次にご登場願うのは、フラッフィーのコギ、リュウノスケ君。
ハルさんとはレースイベントで一緒に走った仲である。
フラッフィーというのは長毛のコギの総称で、なかなかお目にかかれないレアなコギなのだが、さらに、このリュウ君はフリスビーの名手でもある。
ドギーランではいつも華麗なジャンピングキャッチを見せてくれるリュウ君は、我々馬鹿飼い主夫婦の憧れでもある。
ハルさんは、ボールもろくに取って来れない駄犬なので、フリスビードッグへの道は遥彼方に霞んでよく見えない(ため息)。
さて、このリュウ君、ハルさんより大分年上なこともあり、「オレに触るとケガするぜ」的な生き様を体現されてらっしゃる。漢一匹リュウノスケ、なのである。
ハルさんが鼻っ面を近づけると
「寄んな、ケツ毛長いんだよ!」
と嫌な顔(この顔がまた面白い)をして遠ざかるのだが、そこはコギ、我々が近づくと耳ペタで歓迎してくれる。
すかさず撫でまくり褒めまくると満面の笑顔。
漢一匹はどこへいったんでせうね?
ケツ毛はお嫌い?
そして、時代の先端を疾走するリュウ君、先日のドギーランでは、何とゴーグルをしたままフリスビーをキャッチするという、人智を超えた離れ業まで披露してくれたのだ。
スゲエ。
その日、ドギーランを出た後に飼い主さんと話をしていたら、
「ハルさんもゴーグルを付けてみたら」と有難い申し出を頂いた。
ゴーグル!!
一回付けさせてみたかったんだよな、これ。
何が起こっているのかわからず、きょとんとしているハルさんにリュウ君の飼い主さんはテキパキとゴーグルを装着し、ゴーグル犬の完成である。
お、結構似合うぢゃん。
写真だけを見るとハルさんは楽しそうに見えるが、実は物凄く嫌だったようで、目を離した隙にゴーグルを取ろうと必死にゴリゴリしていた。
ああ、おかげで、折角のゴーグルに傷が・・・・・・。
リュウ君の飼い主さん、本当にすみませんでした。
最後に、リュウ君にまつわるエピソードを一つご紹介。
それは、あのレースが終わって会場から退出しようとしていた時のこと。
突然、会場の外から
「ママー!北村一輝に似た犬おったよー!!」
と叫ぶ声が。
声の主が指差す方向を見ると、そこにおわすはダンディズムの体現者リュウ君。
北村一輝・・・・・・?
似てるやないか!!
それにしても、すごいセンスの持ち主だ。
ちょっとした感動を覚えて帰路についたわけだが、後々よく考えてみると、
「ママー!北村一輝に似た犬おったよー!!」
ではなく、
「ママー!あの犬、北村一輝に似てるよー!!」
と言うのが普通なのではないか?
一体、どいうこと?
あの親子は、北村一輝に似た犬を探して全国を行脚しているのか?