
今回の旅行は、出発前から天気予報をみてはヘクティがためいきをつくので、「雨だった場合はココ」という場所をいくつか用意していた。とはいえ、ヘクティの力が弱まるとは思えない私はあまり気乗りがせず、夫からの提案も適当に聞き流す。
そして結局
「プリンスホテルにアウトレットあるらしいよ」
という言葉だけが、記憶に刷り込まれることになった。
旅行へ行くと物欲もグッと上がる。現地購入したものを翌日着るのも旅行の醍醐味なのである(←勝手)。
ジャルディーノの朝、荷物をまとめながら小耳にはさんだウワサ(←天気予報ともいう)では午前中、雨が降るという。
そこで早速、雨もしのげてワンコも入れるアウトレットで様子を見ることになった。

残念ながら、ウワサ(というか天気予報)をあまり信じていなかったし、実際、雨は降らなかった。
それどころか恐ろしい勢いで夏の日差しが照りつける。暑くてたまらない。

そのうえアウトレットは思いのほか広大であった。
ウェスト・ニューウェスト・味の街・ニューイースト・イーストと広がっており、しかも中心には広大な芝生のひろばがある。
ウェストからイースト、つまりアウトレットの端から端まで移動しようとすると、時間と体力をものすごく消費する。

ここまでスケールの大きなショッピングモールは関西にはちょっとない気がする。
そんなアウトレットを歩き回るのがタイヘンで、そして自身の物欲を満たすのもタイヘンで、ちょっと覗いていくだけのつもりが数時間歩き回ってしまった。もうクタクタである。

でもまあいい具合に消耗した。次は昼食を食べに向かう。
ここで今回の旅行2つめのリベンジ「CHELSEA'S GARDEN CAFE」。
前回の旅行では、燃え尽き症候群のため(←違)閉まっていた店である。
「CHELSEA'S GARDEN CAFE」は中軽井沢に立つ英国風一軒家のカフェである。
もちろんワンコOKで、家の前には芝生が美しい庭園風のドッグランがある。

アウトレットを出るまでは日差しが痛いほどであったが、CHELSEA'S GARDEN CAFEに到着するころには、辺りがすこし薄暗くなってきていた。
さきほどの移動と日差しに、へクティも少し疲弊したのかもしれなかった。
それでもやはり雨が降るところまではいかず、ドッグランでもそれなりに遊ぶことができたし、ランチも美味しくいただいた。

ちなみに夫は「カレープレート」を、妻は「高原サラダサンド」というものをいただいたのだが、この高原サラダサンドが、ちょっと他では食べられない素敵メニューであった。
カリッとしたバゲットのうえに、10種類の高原野菜がどっさり、さらにベーコンと照り焼きチキン、半熟たまごが乗っている。
サンドというよりはパンのどんぶり、といった様相だが、具沢山なのでバゲットは埋もれてまったく見えない。贅沢である。

これがほんとうに美味しかった。
斬新な盛り付けでありながら、野菜そのものの基本的な美味しさが際立っている。思いついた方はさぞかし想像力と創造力に溢れた人なのだろう。
旅行中は外食ばかりで、どうしても野菜が不足しがちになる。
けれど軽井沢の高原野菜はとにかく美味しいので、今回の旅行でもできるだけたくさん食べたいと思っていたのだ。
それがこの場所でこのような形で思う存分いただけると思わず、とても幸せな気持ちでモリモリと平らげる。
こうして幸せなランチタイムを過ごしている間にも、空はどんどん暗くなり、遠くのほうからなにやらゴロゴロと不吉な音が聞こえてきた――。
【つづく】
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前回旅行のリベンジ「CHELSEA'S GARDEN CAFE」、無事入店することができました。
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そして「CHELSEA'S GARDEN CAFE」の魅力はこれだけでは留まりません。
次回は、飼い主わふわふ、ハルさんどきどきだった店内の様子を書いてみようと思います。
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