ただし、清里と小淵沢は車で20分ほど離れた距離にあり、それほど遠いというわけではない。
今晩の宿は再び清里なので、アウトレットを出発し、清里への帰路についたのであるが、私は飽きっぽいハルさん以上に飽き性なので、同じ道を三度も通るなんてとても耐えられない。
例え、道に迷ったとしても引き返す(同じ道を通る)ことが大嫌いなのである。
なので、今度は八ヶ岳高原大橋という有料道路を通るルートを辿っていくことにした。
すると、ナビでも本でも有料と書かれていたこの橋は、既に無料通行になっていた。
しかも、景色が非常に素晴らしいうえに、橋のたもとにパーキングエリアまである。
せっかくなので、ハルさんを連れて見物に行くことにした。
こんなところによく橋を渡したものだなあと感心する。
八ヶ岳山麓の風景も非常に素晴らしい。
と、ここまでは旅のガイドっぽいのだけれど、飼い主夫婦はどちらも高所恐怖症なので、橋を10メートルほど渡ったところで足がすくんで引き返してきたことを申し添えておく。
一方、ハルさんは全然平気そうだった。
まあ、座高があまりにも低いので、遠近感がよくわからないだけなのかもしれない(←負け惜しみ)。
その後、辿り着いた清里2泊目の宿は、牧場通り沿いにあるコテージ「サントヴィラージュ」。
ここにはコテージが2棟あり、2棟とも犬連れOKである。
しかも、広い。
広いうえに2階建てなので、二人だと持て余してしまうくらいだ。
しかも、この瀟洒な外観、
広々した室内、
暖炉とロッキングチェアーまである充実ぶりに目を見張った。
とはいえ、ここはコテージなので、夕食は付いていない。
なので、同じ牧場通り沿いにある犬連れOKの食事処までハルさんを連れてトコトコ歩いていった。
到着したのは「美味小屋」&「トラットリア・ヴィータ」。
座る席によっては、どちらの料理も頼めるとの事前情報を得ていたので、その席に案内してもらう。
徒歩圏内にお店があると、何の心配もなく飲めるのが嬉しい。
そんなわけで、飲んで
飲んで
食べて
飲む。
ハルさんもしらふだけど(←あたりまえだ)この笑顔。
こうして二日目の夜は暮れていき、翌日・・・・・・。
この日も爽やかに晴れ渡った。
清里の人は皆、口をそろえて
「8月は毎日のように夕立が来て寒かったのに、9月に入ってからいい天気になった」
という。
今まで旅行中に雨に降られた記憶がない、自称「晴れ男」の本領発揮である(と思いたい)。
爽快な朝の空気を吸い込みながらの朝散歩では、昨日は暗くて全貌がよく分からなかった牧場通りを再び歩いてみる。
ここが「清里ブルーグラスフレンドパーク」というドッグラン。
そしてここは、昨日、夕食を食べた「トラットリア・ヴィータ」と「美味小屋」。
店の横手にあるウサギ小屋に、興味津々で近づくハルさん。
いつになく真剣な顔をしている。
大きな耳、短い足・・・、自分と同じコギ族であるかどうか見定めようとしていたのか。
はたまた、全部で何匹いるか数えようとしたけれど、両手の指の本数以上のウサギがいたため、数え切れずに脳がフリーズしてしまったのか。
いずれにせよ、そのようなハルさんの個人的な事情に長時間関わっていられないので、この後、サントヴィラージュへと戻り、本館(ペンション)のテラスで朝食を採った。
晴れていれば、テラスで犬と朝食を供にできるらしい。
とてもボリュームに富んだ朝食に大満足する飼い主と、早々にコテージで朝ゴハンを済ませゴキゲンのハルさんであった。
しかし、この日、ハルさんにとって犬生最大ともいえる試練の数々が待ち受けていることを、このときのハルさんは知りようもなかったのである・・・・・・。
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またまた次回に期待を持たせるようなことを書いてしまいましたが、今から思い起こしても、この日が旅のクライマックスだったような気がします。
いよいよここからがハルさんの独壇場!?
テチッと押せばアナタも晴れ男、晴れ女になれるやもしれません。
