2007年10月30日

秒速200mの世界(Y)

見事に優勝を成し遂げた(←自画自賛)「ワンワンクイズ選手権」の次の競技は「徒競走」。
スタートラインに並んだ飼い主のところから、30mほど先に待つもう一人の飼い主のところまで走りぬける速さを競うという、シンプルな競技だ。
この競技にも、もちろん、ロミオ君に参加してもらうことにする。

そして実は、この「徒競走」、昨年の春にハルさんが大失態を犯した因縁の競技でもある。
ところが、リベンジに燃える飼い主の気持ちをよそに、ハルさんは地中海でバカンスを満喫しているマダムのようにまったりとスタートラインに寝そべっている。

オイオイ

他の犬たちは今にも飛び出しそうなヤル気に満ちた体勢でスタートラインに立っているのに、この短足犬は一体何をしているのか。

格差社会がこんなところにも(←違う)

いつもいいコだと思っていたハルちゃんにこんな一面があったなんて・・・・・・。
ハルさんのあまりの自堕落っぷりに、いたいけなロミオ君が困惑している様子が遠目からも伝わってくる。

ついに本性がバレた?

ロミオ君、そういう体験は早めにしておいたほうがいいかもな。(←ワルイオトナ)
そんなことをこっそり思いながら、飼い主も落胆を隠せなかった。
また今年も駄目か・・・と。

ところが。

スタートの合図が鳴ると同時に、昼下がりのティータイムを楽しんでいるように見えたハルさんが、目にも留まらぬ勢いで立ち上がり、ゴールエリアで待つMのほうへ駆け出したのである。

凶暴なウサギに見える

さすが、世界を股にかけるキャリアウーマン
オフからオンへの切り替えの速さだって超一流だ。

子供には見せられません

表情が真剣そのもの、というよりは、むしろ鬼のような形相になっているのが少し気になる。
けれど、この暴走っぷり、まるで「(自称)ヅカの暴走王」の名を欲しいままにした、あの若きハルさんがタイムトリップしたような錯覚を覚える。

これはもう犬じゃない。
弾丸だ。
弾丸が走ってる!!

少し表情が柔らかくなってまいりました

今や、ハルさんは、最低でも秒速200mはあるといわれる弾丸と化していた。

皆の期待を一身に背負った弾丸犬は、ロミオ君のほろ苦い思いを蹴散らすかのように、まっすぐ、ひたすらまっすぐに、Mの待つゴールラインに向かう。
そして、ついに、ハルさんは弾丸のままゴールエリアに突入した。



まあ、お約束ということで

見事に、最下位で。(号泣)


・・・・・・・。

真剣勝負の場で、華麗な鈍足っぷりを披露してしまったハルさん、その転落犬生はまだ続くのであった。

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いつものことならが、コメント返しが遅れてすみません。
必ず返しますので、もうしばらくお待ちください。
posted by 飼い主YとM at 01:38| 兵庫 ☁| Comment(9) | TrackBack(1) | ヅカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月26日

博士たち(M)

「ワンワンクイズ選手権」は今年初めて開催された競技である。

2択形式の問題が出題され、正解だと思うエリアに愛犬と一緒に入る。
で、徐々に参加者が減っていき、最後に残ったひとりが優勝、なんとドッグラン10回券がもらえる。
走るのが苦手な人も楽しめ(←ここ重要)、なおかつ豪華商品がゲットできる、そんな素敵な競技なのである。

豪華商品といったらオヤツです。それ以外考えられません。

前回の「パン食い競争」の波に乗って、今回はモンタギュー夫人に出場していただいた。
モンタギュー夫人は、自宅に犬の百科事典を持っておられるほどの犬博士なのである。
一応飼い主のはしくれなのでワタクシも一緒についていく。リードは相棒のロミオくんが持ってくれた。

さてこの「ワンワンクイズ選手権」、たいした問題は出ないだろうとたかをくくっていたが、実際は難問ばかりであった。

最初の問題、

「犬が食べられないものはなんでしょう?
 A:サツマイモ、B:ネギ」


だけは自信満々で「B」と言えたが、あとは1問もわからなかった(←ダメ飼い主)。

「忠犬ハチ公の犬種は?
 A:秋田犬、B:柴犬」


わかりません。考えたことありません。日本の犬とは思いますけど(←アバウト)。
ボーゼンとたちつくす飼い主に、夫人が「秋田犬です」と的確な解答をくれる。
しかし

「パグの名前の由来となったラテン語は?
 A:『押しつぶした』、B:『握りこぶし』」


という問題のとき、外から観戦していたモンタギュー伯爵が突然「AやでA!」と自信満々に言ったのであえなく失格となる。
実はこのときも、夫人は「パグを連れてる飼い主さんの行く方へ行きましょう」と実に合理的な方針を打ち出していたのだ。
けれどやはり夫をたてるべきだと考えたのか、結局Aのエリアに入ってしまった。

パグはBのほうに行ってます!

しかし正解はB。
‘オーディエンス’を信用した結果、みのもんたに「……残念」と宣告されたような心持であった。
妻と息子からなんとなくひんやりした目線を送られた伯爵は、こころなしか沈んでいるように見えた。

しかし幸運というかなんというか、この競技をもう一回やりましょう!と司会者の女性が言ったのである。
今度の商品は隣接するペットショップのお買い物30%割引券である。
引き続き犬博士(夫人)に出場してもらい、今度は夫がついていくことにする。

ところでこのアナウンスが流れてすぐ、伯爵はどこかへ電話をかけていた。
「どちらへ?」
と聞くと
犬博士のところへ」
という。

知り合いに奥様以上の犬博士がいるらしく、そちらに電話しているようであった。
どうも今度は‘テレフォン’を使用する心づもりらしい。
愛する妻と息子のため、伯爵は立ち上がったのである。

友情(?)出演

幸運にも犬博士(←誰)と連絡が取れた。
長堀のわんわんネバーランドにいるという。このあたりも犬博士っぽい感じだ。

そして2回目の競技はこの見知らぬ犬博士におおいに助けられることになる。日本にいる盲導犬の数なんて、どうして知っていたのか犬博士。すごすぎる。

しかし「ワンワンクイズミリオネア」(←名前変わっとる!)は出題回数を重ねる毎に、問題のレベルがアップしていく。
さしもの犬博士もとうとう音をあげた(らしい)。

もうダメみたい

「しそエキスとイチョウ葉エキス、脳の働きをよくするのはどっち?
 A:『しそエキス』、B:『イチョウ葉エキス』」


「しそとイチョウ、脳の働きよくするんはどれなん、なあ!?」
「えっ!?知らん?知らんてそんな」
「どどどどっちやと思う?」

伯爵の焦った声が聞こえてくる。
もちろん私も、さっぱり分からない。解答時間はのこりわずかだ。
途方にくれるオーディエンス2人(←役立たず)。

ハルさん一行は、なんだかわからないけどモゾモゾBへ移動していく。自信なさげな足取りであったが正解はB。一行は皮一枚で生き残った。

そしてここから快進撃が始まる。
自信のない足取りながらも、モゾモゾモゾモゾと移動を続け、次々に正解を当てていったのだ。
そして、それをただ呆然と見つめるオーディエンス2人(←漂う哀愁)。

そして、いよいよ最後の問題となった。
ここまで残っていたのは、ハルさん一行のほかにゴールデンの飼い主さんのみ。

サシの勝負となりました

司会の女性が粛々と問題文を読み上げる。

「走る姿がムチを当てた馬に似ていることから名づけられた犬は?
 A:ウィペット、B:サルーキ」


電話機の向こうの犬博士は既にお手上げ状態らしく、伯爵は受話器を握り締めて立ち尽すのみである。
もうライフラインは使えない。
相変わらずモゾモゾした足取りでAのエリアに入っていくハルさん一行。もはや見守るしかないのであった。

結局2組ともAのエリアから動かなかったが、司会者の

「本当にどちらもAでいいんですか?Bが正解かもしれませんよ?
(どっちかBに行けよ。終わらんやないか)」

という見えない圧力に負けたゴールデンの飼い主さんがBのエリアに移動した。

結局、正解はA。

なんと、ハルさんたちがクイズに勝利し、商品の30%オフ券をゲットしたのである。

景品を受け取るロミオ氏


それにしても、途中からの快進撃はまるで誰かに黒柳徹子が乗り移ったようであった。
後で聞くと、どうも夫が徹子であったらしい。

「凄いやん!答え全部知ってたん?」

と尋ねてみたところ、

「いや。何となく」

案の定、テキトーな答えが返ってきた。

全く何もしていないハルさんを先頭に凱旋行進

まあしかし、物事は結果が全てである。
30%オフ券は有難く使わせていただくことにする。
モンタギュー家のみなさん、そして遠く長堀にいる謎の犬博士、ありがとうございました!

と、ここまで絶好調なハルさんと飼い主たちであったが、
当然の帰結として、頂点を極めた後には「転落」の二文字が待ち受けていたのであった・・・・・・。


【追記】
最後の問題ですが、正解を間違えて書いていました。
まりこさんのご指摘通り、正解はA:ウィペットです。
ご指摘ありがとうございます。
記事を訂正させていただきます。
ほんとうに申し訳ありませんでした。

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こういったクイズで優勝したのは初めての体験でした。
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実際は場内を好き勝手に走り回っていただけのハルさん、そんなハルさんが今後迎える転落犬生が気になる方はどうかこちらもクリックを。
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posted by 飼い主YとM at 23:55| 兵庫 🌁| Comment(10) | TrackBack(0) | ヅカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月24日

打ち切れない主、躍動する隣人(M)

ガーデンフィールズドッグラン、秋の大運動会である。
今年はお隣のモンタギュー家が家族総出で応援に来てくれて、しかもロミオ君手作りのプレートまで持ってきてくれた。

ハルさんのチームカラー'オレンジ'に合わせて作っていただきました

もはや恒例となった最初の「オスワリゲーム」では、椅子取りゲームの要領で、小麦粉で書かれたトラックをグルグルと何周も回るのだが、応援プレートを持ったロミオ君がハルさんの動きに合わせて駆け回ってくれる。
もうちょっとした芸能人(犬)であった。

ロミオ君が気になって仕方がない

毎年楽勝でクリアしてきたオスワリゲームだったが、今年は思いがけない落とし穴が待っていた。
今までは「オスワリ」「フセ」「マテ」の3種類の組み合わせで出題されるコマンドを成功していけばよかったのだが、今年から「立って」が加わっていたのだ。

ここまでは順調だったのだが……

「立って」だけならハルさんに教えたことがある。ハルさんがオスワリとフセをたまに間違えるからだ(←故意かどうかは不明)。
「オスワリ」といってフセてしまった場合、「立って」といって一度たたせて再度オスワリさせる。飼い主がやるといったらやるのである。

なので「オスワリ→フセ→立って」の連続コマンドはクリアできたのだが、最後に出題された「フセ→立って→立ってを5秒キープ」がどうしてもできずに、脱落してしまう(ションボリ)。
立った状態をキープすることは教えたことがない。
だから出来なくて当然なのだが、今でも心のどこかがモヤモヤして心が晴れない。

どうせ出来ないなら、もっと華々しく散らせてあげたかった。
立っての替わりに女豹ポーズを決めれば、審判のおねいさんの「クフ」くらいの笑いはゲットできたかもしれない。

一応「立って」ます

こんな絶好のトス、再び上がるかどうか分からない。
アタックを打ち切れなかった後悔(←そっち?)が今でも頭の中に澱のように沈んでいるのであった。

さてその後、最初の競技「パン食い競争」が始まった。
せっかく来ていただいたのに、見ているだけではつまらないだろうからとこの競技はロミオ君にエントリーしてもらう。

ちなみに、先ほど 笑いを取れなかった 脱落したショックからでも、年齢的に走るのがつらいからでもない。オトナの優しさだと思っていただきたい。

すっかり相棒

結果、ぶっちぎりの1位。
「パン食い競争」は、スタートしてすぐおいてあるフードをまずワンコが完食し、その後実際に人間がパンをくわえて再びゴールまで駆け戻る早さを競う競技である。
ハルさんは相変わらずフードをかまないし、ロミオ君は普段からサッカーで鍛えている元気いっぱいの小学生である。
無敵のコンビに敵はいないのであった。

他のワンコはまだ食べています

もちろん、同じコギ族のイジュちゃんも1位。

コギ族に敵なし

オスワリゲームで最後まで残り、今年もエースの称号をほしいままにするムク君も、他の犬をぶっちぎり、ゴールラインを駆け抜けていた。

オスワリだって決まってるぜ

さすが、食い気では敵なしのコギ族である。
だが、次なる競技は知性が試される「ワンワンクイズ選手権」。
脳みそが胃袋で出来ているコギ族に果たして勝機はあるのか?

つづく。

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オスワリゲームでは、せっかくのチャンスを活かせなかったダメ飼い主に喝!のクリックを。
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posted by 飼い主YとM at 01:02| 兵庫 ☀| Comment(14) | TrackBack(0) | ヅカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月23日

三度目の正直(Y)

先週、いきつけのドッグランで毎年恒例の大運動会が行われた。
ふと考えたら、運動会に参加するのも、今回でもう3回目となる。

ハルさんの駄犬っぷりに落胆した一回目

何を馬鹿なことを

過酷な障害を何とか乗り越えた二回目を経て迎えた今回の運動会。

会場に着くと、久しぶりに会ったクース君と、

浪速の弁慶・・・・・・もといアグーです。アグーです!

初対面となったクース君の妹分、イジュちゃん。

人懐っこさがウリです

そして、今年も大活躍が保証されているといっても過言ではない、漢一匹、ムク君に出会うことができた。

吹き出しなんていらないぜ

さらに、なんと、今回は某スペシャルゲストまで会場に応援に来ていただいたのである。

○○ちゃんが夜なべーをしてー♪

手作りの応援プレートに後押しされ、ハルさんにとっての「2008年秋の大運動会」が幕を開けることとなった。

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またまたコメントの返事が遅れてすみません。
さらに、記事まで中途半端ですが、クリックしていただくと喜びのあまりハルさんがヨダレを流します。
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何の役にも立たないですが。

三回目の運動会、もはやベテランアスリートの風格すらただよ・・・・・・わないハルさんの活躍(?)が気になる方はこちらもどうかクリックを。
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posted by 飼い主YとM at 00:23| 兵庫 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | ヅカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月20日

In My House(M)

近頃、夫はニコちゃんとハルさんの女の闘い(?)をすっかり面白がっている。
ニコ村さんがやってくる前日も、夫は「明日はシュラバやな」とニヤニヤしていたが、実際にはそれほどのことはないのである。
この日はまあ結論から言えば引き分けであった(←闘っとる!)。

最後はニコちゃんのカートに一緒に入れてもらいました

たいていのワンコはアウェイだと多少おとなしくなるものだが、実は我が家に入るのが2回目のニコちゃんにとって、ここは限りなくホームに近いようである。

だからソレはなんの前触れもなく唐突に始まった。
玄関のドアが開いた瞬間、どこか遠くで「カーン」というゴングの音が聞こえたのは私の気のせいであろうか。

写真がないのでイメージ画像でお楽しみください

ホームのハルさんとほぼホームのニコちゃんは、会ってすぐにギアがトップに入り、それはもうものすごい勢いでリビングの方へ走り去っていった。
途中、何かにぶつかる音が数回聞こえた気もするが、誰がぶつかっているのかも、どこにぶつかっているのかもよくわからないし、盛り上がっているところに水を差すのもアレなので、まぁいいやと放置する。

その後、ニコ村さんが持ってきてくれたケーキを頂くことになり(←写真撮り忘れましたが、たいへん美味しいケーキでした)、かねてからあたためていた軍手大作戦を実行に移す。

軍手はとてもお役立ちアイテムです

【軍手大作戦】
1.2枚の軍手を用意し、それぞれ指の部分にオヤツを入れる。
2.それをニコちゃんとハルさんに渡す。
3.2匹は各々に軍手をハミハミする。
4.ニコ村さんと優雅なマダムのおしゃべりに興じる。
5.素敵な昼下がり(ウフ)。

つまり2匹のギアを一気にローに下げ、動きを封じるつもりであった。
ちなみに軍手大作戦の著作権はトモさん(リン君の飼い主さん)にある。
まあつまりパクったわけである(←開き直り)。それだけに自信もあった(←完全にトモさん頼み)。

ところが。

ハルさんとニコちゃん、軍手を巡ってヒートアップ(涙)。

2匹はどちらの軍手も欲しいのであった。
作戦は失敗に終わった。というかかえってややこしいことになってしまった(号泣)。

さて、実はこのあたりまで、案の定というかなんというか、ハルさんはとても劣勢であった。

2匹にマテをさせるとたいがい最後はこうなる

水を飲もうとすると阻止され(←ニコちゃんが飲む)、
クッションに座ろうとすると阻止され(←ニコちゃんが座る)
ニコ村さんに撫でてもらおうとすると阻止され(←ニコパンチ)、
軍手も奪われがちであった(←というかもう完全に奪われていた)。

若さ・勢い・手の長さ、すべての面でハルさんは不利であった。

そんなハルさんだが、このあたりでとうとう意を決したらしく、反撃を開始した。

キラーン

年長者の威厳を示すべく、秘伝「ニコパンチ封じ」が発動する。

ニコパンチ封じ――ニコパンチが繰り出される前足の前で口をあけて待つ(だけ)。

写真がないのでイメージ画像でお楽しみください

こうなると幻の右も黄金の左もあんぐりと口を開けたハルさんの歯に当たってしまう。
パンチを封じられ、戸惑うニコちゃん。
ウロウロと歩き回り、ハルさんから距離を取ろうとする。(←アウトボクサー)
ハルさんは執拗につきまとい、アガアガと前足をかじろうとする。(←ブルファイター)
こういうとき、ハルさんはとても執念深い。まったく誰に似たのか。

ワルの顔

このときの風景を思い返してみると、先日の内藤○助 vs 亀田○毅の試合に似ていたような気がしてくる。
これがボクシングならば、パンチを出さずに口を出すハルさんが反則負けになるのだろう。
ハルさんは、きっと今ごろ丸刈りになっていたに違いない。
けれど、犬同士の闘いでは、ガウらなければ何をしてもレフェリー(飼い主)が割ってはいることはない。
ニコちゃんにとっては不幸な現実であった。

まあでもこうしてハルさんは、ホームのクッションでくつろぐ権利と水を飲む権利を取り戻したのであった(←ちっさ)。

日常と同じだ

一方のニコちゃんは、ハルさんのアガアガ攻撃を全身に受け、体中からハルさんのヨダレを滴り落としながら帰宅の途についた。(ニコ村さん、ニコちゃん、すみません)

この闘い(←いつから闘いの話になったのか)にあえて判定をつけるなら、前半はニコちゃん、後半はハルさんがポイントを稼いだ結果のドローということになろうか。

オヤツは仲良く待ちます

と、ここまで面白がって書いてしまったけれど、
なんだかんだでニコちゃんはハルさんをたててくれているような気がするし、
ハルさんはハルさんでニコちゃんを元気な妹分として受け入れているような気がする。
姐さんと妹分として、ライバルとして、2匹は案外良い関係なのである。たぶん。(ピンボケだ嗚呼……)

せっかくいい顔してくれたのに(涙)

ニコ村さん、ニコちゃん、ありがとうございました!
いただいたPOCHI(犬用オヤツ)があまりに美味しく、今も私たちがぼりぼり食べていることをここに告白します……。

食べられないモノは見ない

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最近すっかり初対面の犬にはそっけなくなってしまったハルさんですが、ニコちゃんのことはかなり気にしているみたいです。
最後はハルさんのヨダレまみれになってしまったニコちゃんに「ナイス ファイト!」のクリックをお願いします。
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2007年10月17日

ハードパンチャーがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!(Y)

最近、ハルさんを外に連れ出すと、よく出会う犬がいる。
今までにもこのブログで何度か登場したフレンチ・ブルドッグのニコちゃんだ。

ほんの一瞬も動きを止めないニコちゃんの奇跡のようなベストショット

ニコちゃんの飼い主さんとは、外へ出るタイミングが妙に合うらしく、ハルさんとニコちゃんは、付き合いたてのカップルでもこれほど頻繁に会うことはないと思えるほど、毎日のように出会う。

ハイ、見合って見合って

ニコちゃんは、私たちの姿を認めると、ピタッと地面に伏せる。
その姿はまるで「ハル姐さんやないですか!喜んで!!」(←居酒屋風)とハルさんを慕っているかのように見える。

ハルさんもニコちゃんの姿を認めると、嬉しそうに、疾風のように駆けよっていく。

そして、この後、二匹がキャッキャキャッキャ、ワフワフと戯れるのかというとそうでもない。
ニコちゃんはハルさんが射程範囲内に入るや否や、野生の女豹のような力強さで跳ね上がり、容赦ない猫パンチ(通称:ニコパンチ)をお見舞いするのだ。

ボスッ!!

一方のハルさん、雨あられと降り注ぐニコパンチを浴びながらも、微動だにしない。
さすが、オトナのオンナは余裕が違う、と思ったのもつかの間、ハルさんの視線が一点を見つめていることに気がつく。

ニコちゃんは眼中になし

そこには、ニコちゃんの飼い主さん(ニコ村さん)の手があった。
その中にはいつもオヤツが握られていることをハルさんは知っているのだ。

ニコパンチを右から左へ受け流す

事ここに至り、ハルさんがニコちゃんを目掛けて駆け寄って行ったわけではないことが判明する。
ペタッと伏せてハルさんの到着を待つニコちゃんには目もくれず、ニコ村さん(より正確に言うとニコ村さんが持つオヤツ)に駆け寄っただけなのだ。
いくらコギ族の食欲が半端ないとはいえ、これほど意地汚く、はしたないコギがいるだろうか。(否)

ある意味あっぱれ

一方、のニコちゃんも、地面に伏せてフレンドリーさをアピールしつつ、ハルさんが手の届く範囲に入るや否や、ニコパンチの連打である。
まるでハルさんをサンドバッグと勘違いしているのじゃないかと思えるくらい、ニコちゃんのラッシュは止まらない。

ニコパンチとタイヤに挟まれる

まあ、実際、ハルさんの体型がサンドバッグに似ているから、ニコちゃんもパンチを打ち続けてしまうのかもしれない。

手足は飾りです

そうこうするうちに、やがてニコ村さんからまんまとオヤツをせしめたハルさんに、ようやくニコちゃんと向き合うだけの心の余裕ができてくる。

だが。

リーチ差ではニコちゃんにとても適わないハルさんの劣勢は変わらない。

幻の右、炸裂!!

これが、近所の空き地のような広い場所であれば、ハルさんだってスピードの差を活かして反撃に移ることも可能なのだが、

逃げるフリをして・・・

ガタイを活かして反撃だ!!

マンションの敷地内という限られた空間では、走力の差が生まれにくく、ニコパンチの餌食となるだけである。
しかも、ニコちゃんの体力たるや底なしで、私たちはニコちゃんがへばって動けなくなったところを見たことがない。

ニコパンチの合間には私たちにも飛びついて親愛の情を示したり、

やっほーぃ!

ニコ村さん(が持つオヤツ)をハルさんの魔の手から守ったりと、ニューヨーカーより多忙な生活を送るニコちゃん。

ニコちゃんが動きを止めたのを見たことがない

9月某日。
そんなニコちゃんがウチにやってくることになった。

ハルさんのホームとはいえ、家の中はマンション前の通路より格段に狭い。
そんな閉ざされた空間で、ハルさんがニコちゃんに対抗する術が果たしてあるのだろうか。(否)

一向にハルさんの勝機が見えてこない中(別に見えなくてもいいのだが)、
不安に慄く飼い主とハルさんを尻目に、運命の日はやってきた・・・・・・。

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2007年10月14日

マット(M)

かなり以前、ご近所のダックスフント、リン君宅にお呼ばれしてお茶をごちそうになってきたのだが、そのときのハルさんのあまりのヨダレ量を不憫に思ってくれたのか(←そこだけは大型犬並)、奥様からカフェマットなるものを頂いた。

カフェマット……それはつまりオサレなカフェで"小型犬"が座るもの。
大型犬級のヨダレと体毛を撒き散らす中型犬には恐れ多いアイテムである。
(いやむしろそういう撒き散らし系のワンコにこそ必要か)

よだれかけも必要かもしれません

頂いたカフェマットは、パッケージを開ける瞬間「シェー」と声が出てしまうほどにオサレであった。
広げてみる。すると、なんとリバーシブルであった。驚きと感動で、再び「シェー」という声が出る。

実はこのおもちゃもリン君のところから貰ったものです

表のボーダーはアクティブで素敵だが、ウラもゴージャスな毛仕様である。
しかもボーダー側には「HAL」のタグがついている。なんて素敵なのか嗚呼。

IBMの一歩先を行くのです

そんなわけで、近頃毎日ハルさんに「マット」コマンドを仕込んでいる。
オサレなカフェに行ってサッとマットを広げ、「ハル?マット」という声とともにハルさんが優雅にマットに腰を下ろす姿を想像すると、
仕込みにも力が入る。
しかしハルさんはまだ「マット」コマンドがどういうものだかよく飲み込んでいないようだ。

新しいベッドですか?

「クッション」に比べて、床との境界があいまいであることが原因と思われる。
なので今はとにかくマット上にいるといいことがある、ということを理解してもらうよう努めている。
そのためにオヤツをマットの上において「ヨシ」を言うのだが、待っている間ものむ食べる間も際限なくヨダレが出るので、マットが汚れて毎回少し悲しい思いをする。
ヨダレを受け止めるためのマットではあるが、こういう使い方はどうにも忍びない。なんだか本末転倒なのであった。

すやすや・・・・・・

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カフェマットなんていうオサレグッズを手に入れたハルさんに祝福のテチを。
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2007年10月11日

たびいぬが往く−草、粉もん、旅のおわり−(Y)

ハーブガーデンドッグラン。
素敵な響きである。
色とりどりのハーブに囲まれた中を華麗に走り抜けるハルさんの姿が思い浮かんだのも無理からぬことであろう。
ハーブたちに見つめられながら、他の犬に狩られるハルさんの姿というのも見てみたい気がする。

木立の中で狩られる

そんな期待感に満ちて、私たちはナビの指し示す方向に車を向かわせた。
けれど、目的地近辺に到着したとナビが言い張っているものの、辺りにはドッグランのドの字も見えない。
犬の鳴き声や、足音さえも聞こえない。
場所を間違えたのではないかと思い、引き返そうと踵を返した時、道路を隔てて反対側に長らく人の手が入っていない様子の空き地があった。
よく見ると、周囲は柵で囲まれている。

「もしかして、あそことちゃうか」
「ウソ!?あれは廃墟やで。廃墟」
「まあ、ここまで来たからにはちょっと確かめてみよか」

辺りがシンと静まる中、私たちは恐る恐る近づいていった。
まるで心霊スポットを見学しにきたように。

「草ボーボーやな。やっぱりただの空き地やで、これは」
「そやね・・・・・・。あれっ!?あそこに看板がある!!」

果たして、妻Mが指し示す方向には

ハーブガーデンドッグラン

の文字が刻まれた木の看板が垂れ下がっていた。
その下には「無料」の文字も見える。

「ここやったんか・・・・・・。確か雑誌には1日500円と書いてあったはずやけど」
「無料開放・・・というより、無料で放置することにしたみたい」
「せやけど、開いてるようには見えへんで」
「確かに。一応、開くかどうかだけ試してみよっか」

ところが。
残念ながら、ハーブガーデンの扉は意に反して開いてしまった。
こうなれば、中に入るしかない。
まるでお化け屋敷に乗り込むような心持ちで、二人と一匹は(自称)ハーブガーデンの内部へと潜入した。

広いといえば広いかもしれない

そこは、犬を模した大きな石造りのモニュメントを中心として広がる、空き地であった。
空き地の周囲には雑草と思しき植物が生えていた。
あるいは、これらの植物は(元)ハーブたちであったのかもしれない。
けれど、ハーブに疎い飼い主に、雑草とハーブの区別などつきようがなかった。

ハルさんはしきりに草木の匂いを嗅いでいたけれど、ハルさんの嗅覚では雑草とハーブの違いなど分かるわけもない。

そこは只の芝生エリアなんじゃね?

飼い主は呆然と立ち尽くしていた。
ある程度匂いを嗅ぎつくした(そして何も分からなかったであろう)ハルさんも、何もすることがない様子であった。
もちろん、他の犬がやってくる気配など微塵も感じられなかった。

ウチ、もうええわ

事態を打開するには、飼い主が一肌脱ぐしかない。

全速力

ハルさんがよそ見をしている間に、私は走り出した。
悲壮な覚悟を背負いながら、犬のモニュメントの周りをグルグル駆ける。

狩りですね!

ハルさんの表情を垣間見る余裕などなく、一心不乱に走り続けた。

私はハンター!!

やがて、なけなしの体力が底をつき、ハルさんに追いつかれた時には、息が完全にあがっており、体中から汗が噴き出していた。

なかなかいい獲物役でした

疲労困憊になりながら、ハーブガーデン(え?)ドッグランをあとにする。
隣接したプールを覗いてみると、そこもなかなかいい色合いに染まっていた。
キノコふうのオブジェとのコントラストなんか最高である。

悪夢の国?

あるいは、単にシーズンオフのせいでさびれているだけなのかもしれないが、旅行者の私たちにはよく分からない。

ネバーランド ドッグランを出たとき、時刻は午後1時を回っていた。
盛大に運動したおかげでお腹がすいた私たちは、旅先で最後の昼食を摂ることにする。

ハーブガーデン(ふう)ドッグランにほど近い場所に、犬連れOKの店を見つけたので、早速入ってみる。
けれど、平日にもかかわらず、満席だった。
ハルさんとともに、ベンチに座り順番を待つ。

ワタシもお腹がすきました

よっぽど人気のある店のようで、私たちが待っている間にも続々とお客さんがやってきた。

ちなみに、このお店の名前は「Epi」という。

約1匹カメラ目線の生き物がいます

屋根つきのテラスの下、犬連れでも釜で焼きたてのピザが味わえるとあって、犬連れ客の割合が非常に高い。

ピッツァ・カプリチョーザ(たぶん)

さすが人気店、ピザはボリュームもあって、味も抜群である。

さらに、ワンコ用ピザというメニューがあったので、ハルさんのために注文してみた。
けれど、やっぱり人気があるのか、ワンコ用のピザ生地がもうなくなったと言われてしまう。
まあ、それならしょうがないかと諦めていたところに、余っていた生地で小さめのピザを焼いたので、こちらをサービスしますと、なんと無料で持ってきていただいた。

ピッツァ・カーネ(適当)

驚くほど細やかなサービスに人気ぶりの一端を垣間見たような気がする。
早速、ハルさん用ピザを試食してみると、さすがに味は薄めだが、人間が食べても問題なく美味しい。
ハルさん(ごとき)に与えるのが惜しいくらいだ。

何を馬鹿なことを

ちょうど、隣にトイプーを連れて旅行に来ていたご夫婦と犬の話や旅の話をしていたところだったので、ハルさんとトイプーのベガちゃん(写真を撮り忘れた・・・・・・)にワンコ用ピザをあげてみる。

普段、フード以外の物を滅多に与えないというキュートなベガちゃんは、かなりの時間を費やしてピザを食べきっていたが、ハルさんは例のごとく丸呑みだった。(恥ずかしい)

その後、お返し(?)にベガちゃんの飼い主さんから季節野菜のオーブン焼きを分けていただく。

我が物顔
(まるで自分たちが注文したように写真を撮る)

こちらも、野菜の旨みが十分に感じられ、非常に美味しい。
こうして、海老で鯛を釣った私たち(←恥を知れ)は、ベガちゃんの飼い主さんに別れを告げ、帰路へついた。

西へ西へと走る。

夕陽へ向かって走る

途中、何度かサービスエリアで休憩し、

暮れゆく空に捧げる

家に辿り着いたときには、夜もとっぷりと暮れていた。

こうして、今年の旅は終わった。

カップ酒を巡る旅が。

ゴ酒ンジャー!!(今はもうない)

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長々と続いた旅の話も、これでようやく終わりました。
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posted by 飼い主YとM at 00:03| 兵庫 ☀| Comment(15) | TrackBack(0) | 犬連れ旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月09日

たびいぬが往く−偶蹄目、奇蹄目、熱い視線−(M)

さて最終日である。
さすがのヘクティーも疲労してきたのか、雲行きは怪しいままである。

ヘクティー劣勢

ところでコーギーといえば牛追い犬である。
今更ハルさんにそんな高尚な職業につくことを望んでいるわけではないが、とにかく牛追い犬のDNA(だけ)は持っているのだ。
そのDNAがすでに脂肪と食い気のなかに埋もれてしまっていたとしても、旅に出たなら牛と会わねばなるまい。
というわけで宿からすぐ近くの長門牧場へ向かう。
ちなみに牛は初対面ではない。去年も会っている。
そして、逃げている(涙)。

で、今回。
天気が悪くて涼しかったせいか、牛たちはとてもアクティブであった。

うしうしうしうし

その活動量は前回出会った牛の比ではない。
走る牛、飛びはねる牛、他の牛と闘う牛(←怖い)。

跳ね牛

牛とは案外活動的であることを、私はこの旅行で初めて知った。
しかもどういうわけか、ハルさんに集まってくる。

なにゆえコチラにいらっしゃる?

ハルさんに追われるような空気を察知したからか、ハルさんがこんな日に限って真っ赤な服を着ていたからか。
とにかくヤジ牛が続々と集まってくる。

「なんだアイツ」
「足みじけーな」
「アイツなんかヤな感じすんだけど」
「あ!オレも」
「イラッとするよな」
「するする」

ヤジ牛

と、牛たちが言っていたかどうかは定かではないが、とにかくハルさんはこの空気にすっかりビビっていた。
あとから聞いた話だが、夫も相当ビビっていたらしい。

あの積極性、棒を渡しただけの柵など簡単に突破してしまうのではないか。
あの意外性、本気で走れば結構速いのではないか。
あの大きさ、オレは勝てるのか。


実際に柵が壊れかけていた(←内側から破壊されているように見える)箇所はあったし、牛は結構速いだろうし、勝負を挑むのは根本的にどうかしている。
まあとにかく赤服を身に纏ったハルさんをとても心配していたようだ。

妻に対しても必死のテレパシー(早く離れろ)を送っていたらしい。
しかし牛が珍しく、おまけに近くに寄ってきてくれたものだから、ウキウキしげしげと牛を見ていたワタクシ、残念ながらかすかな電波も感じられなかった。

このあともう少しヤジ牛増えました

その後、ヤジ牛に続いてヤジ馬にもメンチを切られた(ガンを飛ばされた)ハルさんはすごすごと牛馬エリアをあとにする。

とにかくみんなが怒っている(ように見える)

ここは何のための場所ですか?

このままではハルさんがあまりに不憫である。
お隣の広い草地でハルさんを放牧する。

イヤッホー!!

ようやく牛馬ショックから立ち直ったハルさんは楽しそうに駆けずり回っていた。

やっぱりこうでなくっちゃ

そして謎の物体の上で記念撮影をし、

天気が良ければいい感じ?

干草の上?
(引きの写真だとこんな感じ)

飼い主はソフトクリームを食べ(夫が)、牛乳を飲み(妻が)、

今度こそ地元の牛乳

満足して長門牧場をあとにする。

ハルさんも満足

けれど、まだ時刻はお昼を回っていなかった。
何処かでお昼を食べる前に、もう一箇所くらい寄り道できそうである。
俄然張り切りだした夫が、しばらく無言で情報誌を見つめたあと、「ここなんかどう?」と提案してきた。

なかなか素敵なネーミングの場所だった。
雑誌に掲載されていた写真も素敵であった。
「おぉ。いいんじゃね?」
このとき、二つ返事で即答したことを、私は今でも後悔している。

つづく。

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posted by 飼い主YとM at 22:47| 兵庫 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 犬連れ旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月05日

たびいぬが往く−赤煉瓦、狩る側、狩られる側−(Y)

この日の宿は車山高原に位置する「オーベルジュ赤煉瓦」。

宿の周辺までうっすらと霧に包まれており、周囲の状況が全く分からない中、部屋に荷物を置き、とりあえず食堂へと向かう。

ランプの形が独特です
※この写真は夕食後、誰もいないときに撮影したものです。

ハルさんを連れて食堂へ入ると、この日は平日にも関わらず、殆どの席が埋まっていた。
犬連れ可の宿がそれほど多くないせいもあるだろうが、やはり人気のある宿ということなのだろう。

席について、周囲のテーブルを見回してみる。
案の定、全てのテーブルの下にも犬の姿があったが、どの犬も本当に大人しかった。
時折、たくさんの犬が集まっている場所であることを忘れてしまうくらい、ゆっくりと落ち着いて食事を摂ることができた。

まずはオードブル。

ボリューム満点

野菜がとにかく美味しい。
アスパラ以外は宿の近辺で採れた野菜ということだった。
野菜高原地帯で採れた野菜の旨さは格別である。
続いて出されたコーンスープもびっくりするくらい甘くて思わず頬が緩んだ。

激ウマ

ついついお酒も進み、最後にステーキが出てきた時にはワインボトルを追加してしまう。

また肉です

このステーキ、わさび醤油でいただくのがポイントだそうで、この日は、わさび農園に始まり、正にわさびづくしの一日だった。

もちろん、わさびを食せないハルさんにとっては全く興味のない話題である。
抗議の視線を飼い主に浴びせるのかと思いきや、旅の疲れが出たのだろうか、テーブルの下で眠りこけていた。

食後のデザートをコーヒーを楽しみ、ハルさんを起こして食堂を後にする。
すると、食堂の隣の談話室(のような場所)で他の飼い主さんたちが話をしているのを見つけたので、ハルさんを連れてお邪魔する。

そこにいたのは、黒いトイプーちゃんとアプリコットのトイプーちゃんであった。(名前を忘れてしまった・・・)

平和な光景

どちらもハルさんの大好きなトイプーちゃんだったが、まだ眠いのか、ハルさんはやる気なく寝転がり、他の飼い主さんに撫でられるがままであった。
トイプーちゃんたちは、

「このコーギー、覇気が無いわね。きっとヘタレなんだわ」

と思ったことだろう。

この夜までは・・・・・・。

翌日。

またまた夜の間に降っていた雨(これで3日連続の夜雨だ)も朝になると上がっており、ハルさんの体力も回復したようだ。

さ、今日もやるわよ

この日も静かな食堂で朝食を摂り、

朝食も美味しかった

宿を出発・・・・・・する前に、昨日は暗くて分からなかった宿の周囲を見てみると、素敵なテラスとドッグランが併設されていることが分かった。

景色も抜群です

早速、ハルさんを連れてドッグランへと乗り込む。
地面にはウッドチップが敷かれており、いかにも走りやすそうだ。

やる気のケツ

充電完了したハルさんがウッドチップを巻き上げ、上機嫌で無駄走りをしていると、

無駄無駄無駄!

そこへ、昨日、談話室で出会ったアプリコットのトイプーちゃんがやってきた。

「アラ。昨日のヘタレコーギーじゃない」

と思った(のかどうか定かではないが)、一瞬の後。

元(自称)ヅカの暴走王。
21世紀の悪女。
女フードファイター・ギャル春。(←なんか違う)

数々の異名を持つハルさんがついに動いた。
まるで女豹のように、トイプー狩りを始めたのである。

狙いを定める女豹

いつもは狩られ屋専門のハルさんであるが、このトイプーちゃんなら気がよさそうだし、年下だし、狩れる要素が揃っていると思ったのだろうか。
嬉しそうにトイプーを狩るハルさんの姿がそこにはあった。

私が狩れるなんて!

ハルさんの狩猟シーンが見られるなんて非常に稀なことであるし、トイプーちゃんの飼い主さんが嫌そうでなかったこともあり、しばらく見守っていたのだが、結局、トイプーちゃんが心を開いてくれることはなかった。

実らない愛

ハルさんのトイプー愛はまたもや片思いで終わったのである。
よく相手をしてくれたトイプーちゃんの飼い主さんに礼を言い、ドッグランを後にして、宿を出る。
出掛けには宿の方からハルさんのためのオヤツまでいただいた。
設備が整っているうえに、宿の内装も凝っており、居心地よく過ごすことができたと思う。

たびいぬの旅が、ようやく最終日を迎えた。

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嗚呼、調子に乗って狩りすぎたのかもしれません。
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2007年10月03日

たびいぬが往く−ハッピー、ヒートアップ、ミュージアム−(Y)

果たして犬が入園出来るのか、(ほんの少し)不安に思っていた大王わさび農園であったが、園内には意外と犬連れの方が多かった。

そんなワンコの一匹

その中でも驚いたのは、ハルさんを連れてテクテクと数十メートル歩いたとき、見知らぬおっちゃん(恐らく観光客)が我々をビシッと指差して言い放ったひと言。

「この犬、さっきから3匹連続やで!!」(←脳内で長野県の言葉に変換してください)

おっちゃん(←誰?)が、思わずそう漏らしてもらうほど、この日はコギさんが数多く入園していたようである。

そこで私たちが、清流に包まれて育むわさびを眺めつつ、コギさんの存在を探していたところ、何と運よく一匹のコギさんと出会うことが出来た。

実はハルさんより小柄

このコギさんの名前は「ハッピー」ちゃん。
ハルさんとは約一月違いの、いわゆる「オナイ」というやつである。

このハッピーちゃんは、たびいぬハルさんとは違い地元のコギさんで、まあいわゆる「ジモッティ」である。(←いわゆるが多い)
ハルさんも久しぶりの同族との出会いに喜び勇んで駆け回る・・・・・・と思いきや、しばしの間、フンフンと匂いを嗅ぎ合った後は、お互いに相手の飼い主さんに愛想を振りまき始めた。結局、犬同士の交流は見られなかった。

しかし、お互いに関心を抱かないフリ(きっと気にはなっているはず)をすることで無用なトラブルを避けようとする知恵なのかもしれない。
ハルさんもハッピーちゃんも、もういい年をしたオトナのオンナなのだ。クールに挨拶を交わすだけでお互いに落ち着けることも、成長の証と考えることだって出来るかもしれない。

もちろん、単に暑かっただけという噂もあるが・・・・・・。

それは関係ないんじゃね?

最後に二匹並べて記念写真を撮らせていただき、ハッピーちゃんとお別れする。

オヤツなしで並ぶことが出来るのもオトナのオンナだからこそ?

吠えもせず、暴れもせず、人懐っこくって、非常に可愛らしいコギさんであった。

その後、帰る際に、目論見どおり生わさびを買って帰る。
さらに、大王わさび園にはなかったけれど、道すがら立ち寄ったみやげ物屋さんではチューブ入りの生わさび(!)を買うこともできた。
さすがは安曇野。

水が綺麗です

ビバ長野県!

気分がヒートアップしてきたため、そろそろ宿へと向かう時間が差し迫っていたにも関わらず、妻と愛犬の反対も押し切って寄り道してしまう。実はもうひとつ、前々から行きたいと思っていた所があったのだ。

ぐるぐると山道を登ること数十分。

そこは松本盆地を一望できる美ヶ原高原!

の、はずだったが。

何だコレ

空は凶暴なほどの黒雲が次から次へと湧いており、視界はすこぶる悪い。雨が降っていないのが不思議なくらいの天気だ。
しかも、物凄く寒い。
慌てて長袖のシャツを着込んだが、それでもなお、じっとしていられないほどの冷気が襲ってくる。
標高2000mを超える高地がいかに過酷な場所であるかを、身を持って体験したハル一家(特に半パン半袖で降り立った私)であった。

ここ美ヶ原高原には山上に美術館が開かれており、野外の彫刻群エリアには犬も一緒に入れるという情報を入手していたのだが、やっぱりというかなんというか、辿り着いた時には既に閉館していた(涙)。

下に見えるのが屋外美術館です

呆然と立ちすくむ妻Mと愛犬Hから無言の抗議を受ける。

そらフンチョスも出るっちゅーねん

こ、こうなったら、とにかく天気だけでも晴れてくれ!
素晴らしい景色を見せてくれ!!

ぬぅおおおおっっ!!!

ありったけの力を込め、気圧を上げる。(←大嘘)

すると。

ほんの少し、晴れ間がのぞいた!!

これが晴れ男の力だ!

のも束の間、山上から吹き降ろされる霧のような雲に、青い空はかき消されてしまったのであった(涙)。

すっかり意気消沈し、宿へと車を走らせる。

途中、前が見えないほどの霧に襲われ、ほうほうの体で宿に辿り着いた時、辺りはすでに暗闇に覆われていた。

つづく。

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2007年10月01日

たびいぬが往く−風穴、ボルゾイ、生わさび−(M)

さて。
高山でワンワン(大)たちと別れ、次の目的地へ向かう。

実はこれからまだ東進が続き、長野県に突入してしまう予定である。
今回の旅行は毎日の移動時間が長く、ハルさんもなかなかゆっくり開放感に浸っていられない。
少し可哀相な気がするが、まあ仕方がない。途中の道の駅で少し休憩しつつ、長い道のりを頑張ってもらうことにする。

シマリのない顔です

道の駅の名前は「風穴の里」という。
なかなか風流な名前であるが、実はここ、ワンコ連れにはちょっと嬉しい場所がある。
建物の陰になる場所にいくつかテーブルがセットされているのだが、そこに一緒にリードを引っ掛ける場所が付いているのだ。
ワンコの人形が付いていたりして、なかなかイイ感じである。

外だからもちろんワンコOKなのだろうが、こんな風にワンコウェルカムなモノを見ると、なんだか嬉しくなる。
なんだかんだでワンコ連れは外に出ると結構気を使うのだ。

というわけで、ハルさんを引っ掛けてみる。素敵だ。

モデルっぽくキメてみたつもりがリードを踏んづけている

日陰で涼しいので、ここで少しゆっくりしていくことにする。

「何か飲もか」
「うん」
「妻、何がいい?」
「ん〜、さっき美味しそうな牛乳売ってるのを見た。夫は?」
「わからん。店行ってから考える」
「じゃあ牛乳買ってきて」
「うん」
「ありがと。よろしゅー」

と店に入っていった夫は、こんなモノを買ってきた。

紙パックですか

夫はとくに欲しいものがなかったらしいので、二人で交互に飲んでみる。確かになかなか濃厚で美味しい。
しかし、ワタクシは筋金入りの牛乳フリークである。
おもむろにパックを裏返し、夫に突きつける。

「……ねぇ夫」
「ん?」
「これ、製造者の住所、東京都日本橋になってるんですけど」
「ぬぉっ!?ホンマや!!」
「せっかく長野県なのに」
「……あー」
「あっちに美味しそうなビン入り売ってたのに」
「……あー」
「飲むヨーグルトもあったのに」

「まぢで!?」

……なぜそのタイミングで食いつくのか。

それは夫が筋金入りのヨーグルトフリークだからだ。
夫婦の話し合いより食い気のほうが重要らしい。
こういうところが、きっとハルさんに強い影響を及ぼしたのだろう。

私は牛乳でもヨーグルトでも紙パックでもビンでもイケる口です

その後。

「夫……飲むヨーグルト、買ってきたら?」
「もう牛乳飲んだし、いらん……妻、牛乳買ってきーや」
「……もう牛乳飲んだし、いらん……」
「そーやんな……」

というわけで二人揃って少しションボリしながら「風穴の里」をあとにする。

さ、行きましょうか

山を下って松本平に差し掛かった頃、時刻もお昼を回ったので、ドッグカフェSHERRY'S CAFEでランチを食べることにする。

サンマのホニャホニャ(←覚えていない)

オープンしてまもないお店だったようで、新しい木の匂いがして、なかなかゆっくりと食事をすることができた。

ミートドリア!(←珍しく覚えていたので前のめり)

この店の看板犬はなんとボルゾイである。しかも2匹。
さすがに店内に居座るにはあまりにも巨大なのだろう、店の裏側に拵えられた大きな小屋の中に暮らしていた。
ハルさんとも会わせてみたが、(ハルさん的に)想像を絶する足の長さと顔の長さに(←失礼)ハルさんはドン引きであった。

同じ犬とは思えません

しかしとてもフレンドリーなワンコたちで、ハルさんもへっぺり腰ながら何とか挨拶を交わすことができたようだ。

顔、出すぎです

大きい犬好きのワタクシは思う存分撫でさせていただき、大満足でカフェを後にする。

ワタシには大きすぎました

続いてやってきたのは、大王わさび農場。
その名のとおり、わさびを栽培している農園である。

川が綺麗です

実はワタクシ、わさびが食べられない。
そのことで、大人になってからというもの、いろんな人にいろんなことを言われた。おかげで寿司にチッと入っているわさびくらいなら、平気な顔で食べられるようになったが、この年になっても食べられないということは、もう根本的に相性が悪いのだと思う。
そんなわけで、この場所に特に興味はなかったのだが、わさびフリーク(←フリーク多い)の夫がどうしても行きたいと主張するので、旅の行程に組み込まれたのだ。

夫はわさびにこだわりがあるらしく、スーパーなどで売られているチューブのわさびに常日頃から不満を抱いていたようだ。
ムリヤリに辛い感じが、どうにもお気に召さないらしい。よくわからないが。

なので今回の旅行ではなんとしても生わさびをゲットしたいのだという。

「でもココ……ワンコOKなん?」
「知らん」
「知らんって……もう着いてしもたがな」
「犬がダメでもいいんです。わさびが買えれば」
「……(どんだけ〜)……」

ドキドキしながら案内所へ行ってみると、店内はダメだが敷地内はウロウロしてもいいですよ、とのことであった。
実際、ここはとても広い。

わさびは食べれないわね

一周するだけでも十分な散歩コースである。
眼下に見えるわさび農場は澄んだ水がキラキラと日の光を反射してとても綺麗だ。

黒幕の下はこんな感じ

美しい水の中、整然とならぶわさびは、食べられない私でも「あ、おいしそう」と思ってしまう。

そしてここで、ようやくハルさんは旅の醍醐味(?)である「コギとの出会い」を果たしたのであった。

今回は尻の先まで

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引っ張るほどの話ではないのですが、いい加減長いのでこのあたりで一旦終了です(←力尽きたともいう)。
気力も体力も不足ぎみの飼い主に喝!のテチを。
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そして、わさび農園という、犬にとっては不毛な土地(どうせ食べられない)を歩かされたハルさんにはお疲れ様のクリックを。
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