牛との遭遇、メリーゴーラウンドへの強制乗車を経て、ほうほうの体で萌木の村を脱出したハルさんは、
ペットリゾート清里というペット複合施設でしばしの休憩をとっていた。
店員さんにも可愛がってもらい、ようやく一息ついたハルさんではあったが、本日のメインイベントはこれからである。
ペットリゾート清里

しかし、その前に、ハルさん第二の試練「
メリーゴーラウンド」について若干の補足を。
ハルさん、(
Mと同じく)満面の笑みだし、別に試練でも何でもないんでないの?と思ったのは私だけではないはずだ。
だが実は、回転木馬が回転を重ねる毎にハルさんのテンションは著しく下がっていたのである。
やはり、アップダウンを繰り返しながら回転を続ける乗り物に乗るというのは、犬にとって苦痛だったのだろう。
それでは、証拠写真をどうぞ。
これは、回転が始まって間もないころの、満面の笑みを見せるMとハルさん。

そして、これが終盤に差し掛かったころのハルさんの表情。
相変わらず満面にスマイルを浮かべる
Mとは対照的に、耳は大きく横へ垂れ下がり、虚ろな目をしている。

ドナドナドーナドーナ♪
雌コギが揺−れーる♪
と口ずさまずにはいられないような、やるせない心境だったのではないだろうか!?

さて、この第二の試練が、試練と呼ぶに相応しかったかどうかは、読んでくださっている方の判断におまかせするとして、いよいよ次の試練について、話を続けよう。
ペットリゾート清里を出発した我々が向かった先、そこは「
八ヶ岳犬の牧場」。
何と、1万数千坪の敷地内で自由に遊べるらしいのだ。人も犬も。
しかし、入場するには会員登録というのが必要で、登録料はなんと
1万円!
ハルさんを大自然の中で遊ばせてみたいという気持ちは大いにあるけれど、やはり、1万円というのは高い。
だが、私にはとある秘策というか、とある希望があった。
それは、一昨日宿泊した
グレイハウンドさんの近辺にある犬連れ専用ペンションのHPに「宿泊すれば犬の牧場に登録料ナシで入れます」と書いてあったからだ。
グレイハウンドさんのHPにはそんなことは書いていなかったけれど、やはり犬連れペンション同士のつながりもあるだろうし、そのつながりの中で犬の牧場との提携?みたいなことをしていてもおかしくないだろうとの読みがあった。
で、一昨日の晩、グレイハウンドさんに到着後、早速犬の牧場について尋ねてみると、やはり、登録料を払わずに入れる用紙というのがあるとのこと!
喜び勇んで用紙をいただいたのだが、宿の方はあまりオススメしていない風であった。
「呼んだらちゃんと戻ってきます?柵も何にもないので、帰って来なくなる場合もありますよ」とのこと。
脱走癖のある犬は厳禁ということか。
さらに、昔は登録料などというものはなく、入場料だけだったのだが、大勢の犬連れ客が訪れるようになって、様々なトラブルが発生したため、登録制にしたらしい。
現在は、一万円を払う覚悟のある奴だけ来てもいいよ、というスタンスということか。
まあ、近くに住んでいれば一万円払ってもいいと思わなくもないけれど、次来るかどうか分からない距離に住んでいる身としては、グレイハウンドさんの宿泊特典が非常に有難い。
ハルさんも、いつのころからか、一応呼んだら来るようになったし、問題はなかろうということで、清里から北上すること約30分。
ついに、犬の牧場に到着する。

昔はどんな仕組みになっていたのか知らないけれど、現在の犬の牧場は、飼われている犬のエリアと来客用のエリアが分かれており、牧場のどの場所に行ってもいいというわけではなかった。
山全体がドッグランだと思い込んでいたので、少々がっかりしたが、この来客用エリアだけでも十分に広い。

爽やかな高原の風と緑に囲まれて、ハルさんも上機嫌である。

思い返せば、この旅行でハルさんがノーリード状態になったのはこれが最初である。
いよいよ、ヅカの暴走王(自称)、本領発揮というところか。
だが、ハルさん一匹だけだと、飼い主が一緒に走ったりしなければいけない(しんどい)ので、誰か先客はいないかと思っていたところ、おあつらえ向きの犬がいた。

黒柴のハロー君、生後八ヶ月。
生後八ヶ月といえば、遊び盛りである。
ボディサイズもハルさんとそんなに変わらない(座高を除けば)
そうして、案の定、ハロー君を挑発するハルさん。

大好きな追いかけっこができてハルさんも楽しそうである。

しかし、やはりコギと柴では足の長さがそもそも違うせいなのか、それとも若さの差なのか、スピードではハロー君が圧倒的に有利であった。
だが、ハルさんも百戦錬磨の女豹である
追いつかれると、すかさず姑息なテクニックを繰り出し、身体能力の差を補う。
例えば、「クンクンするフリ」


そんなわけで、ハルさんのダーティ技のオンパレードに愛想を突かしたハロー君が飼い主さんの元へと戻り、第一ラウンドはハルさんの判定勝ちと相成った。

しかし、その後・・・・・・。
ハルさん、今にして思えば、ここで止めておけばよかったと、きっと後悔しているだろう。
だが、ハルさんもまだ1歳半の若造。
もう一度、ハロー君を翻弄してやろうという、いらぬ気を起こしたに違いない。
そうして再び、ハロー君を挑発にかかったのだが、ハルさんにとって大きな誤算があった。
それは、ハロー君に、先ほど不完全燃焼に終わった一戦の鬱憤が溜まりに溜まっていたことである。
こうしてハルさんの犬生史上最大級の決戦が開始された!!
ついに始まったハルさん第三の試練「
黒柴ハロー君」。
この激戦を撮影した写真の数々を前にして、飼い主は言葉を失った。
ハルさんの試練がどのようなものであったか、激写された画像だけで楽しんでいただきたい。
ああ、雄弁な写真を前にして、言葉のなんと無力なことか。
再試合開始後、間もなく動きを読まれるハルさん

結果・・・、狩られる

必死で逃げるも・・・

やはり狩られる

またも狩られる

押し倒され・・・

圧倒される

そしてついには・・・・・・

自爆する。
これにはハロー君の飼い主さんも笑っていた。
もう一度、拡大してみよう

何だこの体勢は。
・・・・・・まるでコアラのマーチのコアラのようだ。
こうして、エンドレスに続くかと思われたハルさんの試練であったが、徐々にハロー君がヒートアップしてきたため、レフェリーストップと相成った。
しかし、このハロー君、遊び好きだし、全然吠えないし、とてもいい犬であった。
長い時間遊んでもらって感謝感謝。
一方のハルさん、敗戦のショックを引きずっているのか(?)疲労感を隠せない。

そこで、もう、あの黒柴とは対戦したくないと思っているであろうハルさんに配慮して(ああ、なんていい飼い主なんだ)、ハロー君に別れを告げ、次なるスポットに移動することにした。
次なるスポット・・・・・・、ハルさん第四の試練会場へと。

ハルさんの試練はまだまだ続く・・・・・・。
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ハルさん、第三の試練をお届けしました。
犬の牧場は開放感があって、最高に気持ちよかったですよ。
体型的にハンデを背負いながら果敢に戦い、最後は見事な自爆でちゃんとオチまでつけたハルさんに賞賛のテチをお願いします!