現実的に、犬を連れて入ることのできる建物は殆んど存在しないので、旅先で雨が降られると完全に身動きが取れなくなってしまう。
こうなると、飼い主に残された道は、意を決して愛犬もろとも雨中に身を投げ出すことだけだ。(合掌)

わんわんパラダイスに宿泊した日、テレビの天気予報は、明日が雨であることを告げていた。
それどころか、予報がなされるよりも早く、既に夜空はすっぽりと雨雲に覆われていた。
窓の外を見やると、暗闇を照らすホテルの明かりに雨筋がいくつも浮かんでいた。
もはや、明日は覚悟を決めて雨中にダイブするしかないのか。
悲壮な覚悟を固めつつ、こんなことを聞かれても答えに困るだろうな、と思いながら、妻Mにありきたりな問いを投げかけてみる。
「なあ、明日雨やって。どないしよか?」
「えー?それって天気予報が言うてるだけやんね。
大丈夫!夫がいる限り雨なんて降らへんって」
へ・・・・・・?
唖然とする私に向かい、妻Mは自信たっぷりに続ける。
「今日の白川郷やって天気悪いと言われとったけど、暑いくらいの陽気やったやんか」

「全然大丈夫やって。私、夫の気圧を上げる力だけは信じてるから」
何だか褒められているのかどうか分からなくなってきたので、問うてみる。
「だけって・・・。それだけ?他にないん!?」
「い、いやー。そ、そ、そんなことないと思うよ。他にはえっと・・・・・・(ゴニョゴニョ)」
結局、ヘクトパスカル以外に妻Mがリスペクト(←ややこしい)していることは何一つ聞けずじまいであった。
ただただ、私が持つ気圧の力(なんだそれ)に全幅の信頼を置いていることが判明したのみであった。
まあ、考えても栓のないことでもあるし、いい加減にアルコールが回ってきたため、眠ることにした。
雨音を聞きながら。
翌朝。

やはり、というべきなのだろうか。
外は快晴だった。

我ながら自分の力が恐ろしい。(←馬鹿丸出し)
朝食を摂った後、昨日は暗くてよく分からなかったホテルの周囲を散策してみる。
すると、敷地内に川が流れていた。

短足族のハルさんでも余裕で入れそうな、浅い川である。
さすがに上流だけあって流れは速かったけれど、ハルさんは喜び勇んで入水していた。

天気がよいだけに気持ちよさそうである。
我慢できなくなった飼い主も、事前にしっかり準備しておいた川遊び用の靴を履いて入水してみた。
ところが、この水が物凄く冷たいのである。
5秒とは浸かっていられないほど、氷のように冷たい。
さすがは、山深い場所を流れる川だけのことはある。
けれど、ハルさんは毛皮を身にまとっているからなのか、水の冷たさをあまり苦にしない様子だ。

何だか悔しいので、またまたハルさんを罠に嵌めようと、上流へ、上流へとハルさんをおびき寄せる。

けれど、過去にあんなことや、こんなことがあって、水際における飼い主への不信感を募らせるハルさんは、なかなかノッてこない。
不穏な空気を察知したのか、私が近づくと逃げ出した。

逃げて、

逃げて、

逃げる。

けれど、結局捕まる。

残念ながら、ハルさんのケツ毛には高感度のリモコンが装着されているため、飼い主の「フセ!」とか「マテ!」には従わざるを得ないのだ。
嗚呼、可哀相に。(←心がこもってない)
けれど、これからも続く旅行の最中、ハルさんと微妙な距離感を抱えて一緒に行動するのも何だか気が引ける。
そんなわけで、ごくごく浅場にハルさんをそっとおろしてあげることにした。
けれど、もう既に不信感で一杯のハルさんは慌てて逃げ出した。

まあ、それもこれも飼い主の今までの悪行のせいなのだろう。
最後は、まるでご機嫌取りをするように川で一緒に遊び、川を出る。

川を上がると、敷地内にドッグランまで存在していたことが判明したので、早速行ってみる。
よく考えてみれば、今回の旅行3日目にして、ハルさんが広い場所でノーリードになったのは初めてのことである。
ドッグラン内には思いのほかたくさんの犬がいて、その殆どがハルさんの許容量を超えるレトリーバー系の犬たちであった。
しかし。
近頃、ヅカのドッグランではあまり走らなくなったハルさんであるが、このときよっぽど「走り」に飢えていたのか、(ハルさんにしてみれば)大きな犬たちを気にすることなく、暴走していた。

近年では稀に見るくらいのハルさんの暴走ぶりに、他の飼い主さん達からも驚嘆の声が上がっていた。

もちろん、当然の帰結として、ラブラドールに狩られていたけれど。

「そんなの関係ねえ」とばかりに、その暴走っぷりはしばらくの間続いた。

ドッグラン内には木陰も多く、気のいい犬たちばかりであったので、私たちもハルさんも心地よく過ごすことができた。

最後は、ホテルのエントランスで「いわゆる記念写真」を撮影し、わんわんパラダイスを後にする。

旅、3日目が始まった。
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ハルさんの逃げっぷり、暴走っぷり、そして涎のたらしっぷりに免じて(?)、こちらにもクリックお願いします。

ハルさんがんばれ!(笑)
最後に思い切り走ることができて良かったですね♪
楽しそうなハルさんの顔が川で逃げ回っている時の顔と好対照ですね(笑)
しかしヘクティーさん(?)の力、お見事です。青いお空が眩しいです。近いうち気象協会からヘクティーの称号が与えられるかもしれません。
ハルさんの眉毛(?)下がり気味で「えぇ、またなん?勘弁してぇな」とあたふたと逃げる顔と、ドッグランでの「見てよ、見て!川は苦手だけど陸でのこの華麗なる姿を!」と満面の笑みで宙を舞う姿は本当に対照的ですね。
うちの旦那も結構ヘクティーかも知れません…
私一人だと雨に降られても、旦那がいれば晴れのような気がする…。
それ以上に友人にヘクトパス子がおりまして、そいつがいると必ず晴れます。
逆パターンもしかりで、恐ろしいほどの雨女もいまして、彼女は東京から大雪(この地方はほとんど雪が降らない)を連れて帰ってきて、爆弾低気圧と共に東京に帰ってゆきました…。
恐ろしいです。
それにしても、逃げ惑うハルさんが可愛い!!
なのに、高感度のリモコンのおかげで捕まってしまうなんて…
健気すぎて泣けてきます(笑)
あ〜それにしてもワンコいっぱいのドッグランに行ってみたいものです。
そして、飛騨牛食べたい(まだ言う)
ほんと、
ハルさんの表情ってスゴく分かりやすいですね。
笑っていたり、困っていたりと。。。
何度見ても飽きませんわ(*^▽^*)
続き楽しみです〜♪
ほんとに犬連れで雨だと楽しみが半減しますよね。
高山のワンワンパラダイスに行かれてたんですね!! いつか行ってみたいと思っていたので興味津々です。
ステーキメインは最高ですね!!
高山ワンワンパラダイス、機会あれば絶対行きたいです〜♪
ただいま様々なブログを応援しています!
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そのわわりには、うれしそうに水遊びしてたねぇ〜♪
景色もいいし、いいたびで、よかったねぇ〜♪
我が家にも一体欲しいです。
というのも私は雨女でして(笑)
甲子園球場ではほぼ雨に打たれてます。
髪の毛一本、もらっとこうかな。
高山ワンワンパラダイスの情報を探していたら、ハルちゃんのブログを見つけてしまいました。
ハルちゃんラブリーですね。ウチのコギさんの彼女にしたいくらいです。
10月10日から11日の予定でワンワンパラダイスに宿泊します。ヘクティ様力をお貸し下さいませ。
わたしもけっこう晴れ女ですが、負けますね。
はるさんの寝起きフェイスめっちゃかわいい!
よだれもかわいい♪(へん)
川・・・こわいよね。
「ヤバイヤバイ」やで。
なんたのおホモだち、セナ君も『ゴールデン晴れトリーバー』なのですが、それに勝ると思われます。
そして、見習わなければ!と思ったことが。
Mさんの、Yさんに対する絶対的な信頼。
「大丈夫!夫がいる限り雨なんて降らへんって」
ここまで断言できるなんて。夫婦はこうでなければ。
ウチは結婚20年になりますが、オットにそこまでの絶大なる信頼を置ける事柄はあり・・・・・
この先は書かないでおこう(−_−;)
えーとえーと、ハルちゃん、横ベロでランラン走って、楽しく狩られて(?)良かったですね。
それから、ちょっと質問なのですが、この、ハルさんが狩られている時って、狩っている側のラブさんは何かこう、ガルガル言ったりウハウハ(?)言ったりするものなんでしょうか?
それとも、特に唸ったり吠えたりもせず、ただ走っているものなのですか?
『大丈夫!夫がいる限り雨なんて降らへんって』言ったMさん。
私、夫にそんな信頼をよせたことないっすよ。
ごめんね、夫。
でも『ミスターヘクトパスカル』なんて、おちょくった事を言ったことも無いけどね。
だよね、夫。
しかし、そんなヘクティーYさんの、川でのハルさんに対する態度には、雷を落としたいっ!
ハルさんをむんずと捕まえたYさんのピンクの半袖からのぞく、
日焼け部分と地色部分の色の違いがなぜかどうしても脳裏から離れず、
記事を読み終わってもそれしか思い出せませんでした。
恐るべし、二色の獅子。(なにそれ)
ところで最近、人のくしゃみが「ヘクティ!」に聞こえて仕方ありません。
どうしてくれるんですか。
犬が困った時の表情って面白くないですか?(私だけ?)
逆に、楽しそうな表情というのも、なかなかいいものです。
犬を飼って初めて、犬がこんなに表情豊かなものだと知りました。
キャバリアはいつもニコニコしているイメージがありますが、鈴ちゃんはどうなんでしょう。
犬種によっても違いはあるんでしょうか?
★Yumiさん
「もらえるモノは何でももらっとけ」と教え込まれて育ちましたが、「ヘクティー」は辞退したいと思います。
家の中に「貴殿をヘクティーと称える 日本気象協会会長」なんて賞状が飾られることを思うと何だかやりきれない・・・。
犬って人間のような眉毛がないのに、困った顔をすると眉毛が下がって見えますね。不思議です。
コタロウ君もピンチになると眉毛が下がるんでしょうか。
★karuさん
晴れ男(女)と雨男(女)を分かつものは一体何なのか。
晴れた時は晴れ男(女)の手柄になるのに、ひとたび雨が降ると戦犯扱いされてしまう雨男(女)はやりきれないでしょうね。
その代わり、一度、晴れ男(女)の認定を受けると、少々雨が降っても責められません。
「あなたがいなかったら土砂降りになってたかも」なんて言われたりもします。
なんというか、これが勝ち組気分ってやつでしょうか。(ホントか?)
飛騨牛、ツボにはまったようですね。
シュシュ君を連れて食べに行ってみてはどうでしょうか?
★raullさん
「ヘクティー」が何だか定着しつつあるような今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
「コーギースマイル」と言われるように、コーギーは笑っているように見えやすい犬みたいですね。
レトリーバー系の犬も似たような表情をよく目にすることがあります。
本当は笑っているわけではない、という説もあるようですが、どうなんでしょうね?
★Bebeさん
高山わんわんの飛騨牛石焼ステーキコースはお勧めです。
想像していたよりも、ずっと美味しかったですよ。
冬も雪遊びができていいかもしれません。
★マルコさん
応援ありがとうございます。
ポチッ。
★りんさん
川では何度も飼い主にはめられてきたハルの警戒心は相当高まっていたようです。
さすがに今回は深みにはまることがなかったので、最後まで上機嫌で走り回っていました。
ハルは、走れれば何でもいいみたいです。
★ニコ村さん
あらら、ニコ村さんは雨女でしたか。
ニコちゃんはどうなんでしょうねー。
もしご入用とあれば、ヘクティーの一体くらい差し上げますよ。
居候という形態を取らせてもらいますけど。(←いらん)
★フッシーさん
楽しみにしてくださってありがとうございます。
さすがに毎日は書けないと思いますが、ぼちぼちやっていきます。
★さくらさん
はじめまして。
コメントありがとうございます。
少しは高山わんわんの情報集めに役に立ったでしょうか。。
10月だと少し早い紅葉が見れるかもしれませんね。
ヘクティは現地にいてナンボですので、関西に留まったままではきっとお力になれないでしょう。
一泊二食昼寝付きならお力になれるやもしれません(オイ)。
★はるりんさん
「ヘクティー」、すっかりお馴染みの言葉になってしまいました。
いや、もう氾濫しているといっていいかもしれません。
日本語の乱れがこんなところにも!?
ハルのよだれまで愛してくださって(←そこまで言ってない)ありがとうございます。
★なんママさん
なんと、噂のセナ君も晴れ男なのですか。
それは負けられません!(何を?)
いやしかし、信頼すべきポイントが物凄くズレているとしか思えないのですが。
雨が降ったらどうするのでしょう?
「この裏切り者!」と罵られるのかもしれません。
お尋ねの狩猟犬に関する件ですが、このラブちゃんは無言で狩っておられました。
写真で見ると、かなり切羽詰ったような表情をしているのですが、ハルに追いついた時も、特段何事もなく、いたって平和な狩りでしたよ。
ただ、狩られ屋の飼い主としては、いろんな狩猟犬がいるということは身にしみて知っております。
しつこく吠え立てる犬や、マウンティングしてくる犬等・・・・・・。
ドッグランとは、なかなか気の抜けない場所ではあるかもしれませんね。
★斉藤さん
何だか褒められているのか、遊ばれているのかよく分かりませんが(多分イジられている)、感動したことだけは事実だと推察します。(←間違ってる)
しかし、何で雷を落とされるのか、全く分かりませんよ。
私が一体、何をしたとおっしゃるのでしょう。
ライオンはわが子を千尋の谷に落とすといいますが、それに比べたら私の悪行なんてかわいいものです。(←恥を知れ)
★フジウラさん
え?と思って写真を見返してみると、くっきりはっきり写ってますね。
フジウラさんのハートをむんずと鷲づかみにした二色の獅子(気に入ったみたい)、来年は七分袖と半袖を上手いこと組み合わせて、三色の虎を作り上げてみせましょう。(←バカ)
くしゃみが「ヘクティ」に聞こえる?
いいじゃないですか。
アメリカ人には鶏の鳴き声が「クック ア ドゥール ドゥ」と聞こえるように、フジウラさんにとって、それは「ヘクティ」なのですから。