2006年05月09日

杉下さん(Y)

前回からの続き

金沢から下道を行くこと約1時間で、加賀の温泉郷、粟津温泉に到着。
ハルさんも激闘の疲れでぐったりしていたが、飼い主二人も風邪をひいてややグロッキー気味であった。

ここの温泉にペット可の宿があったので、宿泊することにしたのだが、建物自体は年季が入っているものの、部屋にはペット用のケージが用意されていた。

ハルさんを連れて旅行するのは2回目だが、こういう設備があるのは嬉しい。
早速、ハルさんの寝室(ボイジャー)とドッキングさせてみた。
うん。なかなかいい感じ。

と思っているのは飼い主だけで、ハルさんは早くクンクンさせてくれと言わんばかりの不満げな態度である。
不満げハルさん.JPG

ケツをふりふりクンクンするハルさん
クンクンするケツ.JPG

満足したらしい
上にあがってご満悦.JPG

部屋の様子は、一段高くなった和室の周りをタイル調の床が囲っているというスタイル。
ハルさんは和室よりタイル床のほうが気持ちイイのか、飼い主が食事の間、床で暮らしていた。
別に、和室に上がったら駄目と言ったわけではないのだが。

某家政婦のように食事の光景を見つめるハルさん
家政婦ハル.JPG

食事はこんな感じ
旅館の食事.JPG

部屋で食事ができるというのも嬉しい限りだが、味は・・・・・・普通だった。

で、食事の用意をしてくれた、ゴールデンを飼っているという仲居さんのコメント。
「あら大人しい」
「全然吠えないのね」
「こんなに大人しい犬も珍しいわぁ」
「ところで・・・・・・さっきから一回も吠えないわね」

あの・・・・・・吠えないとなると、吠えて欲しくなるのが人情ってもんなんでしょうか?
吠えたら吠えたで、結構迷惑かけると思うんですが。
とはいえ、飼い主が吠えろと言っても吠える犬ではないので、こればっかりはどうしようもない。

「まあ、月に1回くらい、吠えますよ」と適当なことを言ってお茶を濁すことにした。

「へえ。そうなんだ」
「やっぱり、今まで来た犬のなかで一番大人しいわぁ」
「今まで来た犬のなかで一番大きいけど」

ぎくっ。
そういえば、ココは小型犬限定だったような。
まあ、コーギーは小型犬に分類されることもあるし。
仲居さんも不審そうな様子ではないし。

「あ、そうなんですか」
とそ知らぬふりを装っていたところ、布団敷きの仲居さん登場。
名前は杉下さん(仮称)というらしい。

「ねえねえ杉下さん。この犬、本当に大人しいわよ。杉下さんでも大丈夫かも」
「へえ。そうなの」
と言いながらハルさんに近づく杉下さん。

先ほどの仲居さんはちょっと怖かったのか、あまり愛想のなかったハルさんだが、杉下さんにはちょっと飛び跳ねたりして、愛想を振りまく。

「あらあら。可愛いわねぇ」
とハルさんを撫でてくれる杉下さん。
まあ、格別珍しい光景ではない、と思う。

で、翌朝。
朝食の用意に来たゴールデン飼いの仲居さんが開口一番、
あの杉下さんが、ハルちゃんのこと褒めてたわよぉ」

「はあ。そ、そうですか。(あの杉下さんて何者?)」

結局何が何だかよく分からないまま、旅館のロビーでチェックアウトしている時、またゴールデン仲居さんと、もう一人、初顔の仲居さんが連れ立って歩いているところに出くわすこととなった。
ハルさんはケージの中で隔離中である。

「あら、ハルちゃん。ねえねえ、この犬、すんごく大人しいのよ。あの杉下さんが褒めてたんだから」
「へええっ、あの杉下さんが。あら、本当に大人しそうな顔してるわね」
「でしょー。じゃあねハルちゃん。バイバイ」
と立ち去るゴールデンさん。

・・・・・・だから、あの杉下さんって一体何者?





posted by 飼い主YとM at 01:40| 兵庫 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 犬連れ旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月08日

金沢武者修行(Y)

前回の続き

ハルさんを迎えに行って以来、一年ぶりとなる金沢の地。
地元ガーデンフィールズでは暴走の限りを尽くしているハルさんだが、果たして故郷に錦を飾ることができるのか?

午後5時、いよいよ、中・大型犬の時間がやってきた。
ついに、決戦の火蓋が切って落とされる!

まずは慎重にリング・イン後、ハルさんを「フセ」させて、落ち着かせる。
そして、おもむろにリードを外すと「にゃはっ」と駆け出すハルさん。
いつものガーデンフィールズと変わらない光景がそこにはあった。
故郷とはいえ、アウェイの地でも自然体でいられるのは、えらいぞ、ハルさん。
と、思ったのも束の間、ハルさん目掛けてまっしぐらに襲い掛かる巨大な影がっ!!

犬種は分からないが、巨大な猟犬の風貌をしている。
猟犬ぽいから、足も速いのだが、ハルさんに対して遊びに来ているのではなく、ハルさんを狩ろうとしているようにしか見えない。

マジで!?
写真を撮る余裕なんてものもなく、呆然と立ち尽くす飼い主。
猟犬に気付いたハルさんは必死の形相で逃げ出すが、明らかにスピードが違いすぎる。

ああっ!
ハルさんが狩られるっ!!
猟犬の牙がハルさんのケツに今にも届きそうになったその時、猟犬の体が首を支点に地面から浮き上がり、そして吹き飛んだ!

どうっと地面に叩きつけられる巨大な犬。
その首にはロングリード(20メートルくらいある最初から長いやつ)が括りつけられていた。
すんでのところで命拾いをしたらしい。

ふうっ。
今のはなんだったんだ?
コエエよ。
北陸のドッグランは恐ろしい。

そんな及び腰の飼い主を尻目に、気を取り直して(立ち直るのは本当に早い)、再び走りだすハルさん。

「向こうが縛り付けられているのなら、こっちにもやりようってのがあるのよ!」とばかりに、リードが届くか届かないか、微妙な場所を走って挑発し始めた。

本当に、リードで繋がれている犬をおちょくるのが好きな、悪女コギである。
リードが外れた瞬間には、「ごめんなさいね」と頭を下げるか、「ワタシじゃないわよ」とそ知らぬふりをするのがオチなんだが。

そのうちに、なぜかコギが大集合し始めた、「with PLUS」のドッグラン。
♂の兄弟、ジン君とゴウ君に、ハルさんより年上だがちっちゃい♀のルイちゃん。みんな気のいいコギさんばかり。

4コギ揃い踏み
4.JPG

兄弟に追われるハルさん
兄弟に追われるハル.JPG

対ゴウ君戦
対ゴウ君.JPG

対ゴウ君2.JPG

対ゴウ君戦動画
(変わり身の術発動!)




対ジン君戦
対ジン君.JPG

対ジン君戦動画



日ごろの鍛錬の成果を発揮できたのではないか、ハルさんよ。
泊まりは加賀のほうへ戻って粟津温泉の宿へ。

つづく










posted by 飼い主YとM at 00:43| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 犬連れ旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月07日

父母を訪ねて三千里(Y)

ゴールデンウィークも半ばを過ぎたある日、北陸方面でハルさんの父母らしき犬を発見したとの匿名通報があったため、急遽北陸地方を訪ね歩くことになった。

というのはもちろんウソで、ハルさんの生家、ブリーダーさん宅を訪問したいと言ったところ、OKをもらったので、出かけることにしただけである。

5月5日、亀田の日、高速道路をひた走ること約4時間。
途中、尼御前SAというところで休憩をとったのだが、ここはSA外の公園へと徒歩で出ることが出来る。
芝生の公園を歩くと、そこに広がるのは日本海。
ハルさんの故郷、大海原が広がっていた。

さあ、両親を探そうか、ハルさん。
海大好きのハルさんは、急な階段をも駆け下りる。ケツ毛でどこかへ飛んでいきそうな勢いである。
駆け下りるケツ.JPG

海の近くまで来てご満悦のハルさん。
海の近くでご満悦.JPG

しかし、どこにも海獣(両親)は生息していなかった。残念。

その後も高速道路を走り、辿り着いたのは北陸の中心都市、金沢。
まずは、お腹も空いたこともあり、「CAFEdeBOW」というドッグカフェで、ランチをとることにする。

店内は小ぎれいで、席の間隔もゆったりしている。
ソファ席もあったので、そこに陣取り、夫婦ともどもパスタのセットを注文。

BOW店内.JPG

ランチ.JPG

味は・・・・・・まあまあかな。

ここは、ドッグメニューが充実していたので、ハルさんにはアップルケーキを注文。
飼い主が味見した後、「待て」を宣告されるハルさん。

必死で待つ.JPG

薄味(当たり前か)だったけれど、なかなかうまかった。

しかし、ここはドッグランがかなり狭い。
小型犬にはいいのかもしれないが、暴走王(自称)ハルさんが収まるサイズではないので、武者修行の場を求めて、さらに彷徨う飼い主二人。

次に辿り着いたのは、「with PLUS」というドッグカフェ。
ここもドッグメニューが充実していたのだが、先ほどアップルケーキを食べたところなので、ハルさんはあおずけ。

隣のテーブルのコギさんがケーキを食べているところを凝視するハルさん。

卑しい犬.JPG

こんな卑しい犬に育てた覚えはありません。

ここのドッグランは全面芝生で、ハルさんが暴走できるだけの広さは確保されていた。
しかも、一時間おきに、「小型犬」と「中・大型犬」が入れ替わる仕組みになっているので、ハルさんが他の小型犬にちょっかいをかける心配はなさそうだ。

小型犬タイムが終わり、いよいよハルさんの北陸武者修行が開幕する!!
・・・・・・なんかめちゃでかい犬がたくさんいるのがやや不安ではあるが。

つづく
posted by 飼い主YとM at 17:39| 兵庫 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 犬連れ旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月04日

1周年(Y)

5月3日。
それは、記念すべきハルさんが我が家に来た日である。

そう、今日はハルさん来宅1周年記念日なのだ。
と、Mに言ってみた(バカボンのパパ口調で言ったわけでない。念のため)ところ、

何それ?付き合いたてのカップル?

と言われてしまった。

ぬうっ。

しかし、そんな仕打ちでへこたれるほど、ハルさんとの絆は浅くない。
そこで、1周年を記念してhanzoさんで新しい服を買うことにした。
すると、Mもガーデンフィールズのペットショップでハルさんの服を買っていた。
まあ、どっちもどっち、お馬鹿な飼い主である。

新しい服
おにゅう.JPG

そして、この日の夕食は近所のペットショップで購入した缶詰。
缶詰なんて贅沢なものを与えるのは、初めてである。
まあ、本当はレースで優勝した時のご褒美のために買っていたのだが、レース?そんなんあったっけ?という不様な結果となったので、記念日にかこつけて、ハルさんにあげてみるつもりだったのだが・・・・・・あげるの忘れてた。(今気付いた)

言い訳は沢山あるのだが、今日は山登りをして疲れていたということにしておこう。

山登りといっても、近所の中山寺の上のほうをちょっと登っただけなのだが、日ごろ運動不足のMにとっては結構堪えたらしい。

それに引き換え、ハルさんの元気なこと元気なこと。
ダダーッと山道(結構石がゴロゴロしている)を駆け上ったかと思うと、にゃはーっと嬉しそうに駆け下りてくる。

登山ケツ.JPG

飼い主Mを待つ忠犬.JPG

そんなプチ往復運動を繰り返しながら、山道を駆け上っていく姿に、不覚にも頼もしさを感じてしまった。

海獣なのに。
オブジョイトイなのに。
クサイすかしっ屁をこくのに。

苦労して登った甲斐あって、途中の展望所から見える景色は素晴らしかった。
しかし山頂まで登ろうなんて野暮なことは言わない。
そんなことを言おうものなら、隣でゼイゼイ言っているMに呪い殺されるのは目に見えているからな。

展望台から大阪平野が一望
展望台から大阪平野を望む.JPG

展望台でも余裕のハルさん(と倒れているM)
余裕ハル.JPG

展望台でいざはらごしらえ、というところで己のチョイスの濃さにおののく夫婦。完全に山をなめていた。反省。
馬ュのゴハン.JPG

それにしても、ハルさんの馬鹿みたいな体力には恐れ入った。
さすがに今日はケージに入ってマジ寝しているけれど、それは仕方がないだろう。
マジ寝.JPG

ただ、明日からの長期旅行に耐えられるのか、ちょっと心配だ。




posted by 飼い主YとM at 00:34| 兵庫 | Comment(4) | TrackBack(1) | ハル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月03日

最高潮(Y)

兄の家に行く前。

ハルさん、シャンプーどうしたでせうね 。ええ、あのとき、駐車場からドッグランへ行くみちで、渓谷に落としたシャンプーですよ・・・・・・」(『海獣の証明』より)

と1ヶ月以上、遠い目で落日を見つめつつ、現実逃避してきたわけだが、他人様のお宅、それも新築の家にお邪魔するのに、昆布臭をプンプンさせた海獣を連れて行くわけにはいかない。うっかり大阪湾に還ってしまう危険性もある。

そんなわけで、久々にハルさんをシャンプーしてみた。
すると・・・・・・

なんじゃこりゃーっ!!

と叫びたくなるほど、毛が抜ける、抜ける。
今まで、「はぁ〜(ため息)ソレソレ」とブラッシングしながら、抜け毛祭りの終焉を心待ちにしていたわけだが、このシャンプーが引き金となり、ついに祭りは最高潮に達したようである。
そっとさわっただけで、毛が舞い散る。

ええい!ブラッシング、ブラッシング、ブラッシーング!!

ブラッシングハル.JPG

10分経過・・・・・・。
「隊長!奴の勢いは一向に止まりません!」
30分経過・・・・・・。
「た、隊長!まるで白アリのように後から後から湧いてきます!」
1時間経過・・・・・・。
「た、隊長。もう駄目です。奴は不死身です!フェニックスです!!」

・・・・・・頼むよ、早く終わってくれ。
との願いも空しく、飼い主の体力が底をついたため、服を着せて兄宅へ行くことになったのである。

で、次の日。
相も変わらずガーデンフィールズのドッグランへ。
この日、ご近所ダックスのリン君とも会うことが出来たのだが、ハルさんは既にお疲れモード。

というのは、よく遊んでくれるジャックラッセルとハードプレイをしていたからである。

HP幕開け.JPG

HPワンシーン.JPG

そんなハルさんにただひとつ、言いたいことがある。
「ハルさんよ。遊ぶのはいい。が、もっと地面が乾いたところで遊ぶように!水飲み場の近くで遊ぶから、シャンプーしたての体がドロドロやないか!!」

笑っている場合ではないよ、いやマジで。
笑い事ではない.JPG

これは新手の嫌がらせなのか?
posted by 飼い主YとM at 00:26| 兵庫 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | ハル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月02日

ちびっこギャング(Y)

4月29日、いよいよゴールデンウィークの幕開けである。
といっても、1日と2日は出勤の予定・・・・・・。
Mが9連休なだけに何だか悔しい。

太ももに千枚通しを突き刺して、悔しさを紛らわせつつ、GWお出かけプラン第一弾を発動する。
行き先はというと、ついこの間新築した兄の家。
新築祝いを持参してお宅訪問というわけだ。

兄の家は大阪の寝屋川市。
お出かけといってもごく近場、しかも新築したばかりの家なのだけれど、ハルさんも憑いてきた。

別に、「絶対、ワタシも行くわよ」という体を張った抗議に負けたわけではない。
「ハルを連れてきて」という、兄の子供達(甥っ子)のリクエストがあったからだ。
ハルさんはどう思っているのか知らないが、甥っ子(男三人)はハルさんが大好きである。

特に、一番年下のSタンは、自分の言うことをタマに聞いてくれるハルさんを大層お気に召していらっしゃる。

「ハル、オスワリ!」
「ハル、オテ!」
「ハル、フセ!」
「ハル、マテ!」
「ヴァーン!」
「ハル、オスワリッ!」(2周目)

延々と続くコマンドの雨嵐。
まあ、普段自分の言うことを聞いてくれる人なんていないからなのだろうけれど、昨年末実家に泊まったときに、Sタンの「ハル、オスワリッ!」「ヴァーン!」という声で目が覚めた時(しかも早朝)は、軽い頭痛がしたものだ。
でも、ハルさんはキレることなく時々、コマンドに応えている。
それほど嫌な訳ではないらしい。

折角、寝屋川まで行くのだから、近くにいいところはないものかと探してみると、大東市の深北緑地というところに無料のドッグランがあるらしいので、行ってみることにする。

ドッグランは府営公園の一角に試験的に設けられているらしい。
管理している人などはいないようだ。

入り口
深北ドッグラン.JPG

でも、ここの犬はみな穏やかで気のいい犬ばかりだった。
一番遊んでくれた白い和犬のように、ハルさんも上手に遊べるようになるといいのだが。

かけっこ.JPG

ここでしばらくハルさんを消耗させ、いよいよ兄の家に向かう。
案の定、ちびっこギャング達のコマンド攻めに遭ったりもしたが、一緒に家中を走り回って遊んだりと、ハルさんも楽しそうだ。

最後には記念撮影でお別れを。
記念撮影.JPG

また連れてきてと言われながら兄の家を後にする。
でも、この日は大丈夫だったけれど、いつ粗相をするか、心配で(特に新築の家は)気が抜けない。
posted by 飼い主YとM at 00:25| 兵庫 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | ハル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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