ハムテルとチョビは「動物のお医者さん」という漫画の登場人物である。
題名の通り、獣医大に通う青年とペットであるシベリアンハスキー(♀)が主人公だ。
この青年の名前がハムテル、ハスキーの名前がチョビである。
私はこの漫画が好きで、今でも時々読み返すことがある。
コメディだが、全体のテンションが妙に低いところが気に入っている。
ハムテルは、若者のくせに、妙に落ち着いた性格である。
感動しにくい性質で、いつも淡々としているが、チョビの世話はきちんとする。
チョビは、体が大きくて力も強く、顔は般若的でとても怖い。
しかし性格は温厚で、飼い主であるハムテルには従順である。
そんなハムテルとチョビの関係を象徴するシーンがある。
もともと、薬を飲まない動物病院の患畜に、なんとか薬を飲ませようといった主旨の話だったと思うが、ハムテルとチョビの場合、そんな苦労はない。
「チョビー、薬だよー」
そう言ってハムテルが錠剤を投げると、チョビはパクッと食べてしまう。
チョビはハムテルが与えたものは、なんでも食べてしまうのだ。
ストーリーの中ではたいそう気軽に行われているが、犬の飼い主に対する絶対の信頼がないとできないことである。実はスゴイことなのである。
ワタクシ、コレをぜひやってみたいのですよ、ハルさん。
「ハルー、薬だよー」
「パクッ」
(笑顔で見つめ合う一人と一匹)
あぁ、なんて素晴らしい光景なのだろう。
もし実現したら、感動のあまり
幸い、というかなんというか、今日はフィラリアの薬を飲む日である。
ハルさんは、フードなら「スリー、ツー、ワン!」と言って投げれば、パクッと食べることができる(←この為に仕込んだともいう)。
さらに幸運(?)なことに、ハルさんはニブい(←投げたフードを落とす率50%)。
犬のくせに鼻は利かないし(←落としたフードを見失う)、味覚も弱い(←好き嫌いがまったくないイイコなんですが)。
実は、フィラリアの薬を飲む日がやってくるたびに、こんなことを考え続けて、もう数ヶ月が経過しているのであった。
食い意地の張った犬が、食べもので裏切られたときの傷は(たぶん)すごく深い。
うっかり薬を飲んでしまったあとの、ハルさんのツンドラ目線を想像すると、なかなか勇気が出ないのだ。
それで結局いつもフードに混ぜて薬を与えてしまうのだ。
しかし今回は、
アタシたち……付き合って一年が過ぎたわね。
もう少し、近づいてもいい頃だと思うの。
次の段階に進もうとするカップルみたいなことを言ってみたり、
やっぞ!ハッ、やっぞ!!
とまちゃまちゃ風に気合をいれてみたりして、やってみた。
「ハルー、薬だよー、スリー、ツー、ワン!」
その様子は動画でどうぞ。
結論からいえば、ハルさんは前後にダミーとして投げられたフードも、本命のフィラリアの薬も、わけへだてなく平らげた。
そしてゴキゲンのこの顔。
ハルさん……。
なんだろう、このフクザツな気持ち。
とにかく愛犬が鈍くてホッとしたのは初めてである。
それにしても、これは飼い主と犬の理想の関係なのだろうか……?
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