2008年02月01日

理性と本能(Y)

一ヶ月後の試練

ハルさんの2008年は、飼い主の「放置オヤツトラップ」にまんまとひっかかり、こっぴどく叱られて幕を開けることとなった。(←過去記事参照

そして今日は、ハルさんが新年「初」叱りを受けた日からちょうど1ヶ月後である。
ハルさんがいったいどれほど深く反省しているのかを試すのには、丁度いい頃合だ。

ふとそんな風に思いついた飼い主の手により、リビングの床にハルさんの大好きなオヤツである、リン君の飼い主さん手作りのクッキーがセットされた。

トラップ再び

「第二回オヤツトラップ大会」が開催されたのである。

しばらくするとテチテチと暢気な足音が聞こえてきた。
別部屋に誘導されていたハルさんがリビングに帰ってきたのだ。

飼い主は期待と不安の入り混じった眼差しをハルさんに注いでいた。
正直なところ、不安感より期待感のほうが勝っていたことは否めない。
元旦にあれほどきつく叱っておいたのだ。
聞き分けがいいのが取り得だと(飼い主が勝手に思っている)ハルさんが、同じ過ちを再び繰り返すはずなんてないと。

だが。

そんな飼い主の期待感や信頼感は、音速のスピードで粉々に打ち砕かれた。
ハルさんは、足元に落ちているクッキーを見止めるなり、

「あら、こんなところにオヤツが。これはいいわね」

と、デパ地下の試供品をパクつくような手軽さで食いついたのである。

思いもよらぬ愛犬の裏切り行為に、飼い主は慌ててしまう。

「あ!・・・・・コラー!」

と、何とも気の抜けた叱責の声しか出てこない。
(陣内智則がネタをするときの「コラー!」みたいな感じで)

けれども、こんな気の抜けた叱り声でも、ハルさんはただならぬ雰囲気を感じ取ったようであった。

いったんは口内に収めたクッキーをペッ!と吐き出し、一目散に聖域であるケージ内に逃げ込む。
今になって、元旦の悪夢が脳内に蘇ったのだろうか。
ハウスの中に引きこもったきり、出てこようとしない。

ハルさんが恐る恐るケージ内から出てきたのは、およそ30分ほど経過した後のことであった。
ちなみに、ハルさんが吐き出したクッキーはそのままの姿で放置してある。
けれど、ハルさんはクッキーに目を合わせようともしない。
いや、クッキーに近づくことすら出来ないようだ。
理性と本能の狭間でもがき苦しむコーギーの姿がそこにはあった。

けれど、希代の裏切り者ハルさんの試練がこれで終わったわけではなかった。

まだ続くんですか・・・?

ハルさんを置いて飼い主二人は買い物に出かけてみたのだ。
ちょうど、買っておかなければならないものがあったし、飼い主の留守中にハルさんがどのような行動に出るのか、試してみたくなったのだ。

30分ほどの時間を買い物に費やし、家に帰る。
帰路、ハルがクッキーを食べているかいないかについて、飼い主同士で会話を交わすが、その時間は本当に僅かだった。

「ハル、クッキー食べてるやろか?」
「そりゃ、食べてるやろ」
「せやなー」
「そうそう」

今や、ハルさんの評価は地に落ちていた。
けれど、飼い主たちがほんの僅か、カゲロウの羽音のように微かな期待を抱いていたことも否定できない。

果たしてハルさんは玄関で飼い主の帰りを待っていてくれた。

足元にまとわりつくハルさんを引き連れ、ほんの少しだけ高まる動悸を感じながら、リビングへと入る。

そこは、私たちが出て行ったときのままだった。

観葉植物のウンベラータが存在を誇示するように大きな葉を伸ばし、加湿器は熟練した職人のように黙々と水蒸気を部屋中に送り出している。

加湿器の手前に目をやると、そこには、クッキーが落ちていた。

奇跡のクッキー

クッキーもまた、私たちが出て行ったときと全く同じ姿で床に横たわっていた。

こうして、世紀のヒール(悪役)からヒーローへと華麗なる転身を遂げたハルさんには、飼い主の手から数々のオヤツがプレゼントされたのである。

もちろん、トラップ用のオヤツとは別物です

****************************************

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けれどハルさん、まだまだ修行が足りません。次回のトラップ大会では完璧な結果が出せるよう、こちらにもクリックお願いします。
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posted by 飼い主YとM at 23:57| 兵庫 🌁| Comment(9) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ハルさん超えらい!!
すごいよ!!シュシュなんか、台所に落ちてる野菜くずをすぐ拾い食いしますよ…(お前のしつけが悪い)
私が怒ったら食べるのを止めるのですが、うっかりそのまま拾い忘れて放置してると、後でコソッと拾い食い行っています…
ハルさんはほんとよく出来たコギさんですね〜感動!!
Posted by karu at 2008年02月02日 00:28
OH〜!
賢い!賢い賢い賢い〜!!
ハルさんホントにすごいです!ほんとに素晴らしいです!
我が家では有り得ないです・・・(ちなみに躾教室通ってます・・・ははっ)
ハルさん葛藤の末に耐えぬいて最後はご褒美にたどり着けて嬉しかったでしょうね!
Posted by ふぁいんあっぷる at 2008年02月02日 00:57
フライングはしちゃうけど、その後しっかり怯え・・・いやいや、言いつけを守って我慢してたんですね〜
はるなら一発で悪びれた様子も無く完食することでしょう・・・
しかし、毎度毎度超ドSな試練を与えますなぁ。
そこがお二人のいいところでもありますが〜
それに耐えるハルさんが不憫で不憫で・・・面白い!!!
いやぁ〜やっぱりベストマッチとはこのことですねぇ。

ハルさん、誕生日おめでとうございます!
3歳の今年、目標は更なる従順さの追求でしょうか?
はたまた犬としての基本能力の回復でしょうか?(ォイ!)
今年も元気に狩られるハルさんを楽しみにしてます!

ところで先日の記事へのレスなんですが、僕のが大量に入ってませんでした?
エラーが出て、コメントがまったく反映されなかったので、いろいろとしてしまったので^^;
Posted by glymax at 2008年02月02日 11:39
まさか私が渡したクッキーがそんな風に使われるとは知らずに。。。
あ、これが正しいあげ方だったのですね(^_^;)
きっとお2人でハルちゃんの誕生日プレゼント買いにでたんですよねっ!ねっ!

ハルちゃん3歳のお誕生日おめでとう♪
これからもいろんな試練が待ち受けているかもしれないけど絶えられなくなったらいつでも3F降りて家出しておいでね(*^。^*)

ウチも拾い食いの練習ガンバります・・・
Posted by トモ at 2008年02月02日 13:43
犬の訓練士の資格持っているものですけど、見ないふりしてコメントしないどこ。。。とも、思ったんですけど、
落ちている食べれるものを犬が拾うのはごくごく自然な行為なわけで。。。
赤ちゃんの手の届くところにミルクを置いて、それを飲もうとするのと同じ動機な訳で。。。
なので、拾い食いしてほしくなければ、
落ちていそうな場所は避けて通ったりして、近づかないことが、飼い主にとっても、犬にとってもストレスがないのでお勧めです。
Posted by がっつ at 2008年02月02日 16:00
ハルさん…すごいすごい!
うちの仔たちは口に入れた物を出すのだって、かな〜り抵抗しますから…(涙)
お散歩でイケナイものを口にした時、ちゃんと離す訓練しとけばよかった…と泣くのはいつもワタシです。
そんな全世界の犬飼いの憧れ、スーパー従順犬ハルさんの今日からの3歳の一年が、時々はおやつにもありつける輝かしい日々でありますように!
Posted by ベイサン at 2008年02月02日 20:04
おお〜〜〜ぱちぱち

と、ベタな。。。

おりこうさんですね!!かわいいしかしこい!!
Posted by はるりん at 2008年02月04日 10:33
★karuさん
いやいやいやいや。
本当は、最初のトラップクッキーに気がついた時点で、
「こんなところにオヤツが落ちていますが、食べてもいいのでしょうか?」
という眼差しで飼い主を見て欲しかったんです。
というか、そう信じていたというのに・・・・・・(涙)。
こうなったら、来月、もう一度仕掛けてみますよ。

★ふぁいんあっぷるさん
いやいやいやいや。
本来は、最初のトラップを無事にクリアした記事を書こうとしていたのです。
すでに記事の構想すら頭の中では出来上がっていたというのに、この有様・・・。
最後に食べなかったのはサプライズでしたが、次は最初から楽々クリアしてほしいものです。

★glymaxさん
コメントが複数入っているということはありませんでした。
最近、シーサーのコメント機能がダメみたいでご迷惑をおかけしております。

それにしても、あっという間に3歳になってしまいました。
3歳の目標ですか・・・、どうしましょう。
このままいくと何の変哲もない1年を過ごしてしまうことになりそうなので、
何か考えておかないといけませんね。

★トモさん
こんなことに手作りクッキーを使ってしまってすみません。
ハルが大好きなものを如何に我慢できるかが今回のテーマだったので、恐れ多くも使わせていただきました。
本当は、クッキーを見つけた瞬間、飼い主のほうに「食べてもいいですか?」という眼差しを送ってくれることを期待して動画まで撮っていたのに、全部台無しになってしまいました。
たくさん誕生日プレゼントまでいただいて、いつもありがとうございます。
ハルは、一刻も早く優しいリン君家に避難したいと思っているかもしれませんが、飼い主の目が黒いうちは逃亡は許しません(←鬼)。

★がっつさん
ですねー。
食べ物を見つけたら食べるのは犬としてごく自然な行為だと思います。
落ちていそうな場所を避けるというのも、非常に理にかなったやり方だとも思います。
でも、私たちはハルと一緒に色んなところに行きたいというエゴを持っているので、様々な制約を課しています。
そういうのを全てスパッと諦めるというのもひとつの考え方なのでしょうけれど、煩悩だらけの私たちには難しいテーマです。

★ベイサンさん
いやいやいやいや。
結局、食べようとしてましたから。
完全に口内へと収めてましたから。
ハルも、何でもかんでも拾っては食べていた仔犬の頃と比べるとかなり改善したとは思いますが、もうひと息がんばってほしいところです。
手作りケーキで始まったハルの3年目、おやつもたくさん貰えるといいですねー(←まるで他人事)。

★はるりんさん
最初から食べないでおけば、飼い主はもうこれでもかというくらい褒めちぎったんですが、残念です。
けれど、いつか、えらい!かしこい!と言える日が来ることを楽しみにしています。
Posted by 飼い主Y at 2008年02月05日 00:29
前略

越後の国でいつも楽しく拝見してます(件名と同じですが…)。
我が家にも尻尾付きのコギ(1才5ヶ月、オス)がおります。
尻尾があるが故に『雑種ですかぁ?』とよく言われますが、ブリーダーのポリシーによるところであって、一応血統書付きです(そんなコトはどうでもイイ事なんですが)。
普段しつけ(というか信頼関係構築)についてアレコレ思うところがありまして、そんな時に2月1日付け『理性と本能』を拝読して、ハルちゃんと我が家の愚犬の姿が重なって不覚にも涙してしまいました。愛犬の忠実さにはオヤツ攻撃をもってしてでも応えたいですよね。
ウチの愚犬(食い意地はやはりスゴイです)がハルちゃん同様に頑張れるか疑問ですが『きっとそうに違いない』と信じて可愛がってやりたいと思います。
これからも素晴しい写真とウイットにとんだHPを楽しみにしています。

Posted by 救命救急センター医師 at 2008年02月06日 21:13
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