今までにもこのブログで何度か登場したフレンチ・ブルドッグのニコちゃんだ。

ニコちゃんの飼い主さんとは、外へ出るタイミングが妙に合うらしく、ハルさんとニコちゃんは、付き合いたてのカップルでもこれほど頻繁に会うことはないと思えるほど、毎日のように出会う。

ニコちゃんは、私たちの姿を認めると、ピタッと地面に伏せる。
その姿はまるで「ハル姐さんやないですか!喜んで!!」(←居酒屋風)とハルさんを慕っているかのように見える。
ハルさんもニコちゃんの姿を認めると、嬉しそうに、疾風のように駆けよっていく。
そして、この後、二匹がキャッキャキャッキャ、ワフワフと戯れるのかというとそうでもない。
ニコちゃんはハルさんが射程範囲内に入るや否や、野生の女豹のような力強さで跳ね上がり、容赦ない猫パンチ(通称:ニコパンチ)をお見舞いするのだ。

一方のハルさん、雨あられと降り注ぐニコパンチを浴びながらも、微動だにしない。
さすが、オトナのオンナは余裕が違う、と思ったのもつかの間、ハルさんの視線が一点を見つめていることに気がつく。

そこには、ニコちゃんの飼い主さん(ニコ村さん)の手があった。
その中にはいつもオヤツが握られていることをハルさんは知っているのだ。

事ここに至り、ハルさんがニコちゃんを目掛けて駆け寄って行ったわけではないことが判明する。
ペタッと伏せてハルさんの到着を待つニコちゃんには目もくれず、ニコ村さん(より正確に言うとニコ村さんが持つオヤツ)に駆け寄っただけなのだ。
いくらコギ族の食欲が半端ないとはいえ、これほど意地汚く、はしたないコギがいるだろうか。(否)

一方、のニコちゃんも、地面に伏せてフレンドリーさをアピールしつつ、ハルさんが手の届く範囲に入るや否や、ニコパンチの連打である。
まるでハルさんをサンドバッグと勘違いしているのじゃないかと思えるくらい、ニコちゃんのラッシュは止まらない。

まあ、実際、ハルさんの体型がサンドバッグに似ているから、ニコちゃんもパンチを打ち続けてしまうのかもしれない。

そうこうするうちに、やがてニコ村さんからまんまとオヤツをせしめたハルさんに、ようやくニコちゃんと向き合うだけの心の余裕ができてくる。
だが。
リーチ差ではニコちゃんにとても適わないハルさんの劣勢は変わらない。

これが、近所の空き地のような広い場所であれば、ハルさんだってスピードの差を活かして反撃に移ることも可能なのだが、


マンションの敷地内という限られた空間では、走力の差が生まれにくく、ニコパンチの餌食となるだけである。
しかも、ニコちゃんの体力たるや底なしで、私たちはニコちゃんがへばって動けなくなったところを見たことがない。
ニコパンチの合間には私たちにも飛びついて親愛の情を示したり、

ニコ村さん(が持つオヤツ)をハルさんの魔の手から守ったりと、ニューヨーカーより多忙な生活を送るニコちゃん。

9月某日。
そんなニコちゃんがウチにやってくることになった。
ハルさんのホームとはいえ、家の中はマンション前の通路より格段に狭い。
そんな閉ざされた空間で、ハルさんがニコちゃんに対抗する術が果たしてあるのだろうか。(否)
一向にハルさんの勝機が見えてこない中(別に見えなくてもいいのだが)、
不安に慄く飼い主とハルさんを尻目に、運命の日はやってきた・・・・・・。
****************************************
ロンドンのブックメーカーなら、日本代表がW杯で優勝するのと同じくらいのオッズをつけそうなこの一戦。ハルさんの奇跡的勝利を願ってクリックお願いします。

なぜ、勝負しないといけないのか?そんな疑問を込めて、こちらもクリックお願いします。
