「春が二階から落ちてきた」
伊坂幸太郎の小説『重力ピエロ』の冒頭の一文である。
過去に記事にしたとおり、当ブログの主人公ハルさんの名前はこの小説の登場人物から拝借したものである。
その『重力ピエロ』が映画化された。
いてもたってもいられなくなり、前売り券を買って(当日券より500円も安い!)封切り当日に映画館へと出向く。
実はここ最近、毎週のように映画を見に行って、毎週のようにがっかりして家路についていたのだけれど、『重力ピエロ』は観にいって本当によかった。
加瀬亮はさすがの安定感だったし、要役となる小日向文世は憎らしいぐらい素敵なお父さんだった。
そして、ハルさんの名付け親(?)となる春君を演じた岡田将生も素晴らしかった。
観終わってから、岡田将生以外に春君の役柄を出来る俳優さんがいるとは思えないくらいほどだった。
泣ける小説というわけではないと思うけれど、映画館では中盤以降、涙が溢れっぱなしだった。
隣の席(Mさん)からはグスグスという音がずっと聞こえていた。
映画ならではの想像力をかきたたせる演出だったのだろうか。
DVDが出たら購入する予定なうえに、エンディングテーマとなったS.R.SのSometimesも気に入ってAmazonで購入してしまった。
伊坂さんの小説の中で最も映画に向いていると思われる『ゴールデンスランバー』も、堺雅人主演で映画化されるらしいので、そちらも今から楽しみでならない。
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