実は近江八幡にオサレなインテリアショップがあるらしいことを知り、前々から行ってみたいと思っていたのだ。
’近江八幡’という旧い響きと、モダンなインテリアショップ、そのギャップに心を強く惹かれていたのである。
ところが、インテリアショップとくれば、犬が入れないのが当たり前である。
この日、ハルさんは車中でお留守番(しょんぼり)と相成り、完全に脇役のはずだった。
ところが。気がつくと、ハルさんは船に乗っていた。船のへさきに

実は、インテリアショップに向かう前、せっかくだからと、近江八幡の旧い町並みを散策してみたのである。
近江八幡は思いのほか(失礼!)、見事な観光地であった。

特に、旧い町並みを分断するように走っている、琵琶湖から水をひいて作られた堀が、ほかにはない情緒を醸し出していた。
秋色に染まった木の葉が、堀の奥底で静かな眠りについている季節であったが、紅葉だけが足早に行過ぎようとする秋の気配を押しとどめていた。

ところで、紅葉といえば、我が家の短足ドッグ、ハルさんは、頭上に紅葉を載せられた姿で写真を撮られることが恒例となっている。
そのようなわけで、今回もハルさんはキン肉マンの’肉’の位置に紅葉を載せられることになった。

そんな
どうやら、この情緒溢れる堀周りを巡ってくれる小さな遊覧船が出ているようである。

なかなかよさそうだなと思って行過ぎる船を見ていた時、船員さんらしき人が通りかかったので、ダメ元で犬を乗せてもいいか聞いてみたところ、あっさりと「ああ、いいですよ」との返事が返ってきた。
こうして、ハルさんは船上の犬となったのである。
初めて体験する船の上であったが、ハルさんは案外平気そうであった。
飼い主が思うより腹が据わっているのかもしれない。
なので、船のへさきに乗せてみる。(←鬼)

ここにきて、ハルさんの耳が180度水平に開いてしまった。
実は、ハルさんの感情バロメーターとして一番分かりやすいのが、耳の動きである。
真後ろにペタッと寝ている時は親愛の情を表し、まん前を向いているときは警戒心を表すハルさんの耳が、真横を向いているとき、それはハルさんのテンションがだだ下がりの時である。
そのうち、いたたまれなくなったハルさんは、コギ族として精一杯の抵抗姿勢を見せつつ、

橋の下で彫像と化した。(←助けてやれ)

どうにしかて、テンぱったままのハルさんの状況を改善しようと、ハイタッチなぞして、目先を変えてみる。

しかし、やっぱり、単なるお茶濁しで終了した。
飼い主に言われるままハイタッチをしたにも関わらず、オヤツのひとかけらさえ貰えなかったことで、ますます心を閉ざしてしまったのかもしれない。

こうして、耳が水平に開いたままハルさんの水郷巡りは終了した。
船に乗る犬が珍しいらしく、観光客や釣り師の注目を一身に浴びたハルさんであったが、ほろ苦い船デビューではなかったろうか。

こうして、近江八幡の旧い町並みを巡り、ハルさんの耳を目いっぱい下げさせた飼い主たちを次に待ち受けていたのは、
「12月○日まで店内改装のため休業します」
そんな、お目当てのインテリアショップの入り口に貼られた一枚の紙であった。
自業自得もここまで来るとすっきりして清清しい。
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