吠えた日をその都度チェックしているわけではないので、正確なところは分からないのだが、体感バウリンガルとしては月に1回程度吠える声を聞いているような気がする。

吠えた後、ハルさんのリアクションはいつも決まっている。
「はうっ!吠えてしもた!?」とまるで自分の声にびっくりしたような顔で後じさる。
そこへ無慈悲な飼い主によって容赦なく撃ち込まれる「ゴルア砲」によって、ハルさんは粉々に砕け散るのであるが、ハルさんのリアクションを見ていると、どうやら自分で吠えたいと思って声を上げているのではなさそうである。

ハルさん(の発声器官)を衝き動かしているのは一体何なのだろう。
(1)霊的な何者かに操られている。
(2)宇宙と交信している。
(3)定期的に吠えるプログラムを組み込まれている次世代型

ま、そんなアホな空想はともかく、普段は玄関チャイムの音で吠えることのないハルさんが、あの、謎の杉下さんにも褒められたハルさんが、吠えたのである。
ここはひとつ真剣にハルさんが吠えた原因を考えてみるのが真っ当な(←本当か?)飼い主の責務というものだろう。

そこで真っ先に思いついたのが、「ハルさんは秘かにストレスを溜めているのではないか?」というものであった。
考えてみれば、ここ数日断続的に降り続いた雨に加え、私(飼い主Y)が風邪を引いてダウンしていたせいで、ハルさんは殆ど散歩に行けていない状態だったのである。
だが、いまだ絶対王政下にあるハルさんは不平不満の態度など微塵も見せずに、普段通りの生活を送っているように見えた。
本当は心の奥底に鬱屈した思いを溜め込んでいたのか、あるいは見た目通り心の底まで能天気なのか・・・・・・。

その答えは、雨降りの合間を見計らって散歩に連れて行ったMの、帰宅後の第一声でたちどころに判明した。
「すっげ。ハルすっげ。半端ねぇよ。
何だよあの走り。うす茶色の弾丸だぜアイツは。
オラ地球の果てまで駆けていくかと思ったずら!」
(↑一緒に走り回った疲労のため言語不定)
どうやら、普段の走りが「ダダダッ」とすると、この時は「ズドドドッ」という勢いで公園内を駆けずり回っていたらしい。
本来、走るのが何より好きなハルさん、やはり相当ストレスを溜め込んでいたようである。
このストレスが直に「吠え」につながったかどうかは不明だが、やはり飼い主たる者、愛犬を上手くコントロールしてやらなくてはと、布団の中で朦朧としながら(←全然役に立っていない)思った次第である。

だが。
本当の鍵は帰宅したMの手に握られていたモノにあるのかもしれない。
「ほら、これ。フンチョス。
家の中でいたしたところやのに、また公園で捻り出してん。
それもしっかりひと巻き。ホントにオラ信じられんずらよ!!」
(↑未だ疲労は癒えないらしく、相変わらず言語不定)
ハルさんよ・・・・・・。
外ウンがしたかっただけなのかい?

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いやいや、やはり開放感溢れる外ウンがしたかっただけなのでは?という疑いは捨てきれません。
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