2007年01月31日

密やかな作戦(M)

もう何度も書いたと思うが、ハルさんは声を出すことを許されていない。
「ワンワン」のみならず「バフッ」とか「ゴフッ」という声もダメである。
そんな声が聞こえようものなら、夫のゴルアセンサーが即座に反応し、瞬時に砲弾が発射される。例外は認められない。

どんなに可愛くても例外はない、らしい。

そんなハルさんだが、実は唯一、声を出すのを許される時がある。
それは朝、あるいは留守番後、ケージから出るときである。
人間でも起き抜けに体を伸ばして「ファ〜ォ」ということがある。
ハルさんもケージから出たときには、長い長い伸びとともに声を出す。

「クグルルゥゥゥゥアアァァ〜アォ」

1日2回だけ訪れるこの機会に、ハルさんは持てるすべてを絞り出している(ように見える)。

ハルさんとてコギ族である。
ほんとうはもっとワンワンワンワン言いたいに違いなく、それを飼い主の都合で我慢しているだけなのだ。
そう思うと、多少長くても(←かなり不自然だが)許そうという気になる。
このときばかりは夫自慢のゴルアセンサーも、スイッチが切られている。

しかしハルさん、まだ声を出すことを完全にあきらめたわけではないらしい。
この例外(ケージから出た直後の「クァ〜ォ」)を利用して、許容範囲を広げるつもりのようなのだ。
飼い主(夫)に似て、がんばりやさんなのである。

まずはタイミング。
ケージから出たとき以外でも、小さく「クァ〜ォ」といってみる。
そしてチラッと飼い主たちを見る。

チラッ

夫、パソコンをいじっている。
妻、テレビを見ている。

これを何度か繰り返し、ハルさんはまず24時間「クァ〜ォ」ならオッケーという権利を手中にした。

次に声の強さ。
「クァ〜ォ」は「クァァァ〜ォ」になり、「クァァァ〜ォ」は「クグルァァァ〜ォ」になる。
徐々に声にドスが聞いてくる。ほんの少し、そう、都市の夜空にまたたく星の光のようにほんの僅か、吠え声に近くなる。
まだ飼い主たちは反応しない。

夫、カメラをいじっている。
妻、本を読んでいる。

このままハルさんはさらなる権利を獲得するかに見えた。
しかし、世の中はそれほど甘くはない。
ある日、いつものようにハルさんがふいに声を出す。

「グル……」
ゥゴル!今吠えたやろ!!アァ!?

ソファから飛び出してきた夫の剣幕にたじろぎ、ハルさん、聖域(ケージ)に逃げ込む。

おそらくハルさんは、今回も語尾に「……〜アォ」をつけて可愛くまとめるつもりだったに違いない。
しかし出だしが濁点付き(グ)だったため、ゴルアセンサーに感知されてしまう。
自信とともに気の緩みが生じたハルさん、痛恨のミスであった。

次からは出だしをもっとソフトにすればうまくいくんじゃね?と、
聖域(ケージ)でしょぼくれるハルさんに心の声で呼びかけてみたが、果たして届いたかどうか。
おそらく届いてはいないだろう。なにせ色々鈍い犬だから(←ひどい)。

聖域に引きこもる

こうしてハルさんのワンワン拡張大作戦は、あえなく失敗に終わったのである。

****************************************

夫いわく、「ハルは常に飼い主を試している」らしいです。
これからも、夫とハルさんの階級闘争は続いていくのでしょうか。
でも、夫を観察する限り、全く隙が見当たりません。
望みのない戦いを続けるハルさんに、「もういいからあきらめな」の引導クリックをお願いします。
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posted by 飼い主YとM at 00:58| 兵庫 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | ハル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは★

ハルさん 吠えれないのですか・・・
う〜ん、犬としての本来の機能が一つ
アウト!にされているのですねぇ・・・
お労しい限りです★

がっ 確かに、ワンコの吠え声はあまり喜ばれるものでないので
我慢くだされっ★

しかし、いつか夫さんが
声が出せない日が来るだろう(←風邪とかで)
そんな時にもう一度、
挑戦してみるのはいかがか?

それか、「にゃん★」とか鳴き声を変えてみるのもいかがでしょうか?

ハルさんの にゃん★ も聞いてみたい気がする
Posted by 麦ママ at 2007年01月31日 15:27
ゴルアセンサーはかなりの感度なんですねぇ(笑)でも確かに伸びの時の声も濁点なしの方がソフトでカワイイですしね^^

うちは特にクロが長い伸びでヤバイ声を出します
あの声も笑えますよね〜
Posted by チャコタママ at 2007年01月31日 23:10
うちと似てますね〜(笑) うちのあいは、性格からか?小さいときから滅多に吠えないのですが、朝だけハルさんと似たような声だします。
 ハルさん、Yさんと追いかけっこして遊びたい時、グァ?と鳴いてみてるのでは?(笑)
Posted by Bebe at 2007年02月01日 07:16
確かに吠え癖を矯正しようとしたら、
例外なんてない方がワンコも解りやすいですねー。
叱ったり叱らなかったりでは、ワンコも困惑してしまうかも。
ウチには『叱る人間』『叱らない人間』に分かれて
しまっているので、大輔の吠え癖は永遠になおらないでしょう(涙)
Posted by kana at 2007年02月01日 11:58
もう、何回も読んで知っているのに、吠えないハルさんてすごいと思ってしまいます。いや、Yさんのゴルア砲がすごいのか。YさんとMさんの顔色を伺ってるハルさんの表情がかわいいですね。
Posted by えり at 2007年02月01日 21:45
■■麦ママさん
そうなんです。
ハルさんは仔犬の頃からワンワン全面禁止なのです。
「にゃん」ですかー。
どうしようハルさんが「にゃん」て言ったら。
やはり褒めるべきでしょうか?
とりあえず「ポチたま」のだいすけくんに来てもらうことにしようと思います〜。

■■チャコタママさん
ほんとに。
なにがすごいって、ハルさんが来てからもう2年が
経過しようとしているのに、感度が落ちないところが
自分の夫ながらたいしたものだと思います。
私も次からは夫に追いつけるようがんばってみます!
(↑今回は完全に置いていかれた)

■■Bebeさん
お、あいちゃんも朝は「クグルアァァァオ」というのですね〜。
アレ、気持ち良さそうですよね。
たしかにコーフンすると、つい声が出ちゃうことってあるみたいです。
ただ、そういう場合の声はすべて却下でございますが……。

■■kanaさん
例外を作りつつ吠えないようコントロールすることは、
可能なのでしょうが、ウチはとてもそんな高度な
しつけをする自信がなく、「吠え声全却下」ということに
なりました。
飼い主にもうすこしうまくコントロールできる技術があれば
良いのですが……。

■■えりさん
夫のゴルア砲はたしかに人も飛び上がる勢いですが、
夫はつーにゃん(の桃尻)にもうほんとうに夢中なので、
つーにゃんにはまず砲弾を撃つことができないでしょう。
というか、つーにゃんもそんなに吠える印象がないですが。
Posted by 飼い主M at 2007年02月03日 00:06
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