ある日、夫がそんなことを言ってきた。
「flickr」とはインターネット上で写真を共有するコミュニティサイトである。
写真専門のmixiみたいなものだ(と思う)。
そこに夫が近頃、新たにページを開設したのである。
出来はともかく、一年で撮影枚数が一万枚を越えるほどの、残念を超えてもう無念な感じの夫である。
そのパッションは、『共働きコーギー』と『BIG WAVE』だけでは抑えきれなかったようだ。

しかし元はといえば、ブログパーツ「FLO:Q」に写真を載せたかっただけであった。
FLO:Qで表示される写真はflickrとリンクしているのである。
なのでflickrの利用方法もいまだよくわかっていない。
哀しいかなflickrは全て英語仕様なのである。
そんな圏外サイトに飛び込んだ勇気だけは褒めてあげたいと思う。
なので、夫としてはただ写真をページにアップしていくことで、それなりに満足していたようであった。
しかしflickrはコミュニティサイトである。
アップした写真ひとつひとつにコメントを入れることができるようになっている。
それで今回、その写真のひとつにコメントを頂いたわけだ。
ちなみにコメントの内容は
Look Ma , I can stand on one foot.
こちらの写真に対するものであった。

残念ながら(というか当然)英語であった。
しかし他ページにはドイツ語やらスペイン語やらでコメントが入っているモノもあったので、まぁある意味幸運だったともいえる。
翻訳サイトでいろいろ調べてみると、どうも
「ママ、見て!アタシってば一本足で立ってるヨ!!」
といった意味みたいである。たぶん。きっと。(←弱気)
「しかし……どういうことなんやろなコレ」
夫が不安そうな顔でいう。
「んー、おそらくやけど
『ママ、見て!アタシってば一本足で立ってるヨ!!
っていう声が聞こえてきそうな良い写真ですね』
とかそんな感じのことが言いたいんちゃうかな」
「前向きな意見やな」
「この状況下で後ろ向きなコメントは入れへんやろ」
「まあ」
「で、どうするん?」
「どうしよう」
「どうしようって……そんなこといわれても」
「返事とか書くんやろか」
「まあせっかくコメントくれはったわけやしな」
「何て書こ?」
「KOMENTO ARIGATO GOZAIMASU」
「……妻さ」
「何?」
「この話題に飽きてきたやろ」
「えっ!?い、いややわぁ、そんなことあらしまへん」
「エセ京都弁になってるし」
「エセとかいうな」
「そやかてエセやろ?」
「違います。ココロに京都を抱いて育ってきたんです」
「妻、滋賀県民やんか」
「滋賀県民だからこそです」
「えー」
「埼玉の方々も、きっとココロに東京を抱いてはる」
「そうなん?」
「……知らんけど」

−金沢生まれのオンナは京都のドッグランを爆走する−
途中から何の話かわからなくなったが、その後、他所様のページをいくつか拝見した結果、誰もコメントに対する返事をしていないようであった。
そのため今回のコメントは有難く拝読するにとどめる、ということに落ち着いた(←蓋をしたともいう)。
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