未だかつて、泳いだことなどないハルさんではあるが、一人前の犬ならば犬掻きくらいできて当然であろう。
案外、飼い主のほうは泳ぎが不得意だったりするのだが、そんなことは棚にあげて、ハルさんを深みで放してみた。
だが、どんなに贔屓目に見ても、鈍さだけは超一流のハルさんである。
ひょっとしたら、犬にはあるまじきカナヅチで泳げないなんてことも十分考えられる。
そんなわけで、慈悲深い(?)飼い主のこと、両手でハルさんの体をやんわり支えながらの初遊泳となったのである。
いよいよリリースしてみると
必死に泳ぐ!
ほんの短い間ではあったけれど、ハルさんは確かに泳いでいた。
犬掻きをしていた。
例え、リリィさんと同じく、アライグマみたいな顔をしていたとはいえ、泳いでいたことには間違いない。
そこで、再び深みに連れて行き、再度リリースしてみることにした。
その様子は動画で。
(注)音が出ます
おおっ!飼い主の支えがなくても泳げるじゃないか、ハルさん。
短い距離ではあったけれど、見事に泳ぎきったハルさんに大興奮の飼い主夫婦である。
だが、一方、ハルさんはというと・・・・・・
あまりの出来事に不信感一杯の目で飼い主を見つめていた。
ハルさん的にはよっぽど嫌だったらしい。
必死の思いだったらしい。
この出来事以降、飼い主が背後に廻りこむのを警戒するようになってしまった。
だが、ワタシ(Y)的には、たとえほんの少しでも泳いでくれたハルさんの勇姿に感動したし、十分満足していた。
これからは、なんの心置きなく水辺で遊んで欲しい。
そんな暖かい心を抱いて、凍りついたハルさんの心を溶かすべく、オヤツで懐柔したりと骨を折っていたところ・・・・・・。
ふと隣を見上げると、ズボンをたくしあげ、水中に侵入してきた妻Mがいた。
「ワタシも泳がせてみたーい。夫だけズルイ!」と能天気な笑顔でのたまうMに圧倒された飼い主Yを尻目に、ようやく心がほぐれてきたハルさんはMに捕獲されてしまった。
満面の笑みで深みへと進むMとなすすべなく連れ去られるハルさん。
そこへ、タイミングよくラブラドール姉さんがやってきた。
問答無用にハルスメルをチェックする。
そうして、ラブ姉さんが立ち去ったと思った途端、ふいにハルさんがリリースされた!
いや、これはリリースというより放り投げられたという表現のほうが正しいかもしれない。
だが、ハルさんにとっては、既に三度目の強制遊泳である。
最悪のスタートを切ったとはいえ、このまま軽く岸までたどりつくと誰もが思ったのだが。
ん?ハルさんのボディがかしいでいる!?
と思ったのも束の間。
ああっ!!
ハルさんが溺れている!!!!
なんと、ハルさんの体が半回転し、溺れかかっているではないか!!
しかし、運よく、既に足が届くところへ達していたようで、何とか体勢を立て直し、急死に一生を得たハルさんであった。
だが、この出来事により、飼い主への不信感が頂点に達したハルさん、この鉄面皮の表情はしばらく崩れることはなかったのである。
このアクシデントを受け、無表情のハルさんをとりあえずは放置して、飼い主の間で原因究明が始まった。
ハルさんは左右の足の長さが違うのではないか?
いや、ハルさんがもともと鈍臭くて泳げないだけではないのか?
いやいや、犬は元来泳げない生物なのではないか?
等々、いろんな意見が出されたが、最終的には次の意見に落ち着いた。
「なあなあ、川に丸太を流したらどうなると思う?」
「それは、川の流れに押されてくるくる回転しながら下流に流されるんと違う?」
「それや!ハルはいわば丸太なんよ。あの短い足が川の流れに直面して何の役に立つ?丸太と一緒でくるくると回転してしまうに決まってるがな!!」
「あー!そう言われてみればそうやね。そうかー、不憫な生き物やね、コギって」
「そうやなー。ハルさんも暖かい目で見守ってあげんと」
「うんうん」
こうして「ハルさん=丸太説」が定説に落ち着き、ハルさん第四の試練、強制遊泳はその幕を閉じた。
その後、飼い主のオヤツ攻撃にゴキゲンを取り戻したハルさんは、川のそばにある、自然の広場(ドッグラン)で濡れた体を乾かすべく走り回り、
ラブ姉さん、パグちゃんと走り回った後、ようやく犬の牧場を後にした。
しかし、ハルさんの旅はまだまだ終わらない。
次の目的地は、軽井沢。
果たして、ハルさんは憧れのカルイザワンコになれることができたのか!?
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ただの丸太にも関わらず三度も放流されたハルさんに、よく頑張った、大変だったね、と慰めのテチをお願いします。

丸太説、私もマロンを見る限りかなり有力だと思います。
寝転がっているマロンはまさに丸太。
丸太は丸い、丸いはマロン。
きっとマロンを水に入れたらラッコも真っ青なくらい素晴らしい回転をすると思われます。
それにしても、不信感いっぱいのハルさんも可愛いですね♪( ̄▽ ̄)
何となくこうなる事を予想出来てしまった私って一体。。。笑。
おそらくなんですが、コギ(だけじゃないかも知れないですが)はお尻が浮きやすい為、川の流れがある場合いっぱいかかなきゃ行けない所を、泳ぐのはじめてなハルさんは分からず何となくイヌカキしていた為、身体が傾いたんじゃないかと思うんですが。。。違いますかね〜(^_^;)
きっと杏も同じ事になる気がします(;´Д`)
頑張れハルさん!
ハルさんには申し訳ないけれど、爆笑させて頂いておりますです。
ハルさんの見事な溺れっぷりを見て、我が家のボニーも溺れさせてみたい・・・と思ってしまったアタシ。
・・・急がねば、涼しくなりすぎてしまう!!
宝塚の池の主であるハルさんも、自然界の水には勝てませんでしたか。でも、すごい!!ハルさん自力で泳いでる〜!!泳ぐ仕草もまたキュート!!
水嫌いのムクも宝塚で少し慣れたようなので、おねぇに琵琶湖で強制遊泳させられ、何とか本能でいぬかきは出来たものの(ライフジャケット着用・苦)、メリーゴーラウンドのハルさん以上に撃沈顔でした。素泳ぎはとうてい無理そうです。
どのショットもハルさんすっごく可愛い〜!!それに、なんと雄大で素敵な景色、おしゃれなスポット・・・大変勉強になりますぅ。(我が家が連休に行ったマキノ高原の旅とは違いすぎです・・涙)
笑いあり、笑いあり(涙ありでは?)の東遊記、つづきが楽しみで-す。
でも、みんな気づいて無いよね。1枚目のYさんの口元に。なんか「ど〜なんのかな〜?」って感じでニヤニヤしてるでしょ?w
それと・・・YさんがリリースしたのとMさんが放り投げた場所は深さが違うような・・・。底が見える、見えないの差があるような・・・。
ところで・・・試練じゃなくて実験ですよね?w
放流されたり、メリーゴーランドで回されたり、
ハルさんに両飼い主への不信感が植え付けられないのが不思議ですわ。
私は爆笑させてもらってるけど。
あ〜、脚が短いと何してもおもしろいなあ。
あざらしさんも、丸太説の支持者とは心強いです。
いっそのこと、ラッコのような華麗な回転を見せてくれたらよかったんですが、下手に抵抗して溺れかけたあの姿は本当に無様でした。
でも、あの不信感に溢れ、強張った表情を見ても、やはり笑ってしまいます。
あー、なんてダメ飼い主なんだ。
★福さん
福さんもハルさんの溺死(にかけ)を予想されていましたか!?
さすがです。
ハルはハルなりに一生懸命泳いでいたとは思うんですが、やはり、あの丸太ボディでは限界があったのではないでしょうか・・・・・・・。
杏ちゃんはキチンと泳げるようになって欲しいものです。
★なおさん
そうですね。
ハルさんには試練の連続ですが、飼い主も笑いっぱなしでした。
ボニーちゃん、わざわざ溺れさせなくても、きちんと泳げるのではないでしょうか?
単にハルが鈍臭い丸太だっただけと思うのです。
一般的なコギ族は意外に泳げたりするのでないでしょうか?
★ムクママさん
ヅカの池は浅いですからねー。
足が届かなくなった途端、無様な醜態を晒してしまいましたよ。
ムクくんはライフジャケット装着で泳いだんですね。
ウチも素泳ぎは無理だと判明したので、来年はライブジャケットの着用を検討しているところです。
東遊記、ようやく折り返し点を過ぎました。
まだまだ先は長いですが、よろしかったらお付き合いください。
★Z・コーギーさん
ハルがあんなに強張った表情を見せたのは、以前、コロコロで毛を抜いたとき以来です。
ぶっちゃけた話、犬を泳がせるのがあんなに楽しいとは思いませんでした。
飼い主にとっては、単なるお遊びでしたが、ハルさんにとっては、命を懸けた戦いだったのかもしれません。
まあ、見事な敗戦でしたが・・・。
★かおりんさん
飼い主への不信感!?
そんなの、大アリだと思うんです。
でも、悲しいかな、飼い犬の性として、飼い主には逆らえないし、ついていくしかないんです。
ハルさんはこんな飼い主に巡り会ってしまったことを後悔して歯軋りしているのではないでしょうか?
そんなハルさん、いつも真剣に物事に取り組んでいるとは思うんですが、悲しいかな、あの体型が全てをコミカルにみせてしまいます・・・・・・。