旅行最終日、私たちは蕎麦が食べたかった。
カーロ・フォレスタで思いがけず和食をいただけたとはいえ、やはり信州に来たのに一度も蕎麦を食べないというわけにはいかない。
というわけで最終日は人の蕎麦欲と、ハルさんの走りたい欲を満たすため、黒姫高原へ向かうことになった。
黒姫高原の入り口に、ラ・プーサンのご主人オススメの蕎麦屋さんがあるのだ。しかも黒姫高原にはドッグランもあるという。
黒姫高原といえば学生時代、フェアレディZを駆る友人(♀)と遊びに行った思い出の場所である。
彼女はとてもオトコマエで、当時限りなくペーパードライバーに近かった私にZを運転させてくれた。
ハンドルを握った私は恐怖と緊張で生まれたての仔牛のようにプルプル震え、高速道路を制限速度でたいそう大人しく走っていた。
にも関わらず、幅寄せされるわ煽られるわでほんとうに恐ろしい思いをした。
あらためてアグレッシブなスポーツカーの威力(?)を思い知らされたのであった。
まあそれはともかく。
まずは入り口で蕎麦を食べる。
こちらのお店はテラスのみワンコOKである。
蕎麦屋とは思えない小洒落たテラスで、心地よい高原の風に吹かれながら、ハルさんともどもとてものんびりさせていただく。
そしてお蕎麦、これがもうほんとうに美味しかった。
夫はざる蕎麦、妻はかけ蕎麦をいただいたのだが、シンプルでありながら蕎麦もめんつゆもとても繊細で、蕎麦の旨味を十二分に堪能できる。
「趣味は蕎麦と温泉」と豪語するラ・プーサンのご主人に美味しそうな蕎麦の話を事前に聞き込んでしまったせいか、このときは兎にも角にも蕎麦!!という熱い気持ちが抑えきれないほどであったが、そのパッションを鎮め、さらには深い満足感を与えてくれる素晴らしい逸品であった。
あまりに蕎麦が美味しかったせいでいささか高揚し、高原入場直後にウッカリこんな写真を撮ってしまったほどである。
今になってみると、とても恥ずかしい。蕎麦の魔力は怖い。
さて黒姫高原に入ったので、さっそくドッグランへ行ってみる。
いつ頃からできたモノかはわからないが、ランはものすごく気軽なネットで、ものすごく気軽な感じに囲まれていた。
一応エリアが2つに分かれているが、気軽に張られたネットはすでに数箇所破損していたため、その事実を知ってしまった賢いワンコたちは皆そこから逃亡を図ろうとする。もはや厳密にはドッグランとはいえない、かもしれない。
まあでもせっかくなので、ハルさんを放牧してみた。
中・大型犬エリアにはビーグルの男の子がいて、ハルさんとはそれなりに遊んでくれた。
しかし調子に乗ったハルさんが、ラン内にあるシーソーを駆け上り、
「あ、アタシ、シーソーできないんだった」
と途中で飛び降りる。その拍子にシーソーがガタンと外れて落下してしまった。
不幸にも彼(ビーグル)はその瞬間を間近で目撃しており、それ以降まったく遊んでくれなくなった(涙)。
ややこしいタイミングで飛び降りたハルさんもハルさんだが、それにしても遊具まで気軽なつくりである。
なんとなくションボリとシーソーを直してランを出て、高原を散策することにした。
黒姫高原には100万本のコスモスが咲いている。
さらにはダリアも咲き誇っている。
軽井沢スカイパークのコスモスも美しかったが、なんというか規模と迫力が違う。
夫と二人、ついウキウキと写真をたくさん撮ってしまった。
その後あちこちのSAや道の駅で寄り道して買いものし、高原野菜をたくさん抱えて幸せな気持ちで家に帰る。
2回目の軽井沢、なんだかんだで天気にも恵まれ、テーマであるところの「リベンジ」はほぼ完全に果たすことができた。
相変わらず野菜は美味しいし、緑は美しいし、人は優しかった。
とにかく遠いのが難点ではあるけれど、それでもまた行きたいと思ってしまう。
次にまた軽井沢を訪れるのはいつのことだろう。
それまでずっと、美味しい野菜も、美しい風景も、あたたかい人柄も、そしてワンコに優しい土地柄も、変わらないでいて欲しいものである。
【おわり】
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長かった旅行記もようやく終了しました。
振り返ってみると、ハルさんはずっと元気で楽しそうな表情をみせてくれていました。
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