犬を飼っているご家庭では定番だろうと思われる、クリスマスのコスプレを今年はハルさんにやってもらうことになった。
サンタクロースはさすがに荷が重い(?)ので、トナカイの被り物を装着させてみたのだが。

・・・・・・・ハルさんのテンションは下がりまくりである。

これでは、サンタクロースを運んで世界中の子供たちにおもちゃをプレゼントするという崇高な使命をまっとうすることなどできやしない。
あまりテンションの高すぎるトナカイだと、暴走してサンタさんを困らせてしまうだろうが、「こんなもの着せたからには何か食べ物くれるんでしょうね!」と言わんばかりに、池の鯉のように口をパクパクさせながら駆けるトナカイほどタチの悪い生き物はいない。

いや、しかし、ハルさんが好きなことをさせてみれば、ゴキゲンなトナカイが誕生する可能性があるのではないか。
そう思い、ハルさんを外へ連れ出し少し走らせてみたのだけれど、赤っ鼻を被らせた途端、ハルさんは再び固まってしまった。

トナカイが赤鼻なのが気に食わないだろうか。
もしかして、スタンダードなトナカイであれば、機嫌よく被ってくれたのかもしれないけれど、赤鼻しか持っていないので、試しようがないのである。
いや、よくよく考えてみれば、売られていたトナカイの被り物はみんな赤鼻だったような気がする。
なぜ、トナカイ界の異端児である赤鼻を、さも主流のように売っているのか?
ハルさんは、そんな世の中の矛盾に対するアンチテーゼとして被るのを拒んでいるのではないのだろうか?
しかし。

「そんなわけないやろ、この馬鹿い主が。」
とトナカイを肩からぶら下げた飼い犬に背中で語られた、とある冬の一日・・・・・・。
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ハルさん、飼い主が初めて買った被り物、トナカイを拒否しました(涙)。
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