2007年08月19日

鉄壁(Y)

ギリギリガールズからの脱退宣告を受けたあの日から、幾数日が経過した。
当のハルさんにとっては、飼い主が勝手に結成したユニットの行く末など全く気にしていないのだろう。
けれど、このままの勢いで体重が上昇カーブを描いていくことだけは、飼い主として避けておきたい。

見た目にはぽっちゃりしているほうが可愛らしいのかもしれないが、犬が太っているメリットなど世の中には何一つないのだ。

こんな声を出すようになったら、もう終りだ

そこで、ハルさんダイエット大作戦に向けて、飼い主は着々と準備を整え始めた。まずは「肥満犬用」と銘うたれたダイエットフードを買うことにする。

「えぇ!?今使ってるフードの量を減らせばええやん」

と反対するMを

「何事も形から入らんと、やる気がでません」

と説得(?)し、ダイエットフードの購入(しかもがっつり)に成功する。

現在残っているフードを食べ終えたら、いよいよダイエットフードに移行しようと思っていた。
しかし、ちょうどその矢先、足元をうろつくハルさんのバディに‘くびれ’が復活しているような気がした。
こっそり家の体重計で量ってみたところ……。

なんと体重計の針は

9.6kg を指していた。

いやいやいや、これほどの短期間で痩せるなんて、どう考えてもおかしい(はずだ)。
せっかくダイエットフードまで買ったのに(←ココ重要)、これでは面白くないも何ともないではないか……。

そんなわけで、この日のハルさんの体重は、追い風参考記録(のようなもの)として、私一人の胸にそっとしまわれたのである。

ワタシはちっとも面白くないんですけど

それからまた数日が経過した頃、飼い主夫婦は一泊で墓参り旅行に出かけることになった。
ハルさんを連れて行ける状況ではないので、いつもの動物病院で預かってもらう。

そしていつものようにプチ分離不安のMを励ましながら、墓参り旅行は無事に終わった。
満面の笑顔をみせるMと共にハルさんを迎えに行く。

ハルさんは久しぶりに会う飼い主の姿にかなりコーフンしていた。
そんなハルさんを連れ出しながら、病院のスタッフの方が知らせてくれる。

「ハルちゃん、ゴハンも完食したし、オヤツも全部食べましたよ」

「それから体重は・・・、 9.9kg でした(ニッコリ)」

ハルさんは、またもやギリギリガールに戻っていた。
油断するとすぐに大台に戻ってしまう数字でもある。楽観はできない。

本当にはしたなくて涙が出る

そんな飼い主の想いをあざ笑うかのように、ハルさんは病院を出た後に向かった公園で、フンチョスを連発した。
それはもう、ふじいあきらの口から流れ出るトランプを髣髴とさせるようなフンチョスの大洪水であった。
全部で6発くらいはあったろうか。
ハルさんもふつーの女の子(←意味不明)であったことを飼い主は改めて思い知らされたのである。

そして、ずっしりと重いフンチョス袋を抱えながら、トボトボと家路に着く。
(大量のウ○コが入った袋を車のリアワイパーにぶら下げて帰宅するのはあまり気分のいいものではない)
しかし。

「なあ」
「ん?」
「あのフンチョス、結構重いよな」
「うん、少なくとも缶ジュース一本分はある気がする」
「だいたい300gくらいか。
 ということは、ハルちゃんの空腹時の体重は9.6キロ?」
「まあ、そうかな」
「そうかー。なんか悔しいわ」
「なんで」
「病院に預けるとき、自信満々で『きっと痩せてますから!体重!計っておいてくださいね!!』って言ったのに」
「妻……そんなん言うてたんか……」
「あの『9.9kgでした』のときの笑顔はきっと失笑やわ、クヤシー」
「実は、何日か前に、家で体重測った時も9.6キロやってん」
「やっぱり?だいぶ痩せてきてるような気がしててんなー」
「けど、何で痩せてるんやろな?不思議やな」

「そりゃ、私がゴハン減らしてるから」

「え?」

DSC_0780.jpg

突然の妻からの告白(?)であった。

「思い切りって……どれくらい?」
「まあ、目分量やけど、3割くらい?」

「そ、そんなに!?だから痩せてるんか!」

「そうや。生き物はな、食べへんかったら痩せるんやで?

衝撃的内容ではあったが、ある意味、名言ともいえた。しかし。

「ハルちゃん、ゴハンが少ないとか訴えてなかった?」
「そんな主張するわけないやん。声出せへんし」
「いやほら、ゴハンを食べた後、よく池の鯉みたいに口をパクパクさせてるやん?」

絵画風にパクパク

「あれは、食後に口まわりをキレイにしてるだけやろ?」
「や、それやったら、わざわざ飼い主のほうを見つめてやらへんやろ?あれはハルちゃんなりのアピールやで、きっと」

考え込むM。

「そう言われてみれば、これ見よがしにパクパクしてる気もする」
「な?きっとあれは食事量が足りんことを主張してると思うねん」
「へー、そんなん気にしたことなかった」
「マジでか。ハルちゃん……かわいそうに……」

可哀想な犬

「じゃあ、夫はどうしてるん?」
「そりゃ、そんなんにイチイチ応えてられへんから、あれは『ごちそうさま』の挨拶やと勝手に翻訳してる」
「それ、結論はワタクシと一緒ちゃいますか」
「違うって。オレは『おー、そうかそうか。ごちそうさまか。わざわざ挨拶しに来てくれたんやねー。うんうん。ハルちゃん、おりこーぅ』と頭を撫でてあげるからな」
「それで、ハルちゃんは?」
「萎れた顔してどこかへ行ってしまう」

「結局、要求は通らへんねんな」
「ハルちゃん……なんて不憫な……」
「けどしゃーないなハハハハハ」
「そや。しゃーない。ウチに来たのが運の尽きやハハハハハ」

少しくらい甘やかして欲しいです

こうして、この先も増加を続けるはずであったハルさんの体重は、飼い主二人の鉄壁ディフェンスを前にして完全に封じ込まれてしまった。

ダイエットフード(大袋)を残して……。

すぐ早まるんだから……

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posted by 飼い主YとM at 23:46| 兵庫 ☁| Comment(19) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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