ウチは5階にあるので、散歩に行くときはハルさん(9キロ)を抱えてエレベータに乗り、外まで行かなくてはならない。結構タイヘンだ。
ところでハルさんはエレベータに乗るとなぜかひどく凹む。
全身から力が抜け、体はグンニャリ耳はシオシオ。淀んだ目はどこでもない空間を見ている。
まるで浜辺に打ち上げられたウナギ(大)を抱いている心持になる。
重い上に長いので、たいへん抱きにくい。
首だけでも持ち上げておいてくれると助かるのだが。
そんなトホホな姿なので、エレベータに乗り合わせた人から
「……病気ですか?」
と不審そうな目で尋ねられたこともある。
なんか飼い主が虐待しているみたいでいたたまれなかった。
もちろんマンション外へ出ると、すぐにゴキゲンな顔になって駆け回る。
実はたいして凹んでいないような気がする。
抱っこのときどこかヘンなツボでも押しているのだろうか。
ゴキゲンハルさん