ご近所同士の二匹はお互いをマブダチと呼びあう仲である。

さすがマブダチ、傍で見ていても羨ましいほど仲がいい。
ほうら、こんなに。

知らない人がこの姿を見れば、ドン引きになること必定かと思うが、飼い主さんたちは慣れたものである。
「あらぁー、またやってるのね」
てな感じで悠然と構えてらっしゃる。
しかしもちろん二匹とも、吠えたりマウンティングをしようとしたときはガッツリ叱られる。
だから、私たちも面白がって見物することができたのだけれど。
飼い主さんたちの制御がしっかり効いた状態で、これほど迫力ある遊び方をするコギさん、というかワンコを私は知らない。
しかし、それにしてもこの二匹はよく揉める。
二匹でようやくハルさんを追い詰めようとしていた矢先、

「今肩ぶつかったやろワレ」と、急に揉め始めたり。

ムク君の日課であるクース君の耳掃除の最中も

「今耳噛んだやろワレ」とおもむろに揉め始める。

揉め事が始まると、二匹は肩をぶつけあい、声にならない唸り声を上げながら走り去っていく。しかし、そうして揉めている時間はごくごく短い。

時間にすれば数秒といったところか。
そして始まったときと同様、唐突に揉め事は終わりを告げる。
「(ヘッ)プシ!」
「(ヘッ)プシ!」
飼い主さんいわく、二匹ともコーギーアレルギーなのだそうだ。
長時間コギさんに接していることができない体質(←そんなのあるのか?)らしい。
こうして花粉症ならぬコギ粉症を持つ二匹は、くしゃみを終えた後、それぞれに
「俺はやったぜ」
「ギャフンといわしたった」
という満足げな表情をして帰ってくるのである。

この二匹の、全く尾を引かない揉め事が醸し出す独特のユーモラスな雰囲気は、その場にいないと分からないと思う。
しかしあえて一言で表現させていただくならば。
「秀逸」
であった。
こんな素晴らしい組み合わせのコギさんを他に見たことがない。
時には崖の中腹で、ふいに睨み合ってみる。

こちらはブッシュに隠れて、まるで野生の豹のようなムク君。

それに対抗してガンを飛ばすクース君。

しかし、まずは服の裾を元通りにしてから対抗すべきかもしれない。クース君の、いかなる時も視聴者に
だが、二匹の性格が似ているかというとそうでもない。
ダンディズムの体現者ムク君はナオン(←死語)にも容赦がない。
揉め事が気になって顔を覗かせたハルさんにもこの表情である。

そしてこの時、
「え、何をしているんだい、ムク君?」
と急に紳士口調で傍観者を装うクース君の表情がまた秀逸である。
クース君、ハルさんが顔を出すまでは同じような顔でバトルしていたのに……。

さすがは両手の指では足りない数のカノジョと付き合いがある難波の色男である。
しかし、このクース君の変わり身の速さは見習うべき点が多々ある。
ムク君とクース君が追いかけっこをしているのを見て、参加しようとしたハルさんに対しても、

勢いあまってギロリと睨み付けるムク君に対し、また一歩引いたような表情を見せるクース君。

最初にムク君を狩り出したのはクース君なのに、なんという変わり身の速さか。

さらにその後
「ハルちゃん、怖かった?ムク君って危ないよねー」
とでも言っているかのようにハルさんに寄り添うクース君の姿も目撃されている。

いや、ほんと見習わないと。
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なんだかムク君ばかり損な役回りのように見えますが、ムク君は本当にいい漢です。もちろんクース君も。
この二匹を見ているだけで、私たち、ゴハン3杯は軽くいけます。
ハルさんはもちろん、飼い主夫婦もこのコンビの大ファンです。
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