
一連の子豚騒動(?)について、ワタクシ視点で書かせてもらうとこんな感じになる。
金曜日の夕方、ソレはペリカン便に乗ってやってきた。
夫はまだ帰宅しておらず、ワタクシがそれを受け取ることになったのだが。
「奥さん、ちょっとコレ!そっちの端持って!」
たいそうに重い代物らしく、運び込むのを手伝わされる。
何がなんだかわからないまま箱の端を持つと、これがまた腰が抜けそうなほどに重い。二人でヨタヨタと玄関まで運び込む。
その後、受取票にサインをもらって帰る間際、ペリカン便の人はニヤリと笑ってこう言った。
「奥さん、豚の丸焼きとかするんだね」
悲しいことに箱の表面には『子豚 丸焼き用』とカッツリ書いてあった。
それにしてもひどい濡れ衣だ。私のどこにそんなワイルドとタフがあるというのか。
すっかり機嫌を損ねて、子豚を玄関に放置し、リビングでハルさんとのんびりテレビを見ることにした。
今日は前から見たかった映画がテレビで放映されるのである。
映画が始まってしばらくして、夫がたくさんの荷物を抱えて帰ってきた。明日からの合宿に備えていろいろ買出しをしていたらしい。ご苦労なことである。

それからしばらく別室でゴソゴソしていた夫だが、やがて大きな箱を抱えてリビングへやって来た。
もちろん箱の中身はアレである。なぜリビングへ持ってきた夫。
夫はソレをテレビと私が座っているソファの間にどーんと横たえ、おもむろに開封を始めた。
映画になんとか集中しようとするが、それでも箱のなかから出てきた生々しい肌色の物体から目を逸らすことができない。
ハルさんは興味深そうにフンフンと匂いを嗅いでいたが、私はそのあまりにリアリーな質感の尻を眺めているうちにすっかり気分が悪くなる。
「ちょっとソレ、どこかへやってくんない?」
夫にいうと、頷いてどっせいとソレを持ち上げた。その瞬間、ボタボタと赤い汁がラグにこぼれ落ちる。
しかもハルさんが、具体的な成分は考えたくないその汁を舐めようとする。
「ダメ!ハル!!そんなコは愛せない……!!!」
私の必死の呼びかけに動きを止めるハルさん。
でももしかしたらちょっと舐めちゃったかもしれないハルさん(涙)。

結局、映画の内容はすべて消し飛び、赤い汁のついた白いラグはそのまま別室に放置された。
晩秋のこの時期、ラグなしで暮らすのはあまりにも物悲しく、物理的な寒さがひしひしとつのる。
夫も申し訳なく思ったのか、ハルさんが我が家にやってくる前に敷いていた毛足の長いラグを押入れの奥から引っ張り出し、ごそごそとセッティングを済ませた後、合宿に出かけていった。
この悲しい話をご近所のトモさんにすると「きっと豚耳とかハルちゃんに持って帰ってきてくれますよ」と慰めてくれ、さらに「これで洗ってみては?」と重曹をくださった。
聞けば血のついたワンコのおもちゃなども、これで洗うと綺麗になるという。
空が青いのも、郵便ポストが赤いのも、白いラグが赤いのも、みんな夫のせいだというのに(←そうか?)、なぜワタクシがラグを洗わなくてはならないのかいささか納得しかねるところはあったが、トモさんのくださった重曹はすばらしく、ほぼ完全にラグの汚れは消えた。
あとは夫が豚耳か豚鼻でも持ち帰ってくれれば、すべてを水に流そうと思っていたのだが、結局何も持ち帰らず、現地で撮ってきた写真もグロいものばかりだったので、いまだ夫婦間の溝は埋められないままである。
ちなみに、緊急避難的に敷かれた毛足の長いラグは、予想通りハル毛との相性は最悪(抜け毛が埋もれて見えない)に近いけれど、その保温力は抜群である。
床暖房を稼動せずともほんのりと暖かいラグの存在はこれからの時期に重宝しそうなので、そのまま敷いておくことにする。

どうやら、ハルさんもすっかり気に入ったようだ。
夫は「怪我の功名」と
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結局、謎の液体を舐めたとして飼い主に非難され、豚耳も豚鼻も食べることのできなかったハルさんにドンマイクリックをお願いします。

けれど、暖かいラグはハルさんも心地よいらしく、気持よさそうにフカフカしています。
そんなハルさんに、ちょっとは良いことあったねのクリックお願いします。

なんとおいたわしい。
しかしどこのお宅でも旦那衆ってのは似たような感じですねぇ(←溜息)
うちもここまで(いや、ホント今回のこの話はかなりのものですよね)
ではないものの、ハッと気付くと
「なぜわたくしがこのようなことを?」
という後始末を押し付けられていることが多々あります・・・。
ちなみに・・・この冬の間、この毛足の長いラグのお掃除を担当するのは
どなたなのでしょう?
Yさん?ルンバさん?それとも・・・
ラグの件、読んでて絶叫しましたよ。
容易に想像できたんだもん(笑)
慣習の地域で振舞われたら 笑顔で完食できそうだけど
くつろぎのリビングに出現した子豚さんを暖かく見守る自信は
ないかも。
そんな時に差し出された重曹の存在は大きいですね。
心の中で「トモさんありがとう」と唱えてしまいました。
慌てず騒がずのハルさんが頼もしい(うちのコギなら惨事確定です)。
いつも、ブログを楽しく拝見させていただいています。
友人から聞いて、ちょっと興味を持った『豚の丸焼き』ですが・・・Mさんに降りかかった一連の騒動(?)を知り、尻込みをしています。
やっぱり・・・ものすごい衝撃なんでしょうか・・・。
いやはや・・見てしまいました・・
豚さんのお姿・・
すごい、ですね・・
たしかにいつも頂いているお肉も同じなんですが・・。
豚さん、ありがとうと思わずPCの前で拝んでしまいました・・。
感謝を忘れてはなりませんね・・
(←衝撃的だった模様)
ハルさん、舐めちゃったかな?かな??
ちょいと気に成りますね^^;;
豚の丸焼きって魅力的ですね、
友人に提案したいと思います。
うちのコーギーとプレーリーは
狩るものと狩られるものの関係なので
一緒には遊ばせれません^^
…豚の丸焼き…そういうことになっていたのですね。
おいたわしや。それぞれにおつかれさまでした。
でも旦那さまの、そんなところが仲間に愛されているのだけど、
奥様にしたら、男って(-_-)ってとこでしょうか。
・・・うちもそうです(^◇^)
これからも重曹活用して下さい!!!
けど今のラグあったかそう(*^_^*)
ウチは今年の冬はコルクなのかな。。。
ノアがやってきてまだ2ケ月ちょっとなのにコルクがボロボロです(涙)
するので、忘れられていないかドキドキしましたが
子豚のあまりのリアルっぷりと、つくねとの
酷似っぷりに何か残さずにはいられないSHOUDOU(衝動)に駆られました。
当事者のMさんはそりゃーもう、夫婦間に溝が出来るほど
と思いますが、一読者としてはかなりいいブツを
見せて頂きました。流石です。
■■nauさん
ワタクシの境遇というか言い分を
なんだかんだと日記に書いていたら、
なんだか一大記事に(←おおげさ)。
毛足の長いラグについては今後、
ルンバさんも含めて家族会議ですね。
いっそハルさんが掃除してくれると
一番まるくおさまると思うのですが……。
■■アインママ さん
そうなんですー!
実はこのなかで一番ショックだったのは
「ラグたれこぼし事件」だったのです!
ちなみに次点は「豚の丸焼き濡れ衣事件」です……。
■■楽ん家 さん
個人的には今も豚肉大好きなのですが、
それにしても「ソレはソレ、コレはコレ」。
トモさんにはいつもほんとうにお世話になっているのですが、
このとき重曹を持ってたトモさんはいつもより数倍
まぶしく見えました。
■■クラモチ さん
初めまして!
コメントありがとうございます。
豚の丸焼きですが、大丈夫な人は大丈夫なようです。
現に夫のフットサル仲間は全員オッケーだったようですし。
それに、ウワサですが、丸焼きはとても美味しいらしいですよ〜。
(私はたぶん食べられない気がしますが)
■■わかこさん
見てしまいましたか……。
「見ないほうがいい」といわれるとつい見てしまうのは人情というものです。
まあ20人近くが美味しく食べたわけですから、
それはそれでよかったのかなと。
ハルさん云々についてはもう考えないことにしました。
万が一舐めてたとしても、きっともう代謝的に外に出てる筈!?
■■あるちゅー さん
そうですね〜。
豚の丸焼きはイケる人にはなかなかイケるものみたいです。
実際食べたらとても美味しいらしいですし。
私も最後につくったという焼きソバくらいなら
食べられたかもしれません。
プレーリー、だめなのですね。ウチのハルさんも喜んで狩りそうです……。
■■みほ☆* さん
はじめまして。
コメントありがとうございます!
豚の丸焼きは我が家にとても大きなドラマをもたらしてくれました。
まったく夫の食いしん坊はどこまでいくのやら。
次の合宿のときはもう少しソフトなものを選んでくれることを
今から祈るばかりです。
■■ トモ さん
ありがとうございます!
ホント、今回の夫婦間の溝は
トモさんが埋めてくれたといっても過言ではないですよ!
仕方なくひいたラグですが、かなり暖かいので
もう他のラグはひけません。今年の冬はハル毛にまみれて過ごします……。
■■えり さん
まあ!こちらこそお久しぶりです。
SHOUDOU(衝動)だなんて、かなりのショックを受けられたのですね。
つーにゃんの尻は時折物陰から覗かせてもらい、日々の糧をいただいていますがアナタ、
この豚はワタクシにそんな生きる力を与えてくれるモノではありませんでした。
ホントに夫のヤンチャはいつのなったらおさまるのでしょうか。
もう30歳もだいぶ過ぎたというのに。