堀江のゴミ捨て場に打ち捨てられたマネキン。
一瞬死体かと思ってぎょっとしたが、こういうものが無造作に落ちているのは、やはり街中ならではだと思う。
こんなところに捨てていいのか、という問題はあるのだろうけど。
何故か、マネキン前で満面の笑みを浮かべるハルさん。
この後も、飼い主とハルさんはさらに堀江をうろついた。
途中、ややへばりながらも、
オサレな家の前を通り過ぎ、
宝の地図を辿ってたどり着いたのは、レストラン兼カフェ「muse」。
ここもオサレな外見をしている。
しかし、やはりペットOKとはどこにも書いていない。
今まで入った店は、なんとなく犬が入ってもよさそうな雰囲気が漂っていたけれど、この「muse」にはそんな気配が微塵も感じられない。
どこから見ても、人間専用カフェにしか見えない(←普通のカフェともいう)。
なので、果たして犬を連れて中に入ってよいものか、戸惑う。
しかし、店員さんに聞いてみると、いいですよとの返事。
さすが、レアアイテム「ほりえのちず」である。
威力抜群だ。
中に入ると、他に犬連れの方は少しだけで、やはりドッグカフェという感じではなく、普通のオサレなカフェで休んでいる、という感覚である。
こういう店に犬を連れて入れるというのは非常に嬉しい。
私はオーストリアの栄養ドリンク、レッドブル、Mはフルーツドリンクを注文する。
街中のオサレなカフェに犬を連れて入るというのは、なかなかオツなものだなあ、としみじみ感じ入る一方で、漠然としたものではあるけれど、一種の使命感のようなものが心に染み出してきた。
この店に犬を連れて入れるようになった経緯は知らないけれど、いわゆるドッグカフェではない店というのは、いつ犬連れ禁止になってもおかしくないと思う。
他のお客さんに噛み付くのは論外としても、普通の人はカフェで他の人が連れている犬に吠え立てられたり、床に糞尿を垂れ流されたら、決していい気持ちにならないだろう。
今、こうしてハルさんを連れてくつろいでいられるのも、この店で過去に大きなトラブルがなかったからに違いなく、現在、店にいる我々には「犬と過ごせる店」を守り育てていく使命があるのではないか・・・、そんな気持ちになって下のほうを見てみるとハルさんも大人しく床で伏せている。
「店に入って伏せたときにはオヤツをあげる」というトレーニングの成果が徐々に現れてきたのか?と満足しつつドリンクをいただく。
しかし、しばらくして、ふと下を見ると、ハルさんが・・・。
なんとだらしのない。
トレーニングの成果はどこへ行ったのか?
せっかくのオサレカフェなのに。
まあ、でも、他の人に迷惑をかけているわけでもないし、暑い中歩き回ったので疲れたのだろう、と生暖かく見守りつつ休憩する。
こうして、「muse」を出た頃には、だいぶ日も傾いていた。
その後、向かったのは、ドッグウェア専門店「vesta」。
既に服は買ったので、見てまわるだけにしようと思っていたのだが・・・。
なんと店内には大量の「堀商店」のリード&カラーが並んでいるではないか。
目の前に見せ付けられると、ついつい欲しくなるのが人の性。
いろいろ試着させてもらった結果、1セット購入してしまった。
店を出ると、辺りには夕闇の帳が下りていた。
そろそろお腹もすいてきたし、とキョロキョロしながら歩くと、オサレなレストランを発見。
「Mother’s」
黄昏に照明が煌めき、とても素敵なレストランだったが、あいにく、席はひとつしかなく、となりの席にいた犬がすごく吠え掛かってきた。
ところが、案内してくれた店員さんがよく分かっている人で、「吠える犬が隣になりますけど、いいですか?」と聞いてくれた。
店には是非入りたかったけれど、ハルさんは吠えられ続けると凹むタイプの犬だし、隣になった犬も吠え続けてストレスを溜めるだろうから、ここで食事を摂るのは止めておくことにした。
でも、オサレな雰囲気といい、店員さんの適切な対応といい、次の機会があれば、一度行ってみたい店である。
さて、そうこうする間に車を止めたパーキングの位置まで戻ってきた。
約半日かけて堀江を一周したことになる。
しかし、それにしてもお腹がすいた。
そこで、飼い主夫婦が向かった先は・・・。
(つづく)
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途中、ミスター・レバーの乱入もありましたが、ようやく、堀江物語も次で最終回の予定です。
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