
ニコちゃんは1歳ほどハルさんより年下なのだが、目にも止まらぬ必殺技「ニコパンチ」を持っているため、ハルさんは毎回苦戦している。(←過去記事参照)
苦戦の原因はハルさんのリーチが短すぎることに他ならないが、こればかりはコギ族の宿命である。
リーチ差を埋めるためには足を上手く使って距離をとる必要があるのだが、散歩中などに出会うとリードで繋がれた状態なので、ニコパンチの格好の餌食となってしまうハルさんなのである。
しかし、この日は、お互いがもつれた拍子に飼い主の手からリードが離れてしまった。

こうなると、ハルさんもフットワークを活かして距離をとりつつニコパンチを交わすことが可能になる。
そしてこの後、偶然か必然か、二匹の熾烈を極めるオンナの戦いが繰り広げられたのであった。
彼女達が求めるのは「飼い主の膝下ポジション」。
犬にとって、飼い主の膝下ポジションは特等席である。
いわばそこは玉座なのだ。
しかし、できることなら相手の飼い主さんの膝下にも潜り込み、思いっきり甘えたい。
特に相手の飼い主さんのことが好きなら尚更である。
自分の玉座を守りつつ、相手の玉座を横取りする。
この一見不可能にみえるミッションを彼女達はやり遂げようとしているのだ。
知恵と勇気と体力、その持てる力の限りを振り絞り、二匹は戦った。
だが、いくら足が短いうえに顔がでかくて、いつもニコパンチを浴びているとはいえ、ハルさんはニコちゃんより年長である。
先輩としての意地とプライドだってあろう。
毎月「NIKITA」を定期購読して隅から隅まで読みふけっているのだ。
気分はすっかり「艶女(アデージョ)」。
コムスメには負けていられないのである。
こうしてハルさんは、「コムスメ必勝攻略法−フレブル編−」に従い、まずはニコパンチを誘ってそれを避けつつ、

ニコ村さんからニコちゃんを遠ざけると、
急激に反転し、ニコ村さんの膝下を奪いに行く。

ニコちゃんも慌てて自分の玉座を守りに走るが、

時すでに遅し、ニコちゃんの玉座はハルさんの手に落ちてしまった。

勝ち誇った表情で辺りを見回すハルさん。
さすがは悪女、女豹と呼ばれた♀コギである。
本当に悪そうな顔をしている。
これが艶女の心意気か。
だが。
ハルさんが満足げにその本性を露にしていた時、

ハルさんの玉座もまたニコちゃんの手に落ちていた。
玉座はふたつ。
相手の玉座を手に入れたからといって油断してはいけないのである。
慌ててMの膝下へと舞い戻り、ニコちゃんを追い出そうとするハルさん。

しかし、これはニコちゃんが仕掛けたワナであった。

おびき出されたハルさんと入れ替わるようにしてニコ村さんの膝下を取り戻すことに成功したのだ。
自分で完璧だと思っていたプランが崩れたときのダメージは大きい。
特に、雑誌で書かれているマニュアルをそのまま実行した時は尚更である。
「「コムスメ必勝攻略法−フレブル編−」には、プラン崩壊後のことまで書かれていなかったらしく、ハルさんはボーゼンと立ちつくすのみであった。

しかもその後、ハルさんがぼんやりしている間に、こっそりとしかし迅速にニコちゃんはニコ村さんの膝下を離れ、Mの膝下に潜り込むことに成功したのである。

慌てたハルさんは、何とか自らの玉座を取り戻そうとするが、ニコちゃんに膝下どころか膝上まで占領されてしまったのである。

こうして、この日もハルさんはニコちゃんに完敗した。
(自称)艶女がコムスメに勝てる日は来るのだろうか・・・・・・。
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