と人がなだれ込んできて、昼にはすでに入場制限のアナウンスが流れていた。3時間待ちだと言う(シェー)。
見ると入場待ちの列は一向に進む様子がなく、外で待っている人は相当な忍耐を強いられたに違いない。

2.郷に入りては郷に従え

IKEAは他の店とはいろいろとシステムが異なる。
「自分のことは自分でする」がIKEAの大前提である。
そういうIKEA独自のシステムを行く前にきちんと把握しておくと、店に入ってからの動きが随分と滑らかになる。

たとえば順路として、まずは2Fに行くことになるが、そこではインテリアとして商品がディスプレイされている。

例えばこんな感じ

しかしそこから商品をカゴに入れるのではなく、気に入った商品をメモし、あとで1Fで実物をゲットするのだ。
そのための鉛筆とメモ帳、メジャーがあちこちにあるので、2Fにあがったらまずはそれを手に入れる。
ただしコレはどちらかというと家具などオオモノを購入する人向けで、布だの植木鉢だのコモノ狙いの人にはあまり必要がないように思う。
私たちも最初こそ張り切ってメモしていたが、そのうち書くのが面倒になり、1Fに降りてからは結局一度もメモを見なかった。

それから、これは布を買う人限定の話だが、布は自分で裁断する。
裁断台があるので、そこで好きな分だけ裁断すればよい。
巻いてある布は、それぞれにとても重いけれどがんばって台まで運ぶ。
台に溝が走っているので、そこにハサミを合わせると、うまくまっすぐ切ることができる。

張り切って裁断中

その後、切った布を裁断台横にある計りに乗せ、 やはり裁断台に置いてある布カタログから切った布のバーコードを読み取らせると、値段の付いたバーコードシールが出てくる。それを布に貼り付けて、カゴに入れる。
裁断台は思いのほか少ないので、混み合うと非常にストレスなのだ。
できればみんながサクサクと作業したほうが良いのである。

3.急いては事をし損じる

とにかくたくさんの人がいて、たくさんの商品が山積みされているので、店に入って10分もすると、理性が吹っ飛び、何がなんだかわからなくなる。
欲しいモノが何だったのか、今、手に取っているモノは欲しいものなのか、今どこにいて、これからどこへ向かえばいいのか。
しかしそんな迷える子羊のために、イケアには「やっぱやめた」システム(←勝手に命名)がある。
つまりレジの直前に「やっぱやめた」とモノを返却できるのだ。
たくさんの人が蠢く広大な店内で、一度取り損ねたモノを取りに戻るのは至難のワザである。
ワタクシのように方向音痴スキルをもつ人ならなおさらだ。なので、迷った商品はとりあえずカゴに入れる。
どのみちレジではガッツリ並ばなくてはならないし、考える時間はいくらでもある。

と、思っていたし、実際その通りに動いたのだが、ここで誤算がいくつか発生する。
ひとつはレジの列が思いのほか長かったことだ。
レジエリア→セルフサービスエリア→ホームデコレーションエリア→ウォールデコレーションエリア→照明エリアまで延びた、そして今も延び続ける行列に、すっかり度肝を抜かれてしまった。
ここでウッカリ「あとのエリアは並びながら買い物できるやーん」と思ってしまったのが失敗であった。
途中何度も「スタッフはとにかくレジへ集まれ!」的なスクランブルがアナウンスで流れていたのは知っていたが、そのせいか照明エリアを過ぎたあたりから急に列が進みだした。

ハルさんの走りとは比べようがないが

私たちの主な目的は雑貨である。
ホームデコレーションエリアとウォールデコレーションエリアはとりわけ時間をかけて見ておきたい場所であった。
しかし結局レジに到達するまでは1時間弱であった。すべてのエリアを夫と交互に見て回るには、あまりにも時間が足りない。
列はグングン進んでいく。売り場から戻る頃には相方の姿を見失うほどだ。

「どうしよう夫……ホームデコレーションエリアほとんど見れへんかった……あぁ、もうダメ、もうダメ……」

すっかり気弱になる妻を励ます夫。

「しっかり妻!まだセルフサービスエリアだから!悔いのないように最後まで羽ばたいておいで……!!」

そういわれてホームデコレーションエリアを駆け回ってきたのだが、やはり根っからの小心者であるため、 何を見たのかロクに覚えておらず、持ってきたブツといえば、小さな花瓶ひとつであった。

早速、活躍中

ちなみに夫はその持ち前の大らかさを遺憾なく発揮し、謎のクッションやら謎のブリキ缶やらオオモノを色々と抱えてきた。
しかしレジ前ではその大半を返却していたので、夫も少し混乱していたのかもしれない。

そしてまさにレジが目前というところになって、さらなる事実に愕然とする。
レジ前にもところ狭しと商品が並べられているのだ。しかも今まで通過したフロアには無かったものばかりである。
そのうえ、各レジ前ごとに置いてある商品が違う。
レジは30もあるのだ。これではこのエリアをほとんど見ないまま通過してしまうことになる。
というわけで、夫にカートを託して必死の横移動を開始する。
前回(花瓶)の反省を活かして、今度は素敵バッグを3つ引っつかんで駆け戻る。
そしてそのままレジを通してしまったのだが、ちゃんと値札と確認しなかったため、3つのうちひとつが思いのほか高額であったことにションボリする。
あとのオオモノ(←謎のクッション等)は無事返したのだが、このバッグだけはしくじった感が残った。

ちなみにウワサで聞いていた「やっぱやめた」箱は、レジにたどり着くまで見つからなかった。
結局、ムリヤリレジの人に押し付ける形になってしまったのだが、「やっぱやめた」箱はポートアイランド店にはないのだろうか。

と、ここまで書いてきても、まだ語るべきは終わらない。
一体どうしたらいいのか。もう疲れた……。

カートの中身

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そして、IKEAについてはまだまだ書き足りないことがあるので、続きは夫にまかせようと思います。(←他人任せ)
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2008年04月11日

テクニック(M)

テクニックの産物

マストチョイス、という心理テクニックがある。

たとえば洋服店でひやかし客に対して店員が2枚のシャツを持ってくる。
そして

「白いシャツと黒いシャツ、どちらがお好みですか?」

ときく。すると客は「買うか買わないか」という判断をすっ飛ばし「白か黒、どちらが良いか」ということを考えはじめるという。
聞いたときは「へぇ」くらいしか思っていなかったのだが、あるときふとこんな思い出が心の奥から浮かび上がってきた。

「PlayStation3が欲しい」

あるとき夫から申出があった。
そして私は、

「サッカーゲームしかしないのだから、PlayStation2で充分なのでは?」

と反論していた。
しかし数日後、どういうわけか論点が

「PlayStation3かX-BOX、どちらが良いか」

に変わっており、気づけばこの新しい問題(PlayStation3かX-BOXか)について一緒に検討していた。
それで結局PlayStation3を購入することになってしまった。なんだか完全にだまされている。

激しく同意

ソレを思い出したのは、ちょうど電気店で夫がPlayStation3のコントローラを追加購入しようとしていたときであった。もちろん私はこの件についても反対しており、だからこそ、この話を思い切って夫にぶつけてみたのだが、

「マストチョイステクニック? そんなんあんのー、ハハハすごいなー。
 で、このコントローラ、振動するやつとせーへんやつどっちがいい?」

と聞かれてつい

「振動するやつ」

と答えてしまった(←ダメなやつ)。

騙されてますよ

その後もこの件についてなんの改善案も見出せずグズグズと暮らしているうちに、今度はストウブ(←ダッチオーブン的な鍋。高い)を購入することになってしまう。

この件についても少し前に、

「ストウブが欲しい」

という夫の申出があった。そして私は確かに当初

「鍋はたくさんあるし、わざわざ必要?」

と反論していた、筈だった。
しかしこれも、やっぱり近頃になって「ストウブかルクルーゼ、どちらが良いか」という議論にすり変わり、なぜか一緒に検討したうえ、今回めでたく(?)通販で購入することになったのである。

ストウブ登場

夫とは長い付き合いだ。
今はまだ思い出せないが、マストチョイスが発動されたのがおそらくこの3回限りということはないだろう。
なんだかんだで夫には丸め込まれてばかりなのであった。

全てを知る犬

とはいえ新しく購入したPlayStation3では「Assasin's Creed」にとても熱心に取り組んでいるし、今回購入したストウブも、きっと喜んで使うのだろう。

私は適応力がとても高いのだ(←流されやすいともいう)。

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2008年01月16日

Flickr(M)

「flickrにコメントが」

ある日、夫がそんなことを言ってきた。

flickr」とはインターネット上で写真を共有するコミュニティサイトである。
写真専門のmixiみたいなものだ(と思う)。
そこに夫が近頃、新たにページを開設したのである。

出来はともかく、一年で撮影枚数が一万枚を越えるほどの、残念を超えてもう無念な感じの夫である。
そのパッションは、『共働きコーギー』と『BIG WAVE』だけでは抑えきれなかったようだ。

何で飼われてしまったのだろう

しかし元はといえば、ブログパーツ「FLO:Q」に写真を載せたかっただけであった。
FLO:Qで表示される写真はflickrとリンクしているのである。
なのでflickrの利用方法もいまだよくわかっていない。
哀しいかなflickrは全て英語仕様なのである。
そんな圏外サイトに飛び込んだ勇気だけは褒めてあげたいと思う。
なので、夫としてはただ写真をページにアップしていくことで、それなりに満足していたようであった。

しかしflickrはコミュニティサイトである。
アップした写真ひとつひとつにコメントを入れることができるようになっている。
それで今回、その写真のひとつにコメントを頂いたわけだ。

ちなみにコメントの内容は

Look Ma , I can stand on one foot.

こちらの写真に対するものであった。

一本足走行

残念ながら(というか当然)英語であった。
しかし他ページにはドイツ語やらスペイン語やらでコメントが入っているモノもあったので、まぁある意味幸運だったともいえる。

翻訳サイトでいろいろ調べてみると、どうも

「ママ、見て!アタシってば一本足で立ってるヨ!!」

といった意味みたいである。たぶん。きっと。(←弱気)

「しかし……どういうことなんやろなコレ」

夫が不安そうな顔でいう。

「んー、おそらくやけど

 『ママ、見て!アタシってば一本足で立ってるヨ!!
  っていう声が聞こえてきそうな良い写真ですね』


 とかそんな感じのことが言いたいんちゃうかな」

「前向きな意見やな」
「この状況下で後ろ向きなコメントは入れへんやろ」
「まあ」
「で、どうするん?」
「どうしよう」
「どうしようって……そんなこといわれても」
「返事とか書くんやろか」
「まあせっかくコメントくれはったわけやしな」
「何て書こ?」

「KOMENTO ARIGATO GOZAIMASU」

「……妻さ」
「何?」
「この話題に飽きてきたやろ」
「えっ!?い、いややわぁ、そんなことあらしまへん」
「エセ京都弁になってるし」
「エセとかいうな」
「そやかてエセやろ?」
「違います。ココロに京都を抱いて育ってきたんです」
「妻、滋賀県民やんか」
「滋賀県民だからこそです」
「えー」
「埼玉の方々も、きっとココロに東京を抱いてはる」
「そうなん?」
「……知らんけど」

ココロに食欲を抱いて走る
−金沢生まれのオンナは京都のドッグランを爆走する−

途中から何の話かわからなくなったが、その後、他所様のページをいくつか拝見した結果、誰もコメントに対する返事をしていないようであった。
そのため今回のコメントは有難く拝読するにとどめる、ということに落ち着いた(←蓋をしたともいう)。

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そして、ココロに小京都を抱いていると思われた金沢生まれのコーギー、ハルさんですが、現在ではココロに食欲しか抱いていないようです。
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2008年01月07日

日当たりのいい場所(M)

一時は完全にただの棒と化した我が家のウンベラータ、通称美香さんは、その後立派に成長し、今では立派なしだれヤナギになった(涙)。

バカンスの行き先を間違えてジャングルに来てしまったコーギーをイメージしてみる

先日家にきた友人から、

「キミは植物を自由にさせ過ぎる」

といわれたが、まさにその通りで、

空中で自由自在に葉を伸ばした末、自らの重さを支えきれなくなったウンベラータやら、
水中で自由自在に根を伸ばした末、自らの入った花瓶の内部がよく見えなくなったアイビーやら、

ウチにいる植物はそんなのばかりである。

無理

単純に手入れの仕方がわからないのもあるが、伸びてきたものを切るのが、ものすごく勿体無いことのように思えるのだ。貧乏性なのである。
しかし新しい年も明けてしまった。
なんとかしないと、今年もすくすくと成長して、とんでもないことになりそうだ。
というわけで近所のガーデンショップへ行って色々を教えてもらってきた。
しかし結論から言えば、

「今はそっとしておけ」

ということであった。冬は植物も休んでいる状態なので、植え替えるにも何をするにも春先まで待ったほうが良いというのだ。
思い立ったタイミングが悪かった。こんな年の始まりで良いのだろうか。

へ?

それにしてもしだれた枝と絡まる根っこはすでにのっぴきならないところまで来ている。
仕方がないので美香さん(ウンベラータ)は下の葉を数枚落として軽量化し、さらに添え木を付けることで、どうにか姿勢を正すことに成功する。

こう見えて持ち直しているのです

アイビー(←こちらは特に呼び名ナシ)の根っこの方はどうにもならないので、ムリヤリ植木鉢に植えてみた。
きちんと育ってくれるか心配ではあるが、とりあえず今のところは元気そうである。

まあ、ええんやないでしょうか

ところでこうして何度かガーデンショップへ通っているうちに、もうひとつ大きなグリーンをリビングに置きたくなってきた。
美香さんがいるので、次は恭子さん(モンステラ)というのが妥当だが、実はもう心に決めた人がいる。
それはオリーブの木である。
夫は大きな葉がバシバシついているモノが好きだが、私は小さな葉がたくさんついているモノが好きなのだ(←今更な発言)。
昔からオリーブの木が好きなのである。
でも、オリーブの実はもっと好きなのである(←え)。

オリーブ自家生産というヨコシマな気持ちもあって次はオリーブの木にしようと勝手に思っているのだが、問題は置き場所であった。
我が家でいちばん日当たりのいい場所はリビングの中あたり、窓が直角に曲がっている場所である。温室のようで冬でも昼間はとても明るくて暖かい。
しかし。
残念ながらそこはもう2年も前から、足が短く胴の長い生き物の日光浴場になっていた。

きもちよかー

あんなに毛が生えていてるくせに、日光浴も床暖房も大好きなのである。
確かに今の季節は、ポカポカして気持ちもよかろうと思うが、夏のものすごく暑い時期でさえ、ときどきそこに寝そべっている。
ハァハァと息を切らせ、ヨダレをダラダラ流しながら、必死に平べったくなっているのだ。

暑い・・・

見ているこっちも暑苦しいが、本犬に至ってはもう命がけである。
しかし、そんな頭の悪いいじらしい姿を見ると、そこにモノを置くことは憚られるのであった。

もはや我慢大会になってきている

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いや、途中からはあまりの暑さに半ばヤケクソになって寝そべっているのでは?
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2007年11月03日

館(M)

「館」という名のつく場所は、月曜日が休みであることが多い。
たとえば近所の図書館しかり、京都の国立博物館しかり、京都市立美術館しかり。
ちなみに私がこの事実を知ったのは、とある月曜日の午前、JR京都駅から京都市立美術館行きのバスに乗っているときであった(涙)。

アタシを置いていくからよ

前々から、京都市立美術館で開催されている「北欧モダンデザイン&クラフト展」なるものにぜひ行きたいと思っていた。
この日、夫が別件で会社を休んでいて、チャンスとばかりに出かけていった挙句の悲劇であった。
あまりのショックに開いた口がふさがらない。
しかもこの日は夕方までにヅカに戻らなくてはならなかった。
私たちは、まさにこの展覧会のためだけに京都に来ていたのであった(号泣)。

バスの中、そうとうなアホ面のまま固まる妻を不憫に思ったらしく、夫はあまり責めてこなかった。

ポスターも素敵

しかし人間というのは、ひどいショックを受けると、ほんとうに下あごを支えていられないらしい。
「開いた口がふさがらない」とは昔の人もうまく言ったものだとヘンに冷静に感心してみたりもする。
まあ現実逃避ともいえる(←ダメな奴)。

仕方がないので途中の祇園でバスを降り、

レストラン玄関(たぶん)

ブラブラと京都を巡って帰る。

何川かは不明

祇園の酒屋の前でマイクくんという男前コギさんに出会えたことと、

相思相愛

女好き(男嫌い)だそうです

前は満席で入れなかった「京きなな」という店に入れたことで、だいぶ精神を立て直して家に帰った。

ヨモギと黒蜜

和の店だが『イタリアンパフェ』

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2006年12月15日

裏話(M)

昨日、仕事から帰ってのんびり雑誌(←北欧雑貨特集)を読みながら、遠くフィンランドにうっとりと思いを馳せていたときのことである。
夫がゴソゴソしているパソコンから、音楽が流れてきた。

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)


「あの……何やってんの夫?」
「や、なんかうまくいかへんくて……おかしいなー」

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)

♪ 長屋の猫は遊女を気取り 旦那は化けた狐と暮らし そこの裏手の(プツッ)


「ムッキャー!猫と旦那の話はもうええ!!裏手で何があったんやな!?」
「んー、ターバン野口がなー」

メリークリスマス・ミスター・ターバン

そこの裏手でターバン野口というのも、ある意味スリリングな展開で、気になるところではある。
が、実はそんなわけはなくて、夫は動画を見ながらせっせとターバン野口を折っていたのであった。
そのBGMに「粗忽長屋」という曲が使用されていたらしく、そして夫が何度も同じ場所で行き詰るらしく、先ほどのような無限リピートが発生したのであった。

ターバンを探せ

結局、夫がどうしてもうまく折れないというので、そしてこれ以上猫と旦那の話は聞きたくないので、私ががんばって折ってみた。
で、できたターバンが昨日の記事のものである。

それにしてもこの「粗忽長屋」という曲、思った以上に魔力が強くて、丸一日経過した今も、頭から離れてくれないのであった。

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あぁ、またハルさんに関係のない話を書いてしまいました……。
次回はハルさんが主役に返り咲けるよう、テチっとクリックお願いします〜。
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2006年11月21日

ティンブクトゥ(M)

ティンブクトゥ
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『ティンブクトゥ』

死んだら行く場所。
そこでは食べ物や夜の寝場所を心配することもない。
言葉だって関係ない。だからそこでは人と話をすることもできる。
犬のミスター・ボーンズは、飼い主ウィリーにその場所のことを何度も聞かされ、いつしかその場所の存在を信じはじめる――。

ポール・オースターは、もともと大好きな作家である。
出版されている本はだいたい読んでいる、と思う。
しかも、最近の彼の小説は、読者を引き込む力にますます磨きがかかり、いつも一気に最後まで読まされてしまう。
ところが『ティンブクトゥ』はなかなか読み進められなかった。
それもこれも、犬のミスター・ボーンズが主人公だったからだ。

ウィリーが大好きで、ずっと一緒にいたくて、でもウィリーの命はあと少しで終わってしまう。
そのときミスター・ボーンズが望むことは何か。
ミスター・ボーンズにとって、幸せとは何なのか。

それはそのまま、ハルさんに直結する。

ハルさんが望むことは何か。
ハルさんにとって、幸せとは何なのか。

それは永遠に答えの出ない問題だ。
けれど、犬飼いならきっと、考えずにはいられない。

ミスター・ボーンズの語ることすべては、もちろん作家ポール・オースターの想像に過ぎない。
しかしこの本は、この問題にたいする、ひとつの答えなのかもしれない。

人間のそばにいることを望み、許し、受け入れること。

それはすべての犬に備わった美しい性質なのだと、私も信じる。

幸せ?

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なかなか色々考えさせられた本でした。
今、ハルさんが望むことで私にわかる確かなことといえば、「もっと食べたい」くらいのものですが、そんなおバカ飼い主につきあってくれるハルさんをテチテチと褒めてやってください〜。
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2006年10月07日

美香さんその後(M)

以前、瀕死の状態から不死鳥のように復活をとげた我が家の観葉植物ウンベラータ、通称美香さん
その後も順調にめばえと飛翔を繰り返し、今ではすっかり大きくなった。

エセカルイザワンコ

しかし最近、新たな問題が発生した。

美香さん、傾いできている。

奇跡の復活当初は中央に1つだけあっためばえポイントがいつのまにか右左中央の3つに増え、そのなかでも右ポイントが著しく成長してしまったのだ。
とにかく窓がある方へ伸びていこうとするのは、室内に生息する植物の宿命である。仕方がない。

実は少し前から夫にめばえポイント(右)を切るよう言われていたのだが、
あの瀕死状態を思うともったいなく、今まで手をだせずにいた。
しかしこのままでは美香さん本体が折れてしまう。
そんなわけで今回思い切って、めばえポイント(右)を切ることにした。

今更な話だが、美香さん、実はゴム疑惑がある。
以前から妙に葉の表面がベタベタするので、不審に思って調べてみたらクワ科だったが、葉だの茎だのから恒常的ににじみ出ている物質はどうみてもゴム汁にしかみえない。

ということは、美香さんに傷をつけるとゴム汁的なモノが出ることが予想される。
夫も過去のトラウマがぶり返してきたのか

「めっちゃやで!ホンマにめっちゃ出るで!!
 ヤバイねんてホンマ。なんか受けるもん用意せんと!
 とにかくめっちゃやからな!めっちゃ!!」


崩れ気味の日本語で心配してくれた。
ということで、横には大量のティッシュとゴミ袋、下には洗面器を用意して、めばえポイント(右)にはさみを入れる。

結果、白い液体がモリモリっと出て来たものの、床に垂れるほどには至らず、何回かティッシュでふき取ったらモリモリも止まった。
やはりクワ科。ゴムの木にはかなわないらしい。
(追記:あとで調べたら、ゴムの木もクワ科でした。
クワ科はぜんたいにゴム汁が出るものなんでしょうか……謎です)

そんなわけで、めでたくめばえポイント(右)が切り落とされた美香さん。
めばえポイント(左)は窓と反対側にあり、もともと存在感が薄いので、
あとはめばえポイント(中)からめばえるしかない状況になった。

で、最近の美香さん。
予定通りめばえポイント(中)からめばえてくれたのだが。

ぽっちり

なんだこの不景気な葉っぱは。

美香さん、ちがうでしょ?
もっとこう、前みたいに景気のいい葉っぱを出していただきたいのよワタクシは。

犬のしつけも難しいが、植物のしつけ(?)も難しいのであった。

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ということで今回から平常運転(?)で、ハルさんはゲスト出演です。
植物慣れしていない飼い主に飼われた哀れな美香さんに励ましのテチをお願いします〜。
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posted by 飼い主YとM at 00:46| 兵庫 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | Mのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月08日

閑話休題(M)

堀江物語も中盤に突入しました。
いいかげん長いので、ここらでちょっと休憩したいと思います。
休憩になるかどうかはビミョーですが……。


先週の夜の出来事。
ぼんやりとテレビを見ていると、アメリカで開催された「マスコット野球」というイベントのニュースが流れた。
ウサギさん、トラさん、リスさんなど、かわいらしいマスコットたちが頑張って野球をしている。
そんな微笑ましい光景のなか、アナウンサーが記事の続きを読み上げる。

「このマスコット野球で最も活躍したのは、『ミスター・レバー』でした。
 まあ、つまり肝臓ですね(←このヘンの口調がものすごく軽い)。
 この肝臓が、投げてよし打ってよし、実に大活躍でした。
 VTRをごらんください。桃色の大きな体をゆすって、肝臓が走っています……」

画面では、トラやウサギに混じって謎の物体がホームベースへ向かって走っていた。
それは確かに肝臓(特大)であった。
なまじきちんと肝臓の形をしているために、両端がぶらぶらしてトラやウサギよりずっと動きにくそうだった。

常日頃からアメリカのマンガとか雑貨にはあまり共感をもてない私だが、
このときばかりは、もはや絶対にアメリカ人とは分かり合えない気がした、休日の夜であった。

目撃図
レバ

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実は他にも目撃していらっしゃる方がいると思うんですが、どうなんでしょう。
ぼんやり見ていたのでもはや正確なところは確かめようがありませんが、嘘じゃありません。
本当に打って走っていたんです。
肝臓が。
信じる者は救われます・・・・・・、さあ、テチッと下のバナーをクリックして楽になりましょう。
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2006年06月26日

ロマンはどこだ(M)

少し前のことになるが、陽気なギャングが地球を回すを見に行く。

ロマンはどこだ

伊坂幸太郎氏の同名小説が原作である。
伊坂氏はデビュー作「オーデュボンの祈り」以来、熱心に読んでいる作家である。
そのうえ、ワタクシの愛してやまない大沢たかお氏が主演している。

そんなわけで結構楽しみに出かけていった。
日本映画だからと油断して上映10分前に到着すると、そこには思いのほかたくさんの人がいた。
しかもこの平成の世の中に全席自由席というリスキーなシステムを維持する映画館だったので、まともな席に座れるかずいぶん気を揉んだ。
結局夫が大阪人らしい機動力を発揮して、席を2つ確保してくれた。素敵だ。

それはともかく映画はとても楽しめた。

小説が原作の映画というのは、端折りすぎてわけがわからなくなったり、
うまくまとめられずにとんでもない方向へ話が展開したり、
小説のイメージと違いすぎる登場人物に最後まで入り込めなかったり、
とにかくあまり良い思い出がない。
しかしまあ、言葉と自己の想像力で構築される小説の世界を、
他者による映像と音(台詞)で再構築するのはさぞ難しいことなのだろう。

良い原作だから良い映画になる、そんな安直な話ではないのだ。

映画にするためには何かを諦めなくてはならないし、何かを創り出さなくてはならない。
その選択と創造は原作のない映画を作るより、実はずっと困難なことではないだろうか。

「陽気なギャングが地球を回す」の場合、小説として良さを残したまま、
一編の映画として物語がうまく再構築されていたように思う。


「ロマンはどこだ」

「魂のランクが下がってるわよ」

「嘘は見破れても真実は見えないものさ」


登場するギャングたちの台詞はとても小説的である。というかたぶん原作の台詞そのままのものが多い。
こうした台詞の数々に伊坂氏の素晴らしい才能を感じ、だからこそ彼の小説を読まずにはいられない。
が、小説的な台詞は現実の世界では案外使えないものである。
なんというか、リアルじゃない。そのうえ、台詞にひそむ本来の力さえ失われてしまう。
ロマンはどこだ」なんて、実際口にしたら、きっとなんともいえず陳腐に響いてしまうことだろう。

しかしこの映画では、小説的な台詞が正しい力とリアルをともない、実に自然に耳に入ってきた。
大沢たかお、鈴木京香、佐藤浩市、松田翔太(←松田龍平の弟らしい)、
4人のギャングたちの演技はほんとうに素晴らしい。
とくに小説的台詞の量が圧倒的に多かった(しかもこの物語最大の決め台詞「ロマンはどこだ」を担う)饗野こと佐藤浩市氏には、今回あらためて役者としての才能を見せつけられた。

まあこんな小難しいことを書きながらも、とにかくカッコよかったのが大沢たかお氏である(←盲目)。
冒頭の銀行襲撃シーンからもう鳥肌がたってしまうほど素敵だった。

小説を読んだのがそうとう昔だったので、筋をまったく忘れていたのもかえってよかったかもしれない。
どんでん返しにいちいち新鮮な気持ちで驚かされたし、登場人物たちも先入観なく受け入れられた。
ちなみに当時の日記によると、原作は2004年3月16日に読了しているらしい。
あの頃はまだ二十代だった(遠い目)。

とにかく、登場人物、ストーリー、すべてがカラッとしていて「痛快」という言葉がよく似合う映画だった。
DVDが出たら買おうと思う。

ん?ハルさんが何かを探している。
えっと

「ゴハンはどこだ」
どこなの

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ゴハン、食べたばっかりなんですけどね……。
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posted by 飼い主YとM at 00:20| 兵庫 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | Mのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月13日

日本対オージー(M)

(告知)
えーっと、もう既にカウンタは「10000」を超えていますが、「キリバンやで!!」と名乗り出る方がいないので、キリバンイベントを引き続き延長します。
次は「11111」です。
「11111」のカウンタを踏んだ人は

springcorgi(アットマーク)bbplus.net

までご連絡ください!!


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ワールドカップ、日本代表の初戦がPM10:00から始まった。相手はオーストラリアである。
後に控える対戦国がクロアチアとブラジルであることを考えると、ここはぜひとも勝っておきたい。
しかしそもそも決勝トーナメントに残ると思っていなかったので(←夫に「鬼!鬼だよアンタ!」と罵られた)、
わりと落ち着いて試合を見ていた。夫にあおられたハルさんの方がコーフンしていたくらいだ。

結果は 1 - 3。ある意味すがすがしいほどの逆転負けだった。

試合が始まるとすぐ、夫がおそろしいピッチで缶ビールを空け始めた。
試合が終わったときには、赤黒い顔に淀んだ目をして虚空を見つめるヤバイ物体がそこに。

結果は完敗だったが、日本の選手はとてもよくがんばっていた。
宮本選手は早い段階でイエローカードもらってからも果敢によく守っていたし、
中沢選手はごついFW2人相手に最後まで競り続けた(←事実このFW2人は無得点だ)。
たった一度の飛び出しが試合の流れを変えてしまった川口選手だって、
それまで神がかり的なセービングで何度も何度もチームを救っていた。
心残りなのは日本の誇る中盤がほとんど機能しなかったことと、追加点が奪えなかったことだが、
だからといって中盤やFWの選手を攻める気にもなれない。

暑くって、(相手が)大きくって、攻められて、ちっとも休めなくて、
ほんとうにクタクタになりながら、選手たちはそれでも必死でプレーしていた。
試合終了のホイッスルが鳴り響いたときの選手たちの表情は、今もなんだか忘れられない。

こんなにも報われないのか。
こんなにも世界はまだ遠いのか。

あと2試合。
がんばって。でも楽しんで。世界で一番のサッカーの祭典なのだから。
私には、そんなことしかもういえない。


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本当にサッカーブログになっちゃいました。コギに二言なし。
結局、オージービーフを食べられなかったハルさんに慰めのテチを!

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posted by 飼い主YとM at 21:27| 兵庫 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | Mのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月01日

キリバン(M)

むかしから「キリバン」というのに密やかな憧れを持っていた。
10000とか20000とか、そこまでオオゴトじゃなくても333とか7000とか、とにかくカウンタがキリのいい数字になっているのを見てみたいと思っていた。
しかし、そういう人間ほど機会に恵まれないもので、インターネットを始めてウン年、一度もキリのいい数字を示すカウンタに出会わなかった。

しかし、そんなワタクシにもようやく幸運が訪れたのだ。

……自分のブログで(号泣)。

涙で見えない.JPG

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そんなこんなでカウンタがもう7999に。
みなさまありがとうございます〜。
おそろしくてもう自分のブログが見えません……。

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posted by 飼い主YとM at 00:39| 兵庫 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | Mのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする