既に何度かお泊りしたことがあるハルさんは、家中を我が物顔でクンクン、ドタドタとはしゃぎまわる。
庭をウロウロするハルさん。
しかし、夜半を回る頃、ザザァッと激しい雨が降り出した。
段々と勢いを増す雨の音に混じり、ゴロゴロと雷さんも登場。
ハルさん、初めての雷体験だなあ、と暢気に構えていたのも束の間、徐々に雷の音が大きくなってきた。
ウロウロしていたハルさんも足元にやって来て不安げな顔をしている。
と、そのとき。
ピカッ!
「ドォオーン!!」
と至近距離で落雷が発生!
ハルさんの様子を見てみると、なんと、ガタガタと震えているではないか。
触れなくても分かるくらいの震えようだ。
「抱っこするか?」と手を差し伸べると素直に上ってきた。
普段は、抱っこ嫌いなのに。
早く降ろせといわんばかりの態度をとるのに。
さすがに怖かったのだろう。
このときばかりは、飼い主の腕の中でガタガタ震えていた。
普通は、「おうおう、可哀想に」と優しく撫でてあげるのだろうが、何せ悪徳飼い主なので、
「シャッターチャーンス!!」という想いが頭の中を駆け巡る。
動画を撮ろうとデジカメを探すが、こういう時に限って近くにない。
さすがに、震えるハルさんを手放して探すのはまずかろうと、撮影は泣く泣く断念。
我ながら、最低限のモラルは持ち合わせていたことに驚いた。
その後は、雷ショックから立ち直り、ハルさんも無事お休み体勢に入ることができた。
そして、次の日。
友達の子供(生後5ヶ月)を見に行く。
海外生活なのだが、つい最近、里帰りしてきたのだ。
ハルさんも連れてきていい、と言ってくれたので、お言葉に甘えて一緒にお邪魔する。
とっても色白で可愛いらしい赤ん坊だった。
女の子だからか、赤ちゃんの割りにとても手足の指が長くて綺麗だ。
それにしても、最近の赤ちゃんグッズの進化には目を見張るものがある。
中でも、赤ちゃん用のイスが素晴らしかった。
スポン!とお尻が入り込む造りになっており、安定感抜群である。
大人用にも誰か作ってくれないだろうか。
さて、一方のハルさん。
ここのお宅は先月、愛犬(ゴールデン)を病気で亡くされたばかりだったのだが、ハルさんをとても可愛がっていただいた。
そして、赤ん坊も。
ハルさんは特に子どもが嫌いなわけではないので、こういうときはじっとしている。
だが、この赤ん坊も犬を目にするのは初めてなのに、怖いもの知らずだ。
ハルさんにM字対決を挑むとは、最近の子どもは成育が早い。
そして、しまいにはハルさんに跨って喜んでいた。
まるで金太郎と熊のようである。
子どもの成長は早い。
きっと、次に会うときは、我々のことも、もちろん、ハルさんのことも忘れているだろう。
でも、彼女の細胞が、短足で顔のデカい犬に跨ったことを覚えていてくれて、犬を大好きな子に育ってくれたら、とても素敵だと思う。
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おかげさまで、初めて1000ポイントを超えました。
今日もテチッとしていただけると、ハルさんも喜びます。
