
猫ひろしのいなくなった(←いなくなってはいない!)芸能界には興味を失ってしまったらしく、ハルさんはテレビのほうに見向きもしなくなってしまった。
もちろん、飼い犬がテレビを見なくなったからといって困ることなど何一つないので、特に気には留めていなかったのだけれど、しばらく前、久方ぶりにハルさんのハートを射止めた男性が現れたのだ。
彼の名は、中川剛。
分かりやすく言うと「中川家」のおにいちゃんのほうである。
なんというか、すべてがマニアックすぎて、弟の礼二と比べると地味な印象の残るおにいちゃんにハルさんが惹かれたのはなぜか。
それは少し前「リンカーン」というダウンタウン司会の番組を見ていたときのことであった。
この日、「トリビアの泉」をそのままパクッたような企画が放映されていた。
芸人が自らのネタやエピソードを披露し、数名のゲストから「へぇ」ならぬ「どんだけぇ〜」を獲得できるかという、かなりキワな企画である。
そこに登場した中川家剛のネタは
「中川家剛が犬の鳴きまねをすると必ず犬が振り返る」
というものであった。
犬が鳴いたらそりゃ当然犬は振り向くだろう。
人が真似しても音がする方向に注意はむくはずだ、と思いながら番組を見ていたのだが、犬も大型になるほど色んな物事に対して鷹揚になるようで、他の犬が鳴いていても全く知らん振りをする犬も中にはいた。
だが。
おにいちゃんが犬の鳴きまねをすると、そんな犬も振り返るのである。
振り返るどころか、声のしたほうへとぐいぐい進んでいくのだ。
鳴きまねといっても、「ワン!」という単純なものではなく、「きゅぅわゎん!」といった、助けを呼ぶような鳴き声だったからかもしれないが、それでも凄い、大したものだ、でもやっぱりマニアックやなあと思いながらテレビ画面を見ていると、画面前にとある足の短い生き物が立ちふさがった。
ハルさんである。
中川家のおにいちゃんの鳴き声にハルさんも激しく反応していたのだ。
ショーウインドウの中に飾られたピカピカのサックスを物欲しそうに見つめる黒人の少年のようにテレビ画面を凝視するハルさんの姿がそこにあった。

注)これはイメージ画像です
その後、何度か繰り返されたおにいちゃんの鳴き声がテレビから発せられるたびにハルさんの体は見えない衝撃を受けたかのようにピクッと震えていた。
ハルさんを虜にした男、中川剛。
ただのおにいちゃんではなかった。
だが、この次、彼の「犬の鳴きまね」というマニアックなネタを耳にできるのはいつの日になるのだろう。
(「ちょっとだけ鳴く犬」では反応しないような気がする)
「大阪ほんわかテレビ」か、それとも「ジャイケルマクソン」なのか・・・・・・。
いずれにせよ、そのとき再び、ハルさんは画面に釘付けになることだろう。

注)これはイメージ画像です
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