ドッグランのスタッフに「とって来いレース」の参加を打診された
どうする?と悩むこと0.01秒。
すぐに答えは出た。
赤っ恥をかくことはミエミエだけれど、せっかくのお誘いを断るわけにはいかない。
「冒険」してみようではないか。
参加犬は全部で8匹。
みんなフリスビーやボールが好きそうな犬ばかりである。
こういうイベントに出ようというのだから、まあ、当然ではあるが。
そんな中、あまりボールで遊んだことのない犬が一匹。
そうこうしているうちにレースの開会が言い渡され、ルールの説明が行われる。
スタートラインから一定の範囲内に物を投げ、犬が咥えて戻ってきたら30点。
空中でキャッチするとプラス10点。
物を投げる前にオスワリやフセをするとプラス5点。
一分間に何度投げてもいいので、トータル点数で順位を競う。
プレイ回数は各犬2回で、点数の高いほうが採用される。
確か、こんなルールではなかったかと思う。
じゃあ、フリスビーが一番有利でないの?
と思ったそこの頭のいい方。
そう。そのとおりです。
しかし、ボールですらロクにとってこれないハルさんにとって、ルールなど二の次。
参加することに意義があるのだ。
いよいよ一番目の犬からレースが始まったが、ハルさんは特別出演なので、出番は一番最後である。
なので、椅子に腰掛け、じっくりと競技の様子をみることにした。
ルール的にはフリスビー犬が有利なのだが、飼い主さんも犬も、こういったイベントに出ることが初めてなのか、コントロールがままならないケースが目立った。
応援していたリュウくんも、なかなかフリスビーをキャッチできない。
でも、フリスビーを咥えてとっとこ戻ってくる姿は可愛いものである。
ここで、いよいよ、自分の番が近づいてきたとき、ある大切なことに気がつく。
投げる物を持ってない。
ドッグラン備え付けのボール等は貸してくれるみたいだが、ハルさんの口には大きすぎるような気がする。
無駄な買い物になるかも知れないけれど、ハルさんがとってくる確率は上げておきたい、と土壇場であがくことにした飼い主Yは、慌てて会場を抜け出し、併設のショップへハルさんのお口に合いそうなものを買いにいったのである。
購入したのは、ちょっと小さめの音が鳴るボールと、アンパン型の音がなるおもちゃ。
一個だけでは不安なので、予備のおもちゃまで買い込み、準備は万全である。
会場に戻ってみると、ボールを投げられた柴犬がコーフンしてラン中を走り回り、ランの真ん中でおしっこをしていた。
笑いに包まれる会場。
ハルさんの出番前に会場を沸かせてくれたことに感謝しつつ、いよいよハルさんの名前が呼ばれる。
スタートの合図と共に、まずはオスワリをさせ、ポイントを稼ぐ。
さあ、ここからが本番だ。
まずは音の鳴るボールを投げてみる。
すると、ボールを追いかけて走るハルさん。
おおっ、順調じゃないか、と思ったのも束の間、ボールを鼻先でツンと転がした後、そのままボールを放置して、嬉しそうに駆け戻ってきた。
やはり。
やっぱり、そうなのか。
どうしていつも、そうなのか。
ああ、ハルさん、アナタはどうしてハルさんなの?
と嘆きつつ、とりあえず足元に戻ってきたハルさんをフセさせる。
5ポイント獲得(涙)。
しかし、まだ予備に買っておいたおもちゃはある。
とりあえず、予備を投げてみて、とってこなければ、そのときは何かハルさんが出来るパフォーマンスを考えなければならない。
……インリンとか?
想像しただけで泣けてくる。
と、悲壮な決意をしつつ、おもちゃを投げてみたところ、なんと、ハルさんが咥えて戻ってくるではないか!!
感動の嵐に吹かれながら、おもちゃを投げ続ける飼い主と、きちんと咥えて戻ってくるハルさん。
ここに、初めて意思の通い合った飼い主と愛犬の姿が誕生したのである(←大げさ)。
こうして2回目の挑戦ではパーフェクトにとって来いをこなしたハルさん。
結果、やはりフリスビー犬が1〜3位を独占したものの、参加するだけでなく、立派に参戦できたことに十分満足の飼い主であった。
と思っていたら、競技後、開放されたランの池に入るハルさん。嫌がらせだ。
ちなみに、一位は、運動会でハルさんと2人3脚を共に走ったパピヨンのファミちゃん。
パピヨンがフリスビーをするなんて思いもよらなかったが、低空をすべるフリスビーをキャッチする腕前は見事なものであった。
おめでとう、ファミちゃん。
こうして、ささやかな自己満足感を覚えて帰宅した飼い主だが、その後のハルさんの様子を見ていると、競技で使ったおもちゃが大層お気に入りのようである。
単に気に入ったおもちゃだからとってきてくれたのだろう。
もし、最初に選んだボールしか買わなかったとしたら・・・想像するだに恐ろしい。
大いに貢献してくれたおもちゃに名前をつけてあげることにする。
今回の「冒険」カードにちなんで命名↓
「ジョー」
名前とは裏腹のヘンな顔だが、ハルさんの唾液でテッカテカである。
まあ、飽き性のハルさんのことだから、その寵愛がいつまで続くかわからないけれどな、ジョー。
全く期待などせずに臨んだ「とって来い」大会でこの成果。
やはり、ハルさんは、よくも悪くも期待を裏切ってくれる犬である。
しかし、ハルさんはおもちゃをとってこれるようになったわけだから、この芽をすくすくと伸ばして、来年の大会には、立派なフリスビー犬として出場しよう!と決意した、なんてことはまるでない。
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昨日は、たくさんのテチをありがとうございました。
これを糧にして、もう一度ブログランキングの上位を目指すべく、毎日更新に励もう!と決心した、なんてことはまるでありません。
けれども、物の弾みでテチッとしていただけるとありがたいです。

そうでしょう、そうでしょう。
やはりあの場面では冒険を取らなくては男がスタル・・・って、ちょっと話がそれてしまいましたが。
ハルさん、「取って来い」ちゃんと出来たんですね。
すごいなぁ〜。いやいや急に参加してきちんとできるってすごいと思いますよ。
うちのリリィはボールを追いかけていってそのまま逃走だな、きっと・・・(汗)
ジョーくんのこれからの活躍を期待してますよ。^^
そうそう、パピヨンは活動的なのでアジリティーなんかもバシバシやってる子多いらしいですよ。
うちのモモは何もできませんけどね(汗)
凛もはじめて見るおもちゃだと少し警戒してテンション上がらないですもん。
今度はなれたオモチャで、挑戦してみたらいかがですか?その競技私も遊びで
参加したくなりました^^
もってこいの最大のポイントはボールを飽きさせないことですよ!
ボールあげっぱなしにしないでしばらく遊んだら取り上げるって言う風にすれば大丈夫!
コーギーは運動大好きですからね
もちろん「とって来いレース」で!
もちろんエモノはボールで!!
勝てる勝負しかしませんよ。
性格と顔では負けてそうだからなあ。
唾液でテカテカのジョー(笑)最高ですね!
ハルさんも素晴らしいのですが「ジョー」を
選んだYさんのセンスも素晴らしい!
私もジョーが欲しくなりました。
そうですよね、あの選択を迫られたら迷わず冒険ですよね。
まあ、「つづーきはWEBで」は、お約束のようなオチでしたが。
ハルさんが、とって来い出来たのは奇跡に近いですよ、きっと。
嬉しそうに逃走するリリィさん、ちょっと見てみたいなあ。
★ちっちさん
アジリティやっているパピヨンも多いんですか!?
全く知りませんでした。
あの可憐な外見から、典型的な室内犬だと思っていましたが、違うんですね。
モモちゃん、ミシェルかポールを投げたら取ってきそうなんですけど^^。
★えりさん
正確には、「本番に強いオンナ」ではなく、「期待と裏腹なオンナ」若しくは「天邪鬼なオンナ」ではないかと思われます。
ハルさんが頑張ってくれたので、さすがに、インリンは封印しましたが、一番最後に、戻ってきたハルさんを「バーン!」と撃ってゴロンさせました。
最後の最後、少しだけ大会をシメれたのではないかと思っとります。
★ごりさん
普段、ボールとかで遊ばないので、何も持ってなかったんですよねー。
ハルさんの場合、新しいおもちゃのほうが食いつきがよろしいようで、馴れると見向きもしなくなります。
全く誰に似たんだか。
★ヤンドク店長さん
なるほど、飽きさせないのが重要なんですね。
いつも、あげたらあげっぱなしなのがいけないようです。
最大の問題は飼い主があまりボールで遊ぼうという気がないことのような気がしますが・・・^^。
★かおりんさん
おっ!?
挑戦状ですか。
いつでも受けてたちますよ。
けれど、ハルさんは悪女だし、短足胴長のいびつなボディなので、勝てる競技はなさそうですけど。
★mayunbiさん
今回のイベント最大の功労者「ジョー」ですが、早くもハルさんに飽きられ気味で、もうすぐ破局するのではないかともっぱらの噂です。
おもちゃをとっかえひっかえ、さすが魔性のオンナだ・・・。
それに引きかえ、ハルさんは、本番に強いですなー。しかも、初めてのおもちゃで取って来いが出来るなんて・・・。才女ではないのでしょうか。
やはり、肩に力が入っていたんでしょうかねー。
あまり期待しないほうがいいとはわかっていても、つい期待してしまうのが人の性ですよね。
普段のリュウ君のキャッチ姿を見ているので、意気込む気持ちも分かりますよ。
ところで、リュウ君の写真、何枚かあるので、またドッグランでお会いできたらお渡ししますね。
あの、上の記事で興奮して、シーをしたバカ柴の飼い主です。
今日も、ランに行っていたのですが、その時アトムくんのママさんに、「チコちゃんのことがハルちゃんのところでも書いてあったよ〜」とのことで・・見に来ちゃいました。
いや・・本当に、お恥ずかしい・・あまりの恥ずかしさに、ハルちゃんの競技見てなかったですわ。
そっか、そんないきさつがあって参加されていたのですね。しかも、急遽おもちゃを買ってらしたとは。ぴーぴー鳴るのを投げている子がいるなぁ〜とうっすら覚えているんですけど。
ハルちゃん・・・チコがいなかったら、審査員特別賞もらえたかもね。ごめんね・・・おバカで・・
あっ、一つだけ訂正が・・うちのバカは興奮してシーをしたのではなく、待ち時間が長くで、その間お水を飲み過ぎていたので、タイミング悪くシーしたんです。
ボールを獲りに行って、シーをするのはよくあることなんですけどね。
でも、まさかあの状態でするとは思いませんでした。
はぁ、私が穴掘って消えて無くなりたかったです。
また、ランで会うかもしれないので、そのときは、一緒に遊んでくださいね〜
その節はどうもー。
コメント頂きありがとうございます。
チコちゃん、確かランの池で係員さんが放水していた水にじゃれていましたよね。
あの時点で、面白い犬がいるなーとは思っていたんですよ。
お笑い犬の血が流れているようで、うらやましい限りです。
こちらこそ、ランでお会いしたときはよろしくです。
またブログにも遊びに伺いますね。