高山でワンワン(大)たちと別れ、次の目的地へ向かう。
実はこれからまだ東進が続き、長野県に突入してしまう予定である。
今回の旅行は毎日の移動時間が長く、ハルさんもなかなかゆっくり開放感に浸っていられない。
少し可哀相な気がするが、まあ仕方がない。途中の道の駅で少し休憩しつつ、長い道のりを頑張ってもらうことにする。

道の駅の名前は「風穴の里」という。
なかなか風流な名前であるが、実はここ、ワンコ連れにはちょっと嬉しい場所がある。
建物の陰になる場所にいくつかテーブルがセットされているのだが、そこに一緒にリードを引っ掛ける場所が付いているのだ。
ワンコの人形が付いていたりして、なかなかイイ感じである。
外だからもちろんワンコOKなのだろうが、こんな風にワンコウェルカムなモノを見ると、なんだか嬉しくなる。
なんだかんだでワンコ連れは外に出ると結構気を使うのだ。
というわけで、ハルさんを引っ掛けてみる。素敵だ。

日陰で涼しいので、ここで少しゆっくりしていくことにする。
「何か飲もか」
「うん」
「妻、何がいい?」
「ん〜、さっき美味しそうな牛乳売ってるのを見た。夫は?」
「わからん。店行ってから考える」
「じゃあ牛乳買ってきて」
「うん」
「ありがと。よろしゅー」
と店に入っていった夫は、こんなモノを買ってきた。

夫はとくに欲しいものがなかったらしいので、二人で交互に飲んでみる。確かになかなか濃厚で美味しい。
しかし、ワタクシは筋金入りの牛乳フリークである。
おもむろにパックを裏返し、夫に突きつける。
「……ねぇ夫」
「ん?」
「これ、製造者の住所、東京都日本橋になってるんですけど」
「ぬぉっ!?ホンマや!!」
「せっかく長野県なのに」
「……あー」
「あっちに美味しそうなビン入り売ってたのに」
「……あー」
「飲むヨーグルトもあったのに」
「まぢで!?」
……なぜそのタイミングで食いつくのか。
それは夫が筋金入りのヨーグルトフリークだからだ。
夫婦の話し合いより食い気のほうが重要らしい。
こういうところが、きっとハルさんに強い影響を及ぼしたのだろう。

その後。
「夫……飲むヨーグルト、買ってきたら?」
「もう牛乳飲んだし、いらん……妻、牛乳買ってきーや」
「……もう牛乳飲んだし、いらん……」
「そーやんな……」
というわけで二人揃って少しションボリしながら「風穴の里」をあとにする。

山を下って松本平に差し掛かった頃、時刻もお昼を回ったので、ドッグカフェSHERRY'S CAFEでランチを食べることにする。

オープンしてまもないお店だったようで、新しい木の匂いがして、なかなかゆっくりと食事をすることができた。

この店の看板犬はなんとボルゾイである。しかも2匹。
さすがに店内に居座るにはあまりにも巨大なのだろう、店の裏側に拵えられた大きな小屋の中に暮らしていた。
ハルさんとも会わせてみたが、(ハルさん的に)想像を絶する足の長さと顔の長さに(←失礼)ハルさんはドン引きであった。

しかしとてもフレンドリーなワンコたちで、ハルさんもへっぺり腰ながら何とか挨拶を交わすことができたようだ。

大きい犬好きのワタクシは思う存分撫でさせていただき、大満足でカフェを後にする。

続いてやってきたのは、大王わさび農場。
その名のとおり、わさびを栽培している農園である。

実はワタクシ、わさびが食べられない。
そのことで、大人になってからというもの、いろんな人にいろんなことを言われた。おかげで寿司にチッと入っているわさびくらいなら、平気な顔で食べられるようになったが、この年になっても食べられないということは、もう根本的に相性が悪いのだと思う。
そんなわけで、この場所に特に興味はなかったのだが、わさびフリーク(←フリーク多い)の夫がどうしても行きたいと主張するので、旅の行程に組み込まれたのだ。
夫はわさびにこだわりがあるらしく、スーパーなどで売られているチューブのわさびに常日頃から不満を抱いていたようだ。
ムリヤリに辛い感じが、どうにもお気に召さないらしい。よくわからないが。
なので今回の旅行ではなんとしても生わさびをゲットしたいのだという。
「でもココ……ワンコOKなん?」
「知らん」
「知らんって……もう着いてしもたがな」
「犬がダメでもいいんです。わさびが買えれば」
「……(どんだけ〜)……」
ドキドキしながら案内所へ行ってみると、店内はダメだが敷地内はウロウロしてもいいですよ、とのことであった。
実際、ここはとても広い。

一周するだけでも十分な散歩コースである。
眼下に見えるわさび農場は澄んだ水がキラキラと日の光を反射してとても綺麗だ。

美しい水の中、整然とならぶわさびは、食べられない私でも「あ、おいしそう」と思ってしまう。
そしてここで、ようやくハルさんは旅の醍醐味(?)である「コギとの出会い」を果たしたのであった。

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引っ張るほどの話ではないのですが、いい加減長いのでこのあたりで一旦終了です(←力尽きたともいう)。
気力も体力も不足ぎみの飼い主に喝!のテチを。

そして、わさび農園という、犬にとっては不毛な土地(どうせ食べられない)を歩かされたハルさんにはお疲れ様のクリックを。

しかし、私はもっと昔苦い経験をしました。
遠洋漁業のマグロ船に乗っていたうちの父は、立ち寄ったタヒチでお土産にキーホルダーを買って来た。
アルファベットでTAHITIと書かれたそのキーホルダー。
裏を返せば…made in Japan
がっかりでした…しかし、ある意味貴重?(笑)
わさびは私もダメです〜〜〜!!
まったく同じです!!
お寿司にちょっと入ってるくらいは平気なんですけど、できればさび抜きがいいです…。
しかも地元です。知ってたら是非ともハルさんに会いたかったです。
我が家のころんはきっとドン引きになってしまうとは思うのですが、私個人的に会いたかった・・・。
風穴の里にリードフックがあったのは気がつきませんでした。田舎ながら気の効いた事をすることもあるんだなぁって感心してしまいました。
ランチに寄ったドックカフェは私達も行ったことあります。私のブログでも記事になってますが、ころんは昔ボルゾイにやっつけられているので、とてもとても近寄るのは不可能でした。
続編の旅行記楽しみです♪
小川?が作られているんですか?水がとても綺麗ですね。
広そうだし涼しげでハルさんもお散歩が楽しかったんじゃないでしょうか?
私も機会があったら行ってみたいなー!
ボルゾイさんたち、足長いですねえ。
鹿みたいですね!
さぞかしハルさんもびっくりしたことでしょう(笑)
旅行記の続き、楽しみにしております。
次回お越しの際は、是非お声かけてください♪うちのプラム嬢とご一緒していただきたかったなぁ。残念。
松本には3年ほど前に住んでました。わさび農園からそう遠くないはず。
北アルプスが見えて、長野らしくていいところですよね。
我が家は全員辛い物系大好きなので、うらやましい・・・。
牛乳・・・・ツメが甘かったですね(笑)
でも4.0は甘くて美味しかったのではないでしょうか。
最近森永の720mlで販売されている乳脂肪分4.2%の牛乳がマイブームです。
ボルゾイさんたち・・・特に1匹は、ハルさんと同じ様な色具合いでありますのに、どうしてこうも顔と足の長さが違うのか・・・。
彼らはコギ(の短足)を見てどんな風に思っているんでしょうか。
わさびフリークのパパさん♪
秋晴れで、天気にも恵まれて
楽しかったねぇ〜ハルちん♪♪♪
あ”あ”ぁぁぁ〜っ!
ハルちゃん、リードに乗っかってなければ、素敵だったのに・・・
無念!
それはきっととても貴重なキーホルダーですよ!
逆にmade in Japanをゲットするほうが難しいかと。
お父さん、漁師なんですね。カッコイイ!
karuさんの場合、きっとおいしいお刺身食べてたから
わさびなんて必要なかったとか。
でも……お仲間ですね(ウフ)。
■■ころりんさん
何度来ても思うのですが、長野は本当に良いところですね。
野菜はおいしいしスキーはできるしワンコ連れには優しいし。
もし住む場所が選べるとすれば、長野がいいなと思います。
ボルゾイ、大きいですよね。
ウチのハルさんもおっかなびっくりでした〜。
■■nyankoooooさん
このあたりは本当にどこに行ってもお水が綺麗ですね。
そしてとても美味しいです。
いつも大して水を飲まないハルさんも、
たいそうな勢いでゴクゴク飲んでいました。
旅行記、もう少しで終了ですので、
もうすこしお付き合いください〜。
■■sakuraさん
すみません。いつも適当に決めて適当にウロウロして
適当に帰ってきてしまう私たちです。
私たちも昔友人が松本に住んでいて、
そこを起点によくスキーに行ってました。
長野はホント、いいところですね〜。
■■なんママさん
皆様辛いもの大好きなんて、
オトナな一家ですね〜。羨ましいです。
牛乳はとても美味しかったです。
4.0でも贅沢な感じがするのに4.2だと
もっと濃厚ですね……あぁ〜牛乳飲みたくなってきました。
しかし。ボルゾイのほうこそ、
コギが同じ「犬」という種族だと知ったら
ショックを受けるかもしれませんね〜。
■■りんさん
そうですね〜。
なんだかんだで毎日晴れてる感じです。
さすがヘクティー。
生わさびもゲットできたし、
まあ牛乳くらいいいかなと。
■■斉藤さん
あー、ホントだ!
ちっとも気がつきませんでした。
なるほどこのバケツはそういうワケなんですね〜。
ハルさんはどうにもツメが甘いというか隙があるというか
モデル犬にはなりきれないワンコです……。